むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • クリニックに救急車が来た

    滅多にないのですが、今日は救急隊から連絡があり、患者さんを搬入したいとのことでした。月曜の午前中でとても混んでいる時間でしたが、当院にかかりつけの方でしたので、来ていただきました。当院を設計した際に設計士さんがギリギリで気がついたのが、処置室にストレッチャー(移動するベッド)が入らないということでした。廊下から部屋に入る際に曲がるスペースがないのが問題でした。そこで急遽、ドアの位置などを計算してもらって、ストレッチャーの搬入ができるように手直ししてもらいました。おかげで救急隊の患者搬入はスムーズにできています。

    私は、以前、田迎の東(あずま)病院という24時間救急対応の病院に勤務していました。また、アメリカ(テキサス大学)では集中治療部・救急部の研究室勤務、帰国してからは国立病院の救急部・循環器兼任、NTT九州病院(今の森都総合病院)の救急外来立ち上げの責任者などを歴任してきました。ずっと救急畑で仕事をしてきたのです。今、主にやっている漢方のような慢性疾患とはまる反対の世界ですが、私の臨床力を鍛えたのはずっと救急病院でした。

    そこで、クリニックを開業してもささやかですが、救急にも貢献したいと思っています。もちろん、CTやMRIなどないし、入院設備もないのでできることは限られています。1次救急に限りますが、できるだけのことはしたいと思っています。

  • プロは練習を怠らないもの

    昨日書きましたが、当クリニックは開院3周年となりました。経営理念は開院当初から変わりません。患者さんとその家族に健康で幸せになっていただきたい。そのために西洋医学・東洋医学を問わず、最適な医療を提供する。というものです。また、法人をトータルケアと名付けましたから、その名の通り、患者さんの心も体も全部面倒見ます。おじいちゃんおばあちゃんから小中学校のお子さんまで家族みんなトータルで面倒見ます。内科にとどまらず、皮膚科、整形外科、婦人科などできる範囲で家庭医的な診療を目指します。スタッフ一同、精一杯がんばりますので、これまで通りよろしくおねがいします。

    ところで皆さん、学生時代になにか部活などしていましたか?例えば陸上、毎日毎日走りましたね。剣道部、毎日稽古がありました。野球部、練習がない日もキャッチボールや素振りをしました。何かうまくなるにはひたすら練習です。それでは、社会人になって、仕事をはじめてから、仕事に関することで日々努力していますか?

    プロと言われている人たちは社会人になっても日々練習です。プロ野球選手、プロゴルファーなどスポーツ選手は特別と思っていませんか。それは間違いです。わたしたちの仕事が何であれ、プロとしてお金をもらうからにはその道を極めなければいけません。ひたすら訓練あるのみです。学生時代部活でやったひたむきな練習は社会人になってから役にたつのですが、それは「努力を止めないこと」であるという事を忘れてはいけません。

     

    博多

  • ダラダラした会議はお金の無駄

    熊本は8日ぶりに日がさしたそうです。明るいのはやっぱり嬉しい。ひさしぶりに晴れたなーと思っていたら、またザーと降りました。安定しないですね。今日は熊本市主催のCKD(慢性腎臓病)対策の勉強会でした。2年毎に登録医を更新しないといけないので、診療後参加しました。いつも思うのですが、この手の勉強会はオンライン配信してもらいたいです。診療が忙しいと会に間に合わないし、疲れているので参加できても寝てしまいます。

    オンラインにして、これだけは覚えてほしいというキーセンテンスは習熟度テスト(かんたんな丸バツ問題でよい)を行い、基準点をクリアしたら登録医になれる、という仕組みならもっと効率的で意味あるものになると思います。今のような座学形式では、受付をしたあとは寝ていても、参加しただけでOKです。無駄な時間です。時は金なりといいますが、ドクターの時間は高いですよ。仮に時給5000円として1時間半の講義を強制的に聞かされれば、一人あたりのコストは1万5千円です。200人参加者がいたら300万円です。実際にお金が動くわけではないのですが、会にそれだけの価値があるのかをしっかり考えないといけません。

    同じことは、会社のミーティングにも言えます。会議が1時間だとすると、参加者全員の時給の合計(会議にかかる人件費)がいくらになるかを計算します。会議の成果、得られるメリットがその会議にかかる人件費に見合うかどうかを判断しないといけません。結論の出ないダラダラとした会議は即刻やめるべきです。また、会議がだらだらしないためには、会議で話あう資料をあらかじめ参加者全員に配布してそれぞれが会議に対するアイディアを十分考えておく必要があります。当院でのスタッフミーティングも、事前に話し合うテーマを書き出しておいて、それに対する意見を準備してから短時間の会議をしています。これは私の指導ではなく、スタッフが自主的に考えてそういう仕組にしているところが関心です!

  • ご飯(米)はねむくなる

    涼しい一日でしたね。昼も26度くらいでした。朝の肌寒い時間は、車のエアコンは暖房になったんじゃないかと思いました。過ごしやすい一日でした。まだ8月ですが、このままいい季節がが長く続いてくれたらと思います。夏休み最後の週末で、宿題に追われた家庭、外食したり、お出かけした家庭、部活の試合やコンテストなどで忙しかった家庭など様々あったと思います。8月はあと一週間ありますから、有意義に過ごしたいものです。うちは、東京から帰省してきた息子と久しぶりにご飯を食べに行ったりして過ごしました。

    普段は食べないご飯(米)を昼にたっぷり食べると、その後眠くなります。今日も昼からは眠くて仕方ありませんでした。日頃は、午後の診療中に眠気が来ると仕事に差し支えます。なかには、自分の体調不良の歴史を10年以上さかのぼって話される患者さんがいます。そんなことを延々聞いている暇はないと思ってはいけません。その中に重要なヒントが隠されているからです。長い話を集中して聞くには眠くなってはいけません。

    そのために私が実践しているのは昼ごはんに炭水化物をとらないことです。弁当を持参するのですが、おかずのみです。それから、昼休みに5分でもいいので、昼寝をします。往診の帰りに同行してくれている看護師さんに運転を任せて助手席で短時間ですが目をつぶると頭の疲れが取れてすっきりします。それだけで午後も100%集中して仕事ができます。

     

    数ヶ月前のソウル・明洞の屋台の海苔巻き(ごま油の風味のするノリです)

  • 心配しないで薬をのんで元気になってほしい

    お盆休み明けの週で混雑が予想されていましたが、やはり混みました。待ち時間をできるだけ少なくとは思っているのですが、数カ月ぶりに来る人や、遠方から時間をかけて来ておられる人を2−3分で終わるわけにも行きません。わざわざ来たかいがあったと思っていただきたいので時間がかかってしまいます。一見元気そうに見える人も、よくよく聞くと、明日は会社に行けそうもないという場合もあり、短時間の診察ではなかなか聞き出せない悩みもちょっと時間をかければ話していただけます。そこを聞き出せずに次から次へとこなしていくだけの外来診療ではいけないと思っています。

    そういう中で私が困ってしまうのが、せっかく出した薬を飲みませんでした、と言われるときです。安定剤や抗うつ薬などに抵抗があったので、飲まなかったと言われると、がっかりです。この2週間を無駄にしてしまった感じです。薬を使わず自力で過ごしてもたいして変わるはずもなく、20点くらいの毎日でしょう。薬を飲むのは嫌かもしれませんが、ちゃんと飲んでもらえば、今頃70点か80点くらいにはなっていたかもしれません。生活の質(QOL:クオリティー・オブ・ライフ)を上げることこそ大切だと思います。きつくて気分が沈んでいるけど、薬は飲みたくないから寝て過ごした、なんて、かぎられた人生を無駄に過ごしている気がします。薬で治るなら飲んでいいと思います。

    もちろん、薬を飲まずに自力で治ったという人がいないわけではありません。当院を受診される人の1−2割は薬を使わず治っていると思います。しかし、残りの8割位の人は薬を使ったおかげで元気になっていると思います。薬を飲んで元気になったら薬をやめればいいのです。当院では薬依存にならないよう漢方なども併用したりといろいろ工夫しているので、指示通り減薬すれば、やめられないという心配はないと思います。