むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 免疫をつけるには

    10月3日(日)は休日当番医です。9時から午後5時までの内科系急患に対応いたします。最近、当院の通常の診療で発熱などで隔離室を使った診察を受けられる方は1日当たり2人程度です。喉が痛いとか下痢、微熱という感じが多いですが、風邪の患者さんはまだ少ないです。季節替わりで寒暖差が大きくなってきたので、例年ですとだんだん風邪患者さんが増える頃ですが、今年はまだまだ暑いのと、みんなマスクに消毒と感染予防を徹底しているため、風邪は少ないです。

    わたしたち内科医はどれだけ風邪の患者さんを診察してもほとんどうつることはありません。日々はやりのウイルスに暴露されているため、ほとんどのウイルスに対して免疫を持っているからだろうと思います。ただ、内科医とはいえ、専門が分かれているので、みんなが風邪に強いかというとそうではないようです。私は、昔血液内科が専門で、白血病などを治療していましたが、白血病患者さんたちはよく肺炎などになるため、私たちもいろんなウイルスに暴露されていました。しかし、その後、循環器内科に入りました。循環器は高血圧や狭心症などを専門とするため、風邪の診察はほとんどしませんでした。すると、一気に風邪引きやすい体になりました。

    その後、循環器の専門を終えて、一般内科で風邪からガンまで何でも見る内科医にになったとたん、全然風邪引かなくなりました。おもしろいですね。研修医や新卒の看護師さんたちも、就職したての頃、次から次へと一通り風邪などにかかって強くなります。耳鼻科、小児科など風邪の巣窟みたいな職場ほど免疫が付きます。今の世は除菌、消毒、ディスタンス、という感染予防には万全ですが、体(免疫力)を強くするかといえば、否です。そこで、ワクチンの力で免疫をつけようとしているわけですが、そのあたり難しいところです。