むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • アイドリングストップ機能の終焉

    連日の雨、被害がないといいですが、相当降っていますね。クリニックのほうは、昨日おとといと雨が上がると相当混み合いました。しかし、今日も大雨の中大勢の患者さんにおいでいただきました。「病院なび」と言う病院検索サイトから当院の初診予約ができるようになったのもありますが、連日いろんな患者さんが方々からこられます。一例一例、複雑なパズルを解くような頭の体操です。皆さん、いろんな症状で困っておられます。また、幾つもの病院に通っても治らなかったと言うような難しい症例が集まっています。どう考えても2−3分の診察では終わりませんので、混雑してしまいます。待ち時間が長くなってすいません。

    話はかわって、夏場の訪問診療は暑くて大変です。患者さん宅に車で行くのですが、1軒1軒が車で2−3分の距離なので車のエアコンが全然効かないうちに次の家に着きます。ずっと暑いままです。さらに厄介なのがアイドリングストップです。ちょっとスピードが落ちると勝手にエンジンが停止します。もちろんエアコンも効かなくなります。今日、ネットで知ったのですが、新しいトヨタのヤリス(昔のビッツ)とかRAV-4はアイドリングストップ機能が付いていないそうです。なぜなら、アイドリングストップで得する燃費はごくわずかで、アイドリングストップ機能にかかるコストに見合わないとわかったからです。

    また、アイドリングストップはバッテリー負荷が大きく、車検でバッテリー交換をすれば得したガソリン代以上になります。また、最近のエンジンはダウンサイジングで排気量を落とすかわりにターボがついているので、エンジンがとても熱くなります。アイドリング中にファンで冷却しておかないといけないのに、エンジンが止まってしまうのでエンジン負担も大きくなります。そこで、私はできるだけアイドリングストップ解除ボタンを押します。エアコンも止まらず快適です。

  • 直感で生きる=今を大切にすること

    昨日は、処方を考えるときに直感に頼らず、理詰めで考え抜くと言う話を書きました。医療をする上では、勘ではいけないので、しっかりと根拠を考えます。しかし、日常生活の上ではもっと直感に頼った方がいいのではないかと思います。私たち人間も動物ですから、危険か安全かなどと言うことは結構直感でわかります。その直感を鈍らせているのが世間体とか人の意見とか金銭面の都合などです。例えば、川沿いのアパートの物件を紹介されたとします。「いい景色だな。ここなら友人からはいいとこ住んでるね、と言われるだろうな。でも、大雨の時大丈夫かな?でも家賃が思ったほど高くないし、ここに決めようかな」と、直感を無視して世間体や金銭面を優先した結果、水害にあったりします。

    では、私たちはどのように日々を暮らしたらいいのか。まずは直感力を鍛えることです。もし、目覚ましがなる前に目が覚めたら、それが体の教える「起きろ」のサイン。その時間に起きると何かいいことがあるかもしれません。部下からこれはどうしましょう、ときかれたとき、GOサインを出すか止めるか、の判断も直感に頼る。じっくり考えてもどうせ正しい答えになるとは限らないからです。もし道端に百円が落ちていたら、すぐ拾う。後で、と思っていては、もうそこにはないからです。もし道端にバナナの皮が落ちていたらすぐ片付ける。あなたかそのタイミングで拾わなかったら誰かが滑って怪我するかもしれないからです。

    「気づいた時に気軽に、喜んで、さっと処理する。気づくと同時に行う。これが成功の秘訣、健康の秘法である」「一日は今の1秒の集積である。今を失う人は一日を失う人」と言うのは丸山俊雄先生の言葉です。来るか来ないかわからないような将来の不安を膨らませて今の時間を無駄にするのは人生の無駄です。今を楽しみましょう。

  • 処方を決めるとき、ひたすら考える

    以前、医学部の学生さんたちに漢方外来を見学させていたとき、最後に何か質問は?と聞いたところ、「先生は処方を決めるのにいつもそんなに時間をかけるんですか」と言われたことがあります。そうなんです。私は、一例一例結構時間をかけて考えます。ちょうど将棋の対戦みたいに、一手を打つのに10通りくらいの方法(可能性)を考え、それぞれから起こりうる未来を一つずつ検証して、それが患者さんにとって好ましいかどうかを判定します。そして。もっとも良さそうな処方を決めるのです。たまに、診察の最中にどんな処方を出されますか?と尋ねられますが、正確に答えるなら「まだ決めていません」です。患者さんが診察室を出てからもあれこれ考え、パソコンに処方を入れてはもう一度考えて、別の処方に書き替えてはまた考えて、と繰り返します。

    直感も大事なのですが、かなりのところまで理詰めで考えて処方します。結果として、最初に直感で思い浮かんだ処方と実際に出した処方は結構違う場合があります。そうすると、家に帰ってその患者さんのことを思い浮かべても、結局どの処方をだしたか思い出せないことがあります。私はこのやり方で、ずっとやっているので、最近は精度も上がってかなりの難病(どこに行っても治らなかった難しい症例)でも、結構いい感じに改善している印象です。もちろん、私が処方しても治らない時は治りませんけど・・。

    西洋薬も同じです。たとえば血圧を下げる薬にはいろいろあります。アダラート、アムロジン、デイオバン、などなど。どの薬がどのくらいの強さで、何時間ぐらい効果があって、プラスアルファーでどんな効果が期待できるか、みたいな複雑な思考の結果、最適な処方を考えています。一つ一つの薬には、それを選んだ根拠があり、理屈があるのです。我々開業医は調剤薬局に無理を言って使いたい薬をほとんど入れてもらっているので、根拠を持って選んだ薬を実際に使えるのがありがたいことです。

  • 洗濯機を乾燥させよう

    連日すごい雨ですね。犬の散歩も1週間くらい行けてません。私は家の中が湿気ないように窓は開けないようにしています。適宜エアコンを入れて除湿しています。ところで、エアコンにはドライという設定がありますが、皆さん使いますか?私はめったに使いません。ドライと言うのは、まず冷房して空気を冷やすと水滴がでるのでその水分を室外に捨てて除湿します。そして、冷えた空気はエアコンの暖房機能を使って温めて送風します。つまり、エアコンが冷房と暖房の両機能を使っているのがドライなのです。無駄に電気代がかかります。ドライ設定は弱冷房のことではないということをちゃんと理解して使いましょう。

    一方、洗濯機には乾燥機がついていますが、皆さん使いますか?これだけ雨が降れば乾燥機にかけるのがいいと思います。部屋干しすると雑菌が増えて洗濯物に匂いが付きます。それから、洗濯機の乾燥機がいいのは、洗濯槽が乾くことです。洗濯後に洗濯機の内部が湿っているとカビの原因となります。乾燥機を使うと洗濯槽が乾くので、カビません。私は通常、洗濯物は部屋干しにしても乾燥機を空で10分ほど回します。洗濯槽を乾かすためです。毎回きちんと乾かすと、洗濯物の雑菌臭は完全に消えますのでぜひおためしください。また、洗濯機の扉は閉めずに開けっ放しが原則です。もちろん乾燥させるためです。カビ対策はアレルギー(鼻炎やアトピー、喘息など)の対策になります。

    話は変わって、今朝は6時半から鴨頭嘉人さんの講演がありました。無料のWEB講演です。鴨頭さんの講演料は1回あたり100−200万円だそうなので、無料で参加できてラッキーでした。参加者はなんと500名越えでした。こんな人数の講演会はリアルでは相当でかい大講堂でないと3蜜を避けられませんが、WEBのおかげで日本中から参加できるのです。素晴らしいことです。今日は、コロナが怖い怖いと言っている人達の心理について学びました。

  • 地名はご先祖の知恵・メッセージ

    熊本県南の水害のニュースを見ると、本当に怖いですね。当院には人吉からも何人か通ってこられているので心配しています。水害は体はもちろん、財産などもあっという間に奪い去っていくので、地震より手に負えないのではないかと思います。地震の際には、これからは頑丈な平家がいいと言っていましたが、水害を考えると2階建てがいいですね。聞いた話では、今回の人吉の水害は2階の天井まで水が来た家もあるそうです。そうなると、2階の屋根に登らないと助かりませんが、それは怖いですね。そう考えると、鉄筋で3階建てにして1階は駐車場など住まい以外のスペースとして、2階と3階に住むのが安全ですね。でも、そんな家は相当お金がかかります。

    では、マンションの3階以上の部分に住むのはどうか?これは良さそうですが、下の階が水没すると停電したり下水が使えなくなったりして住めなくなった事例があります。去年の東京の武蔵小杉のタワマンが記憶に新しいですね。マンションを補修するにはとんでもないお金がかかるので、保険がカバーしない場合はどうしようもなくなります。

    地名を見ると水没しやすいかどうかは大体わかります。水や津、沼などの地名は低いところにあるので注意。熊本市内なら水前寺、出水、江津、秋津など。水害の心配がないのは、山や嶺が地名になっているところ。山ノ神(当院住所)、山ノ内、小峯、長嶺、帯山など。ただし、山の地名の中にもちょっとした谷間があるのでそこは見逃さないようにしましょう(例えば長嶺は場所によって水没します)。最近は、住宅メーカーが団地を作るときに古くからあるイメージの悪い地名を変えて自由が丘みたいなきれいな地名をつける場合があります。悪い地名はそこに住むと危ないよというご先祖様からのメッセージなので、無視してはいけません!