むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 血圧や血糖はなんのために治療するのか

    正月明けのバタバタもだいたい落ち着き、普通の込み具合の土曜日でした。待合が蜜にならないように診察のスピードを上げています。それでも、気になる病状など聞きたいことにはしっかりお答えしますので、遠慮なくご相談ください。土曜日は仕事で平日来れない患者さんが多数来院されます。健診で再検査になった場合も平日来ることができず土曜に来院されるケースが多く見られます。このような患者さんでは、できるだけ採血は当日(30分以内に)結果報告します。そうすることで、2次健診などは再来する手間を省くことができます。

    健診で高血圧や糖尿病を指摘された場合、再検査の手間はたいしてかからないのですが、薬を始めたほうがいいですよと説得するのに時間がかかります。皆さん、血圧の薬などは一度始めたら一生やめられないと思っています。それは間違いです。塩分制限や運動、ダイエットなどがうまくいけば薬がいらなくなるケースは珍しくありません。こういった生活習慣病はその名の通り生活習慣が悪いために起こっているので、生活改善が根本治療で薬はその次なのです。

    また、薬を飲む理由をちゃんと理解しないといけません。私たちが血圧や血糖をきちんとコントロールしましょうというのは、血圧や血糖の数字を良くするのが目的ではありません。脳卒中や心不全などの予防が目的なのです。したがって、薬を飲むか飲まないか、血圧や血糖がいくつぐらいか、といううわべの話ではなく、10年後に健康で幸せな生活ができるかを予見しながら薬を選び、飲むことを勧めているのです。そのあたりをきちんと理解していただきたいと思います。