むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 仕事は先輩のマネからはじまる

    たいていの仕事は、手取り足取り教えてもらうことより見てまねして覚えることのほうが多いと思います。営業でも、最初は先輩についてお客さんを回る。そこでの挨拶の仕方、会話のしかた、そして自分の提供したい話題の切り出し方など、先輩に同行しているうちに覚える。そして、やってみろと言われたらまずは真似するところから始める。これが基本だと思います。

    一方、最近の若い人たちは教育プログラムが昔よりしっかりしており、学生時代から、講義の目的、達成目標などをその都度示してもらい、自分がカリキュラムに従って理解しているか習熟度をチェックしながら進みます。いわゆるマニュアル世代です。こういう人たちは、大学を卒業しても何かしらプログラムがないと勉強できないので、学会の専門医とか、自分独自に生涯学習などに参加したりします。職場によってはすごくマニュアル化された職員教育をしているところもあります。例えば、マクドナルド。秒単位で動きを決めてあるそうです。

    私たち医者はどちらかといえば見てまねするタイプの教育です。弟子入りして見て学ぶ感じです。そういう私も、ほとんどのことは見てまねして技術を習得しました。例えば鍼治療。師匠の長尾先生が腰痛患者さんの腰の右半分に鍼を打ち、それをみて見様見真似で左半身に鍼を打つ。やっているうちにそこがツボだとわかるようになるし、触った感触から全く左右対称でない場所にツボがあるのに気づくこともあります。体が歪んでいる事があるからです。まねすることは恥ずかしいことではありません。自分独自のオリジナルを出す前にまず先輩のマネをとことんすることは技術習得の基本だと思います。