むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 温泉で体メンテ

    診療が終わってから城南の老人ホームまで往診に行きました。当院は高速の益城インターがすぐなので、城南までは高速を使うとらくらくです。夜7時頃にはつきました。診察が終わって丁度いい時間なので、城南のインド料理で有名な「エベレスト」に行ってチキンカレーとチーズナンのセットを食べました。絶品です。お腹も満たされたら、もう一つ自分にご褒美です。城南から松橋方面へ抜けていくと古保山リゾートという温泉があります。素晴らしく上品な温泉で、湯船に注ぐ源泉かけ流しのお湯の音しか聞こえません。泉質もよく、たいへん癒やされます。ゆっくりお湯につかったあとは、サウナで汗を流して、一日の疲れをさっぱり流します。

    普段は日曜しか行ったことのない温泉も平日の夜に行くとお客さんも少なく、広い温泉を独り占めできるような贅沢です。お湯に浸かるときは肩までしっかりお湯に沈めて「前にならえ」みたいに手を前に出します。完全に力を抜くと手は自然と浮いてきます。これを5分ほどすると、肩に溜まった乳酸(肩こりのもと)は血流に乗って流されてしまいます。肩こりを温泉で治すセルフ整体です。コツは、しっかり腕の力を抜いてプカプカと浮かすことです。腕が心臓より高い位置で浮くように、体をできるだけお湯に鎮めると、腕に溜まった乳酸が流れやすくなります。

    サウナでは、暑さにまだなれていない体に、暑いというのはこういうことだ!!とスパルタ式に教えこむ方法でもあります。夏バテの体も癒やされますが、夏バテ予防にもってこいだと思います。日頃エアコンのきいいた部屋でばかり過ごして汗をかかない生活をしている場合、発汗機能が低下し、いざ外に出たときも汗が出ずに体温が上がってしまうので、サウナで汗腺を鍛えるのはいいことです。唯一、熱中症気味の人にはおすすめしません。昼間に炎天下で働いて体のうちに熱がこもっている場合、サウナであためては逆効果です。

  • 広く明るいガラス窓は地獄

    あいさつといえば、「暑いですね」しかないです。とにかく猛暑です。昼に車で訪問診療するのですが、一軒一軒が離れていないので車の冷房も全然効かず熱々の車に乗って蒸し風呂状態で次のご家庭に到着します。冬より夏のほうが過酷です。訪問した先で、お年寄りのご家庭では冷房もつけずに過ごされているところも多く、訪問した私たちも暑いのですが、皆さんの健康状態が心配です。知らないうちに脱水が進み熱中症を起こします。週間天気予報を調べていたら、なんと来週は梅雨の戻りで全部雨です。猛暑もあと数日で一休みとなりそうです。なんとも慌ただしい気候の移り変わりですが、まだこの暑さの中セミが鳴いていないので、セミ的には梅雨明けを認めていないようです。

    往診の帰りに、建築中の建物が目に止まりました。なんと、西側一面ガラス張りでした。熊本でこれはないでしょう。暑くて死にそうになること間違いなしです。冬はたとえ二重ガラスにしていてもガラス面からロスする熱エネルギーは大きいので、暖房が効きません。それでは、もし、二重ガラスの中空部分が真空になっていたらどうでしょう?その場合、冬の暖気はガラスから外には漏れませんが、夏に西日で温まった室内の熱気も魔法瓶の中みたいにいつまでも保たれるため、大変だと思います。昔から日本人は大きな窓、明るいリビング、南向きの家などを理想としますが、省エネを考えるとそれはことごとく間違いです。これだけ温暖化して、台風の風力も無茶苦茶強くなっている時代にはできるだけ窓は小さくしないといけません。設計士さんたちも新しい時代に即するよう頭を切り替えてもらいたいものです。

    私は建築のことは詳しくありませんが、窓のことで思い出したことがあります。サッシはたいていアルミでできています。ガラスが2重になっていて熱を通しにくくなっていてもサッシの部分がアルミだとそこから熱が出入りします。冬はアルミサッシの窓枠部分がものすごく冷たくなり結露したりします。夏は窓よりアルミサッシが驚くほど暑くなり、室内に熱が通ってきます。これは、当院のサッシを触ってもわかります。熱くならない窓枠は樹脂製か木製です。ほとんどの外国(アメリカ、カナダ、ヨーロッパ、韓国など)は樹脂サッシですが日本は7−8割はアルミです。北海道以外樹脂サッシは普及していないようです。いかに省エネ世界常識から日本が遅れているかが見て取れます。

     

    知人に送ってもらったユリの写真。ユリは百合と言って漢方になります。ゆりねといえば食べたことある人も多いと思います。

  • 実質 梅雨明けと考えてよさそう

    日曜は医師会病院(地域医療センター)で出動協力医の仕事でした。最近は胃腸炎と扁桃腺炎がおおく、コロナの検査はしていないので発熱外来とはいっても普通の風邪薬を1日分処方して、明日かかりつけの先生に見てもらってくださいねーというなんとも無責任な感じの仕事です(医師会の方針なので従うしかない)。日赤や済生会など通常の一次救急をやっているところでは当然コロナの検査をしてから診察という流れだと思うのですが、医師会病院で検査をやっていないのはどうしてなんでしょう。この病院の院外薬局には葛根湯くらいしか漢方がないので私としては試練です。漢方なしに内科外来の仕事がよくできるなとカルチャーショックに近い感じです。

    朝には雨が上がり、昼過ぎには外はギラギラと太陽が輝き、ほとんど梅雨明けの模様です。気象庁は梅雨明けとは言いませんが、今週はずっと晴れの予報です。天気図も梅雨前線が消えてしまってます。ここで例年になく早い梅雨明けと考えられますが、7月中旬には梅雨の戻りの大雨が来ると思うので、それを待たないと梅雨明けの宣言は出ないでしょう。いずれにせよ、明日からは毎日34Cくらいの気温になります。体はまだ暑さに慣れていないので、熱中症に気をつけましょう。

    夜にはいつものようにスポーツジムでランニングをこなして、温泉でリフレッシュです。1週間分の疲れを流して、新しい週を迎えます。さっき、大きな地震がありました。うちはほとんど揺れなかったのですが、ニュースで熊本は震度5(震源は美里町)だったとのこと。被害はありませんでしたが、油断できませんね。

    エキネセア:アメリカインディアンはこの花の根を薬草として使っていた(風邪に効く)そうです。

  • ナイアシン(アミド)はおすすめのビタミン

    台風のような強風の一日でした。高速を使って城南まで往診に行きましたが、高速は50kmに速度制限されていました。それでも城南は近いので、ノンストップで行けば50kmでも100kmでもたいして変わりません。予報では大雨かもと言っていましたが、雨はそれほどではありませんでした。夕方診療の後は医師会に心臓健診班会議のため行ってきました。せっかく街まで行ったので、やよい軒で夕食を食べて帰りました。やよい軒で食べたのはこれで3回目ですが、定食が奇をてらってなくて素直に美味しい。値段もリーズナブル。いい店だと思います。

    さて、このブログでサプリの話を書くと、皆さん行動力のある人は自分で調べてiHerbで購入して飲んでおられます。今日来院された患者さんは、ナイアシンを飲み始めたら睡眠もよくなりやる気も出てきて調子が良くなった、とのこと。ブログを読んで知ったこととそれを実行することには大きな差があります。即行(すぐ行うこと)ができる人が道が拓けるのです。最近CMを見ているとナイアシンアミド配合の化粧品(顔のしわ対策)が盛んに売られています。本当に効くのなら塗るより飲んだほうがいいのではないかと思います。

    ナイアシン(アミド)はビタミンB3です。体の中の多くの酵素反応の仲立ちをして水素のやり取りをします。その結果、脳内ではセロトニンやメラトニンを増やし、気分の安定や睡眠を改善します。ミトコンドリア内やクエン酸サイクルではATP(エネルギー)産生のかなめとして働きます。絶対にないと生きていけないものです。通常は食品から十分量がとれるので不足はしないと言われていますが、サプリから大量に入れてやるとたしかにいい効果が出るので、やはり食べるだけでは足りないのだと思います。

  • 漢方やサプリは万能ではない

    当院では漢方を積極的に使って治療しています、また、このブログでご存じの方も多いと思いますが、ビタミンなどのサプリを利用した分子栄養学にのっとった治療も行っています。しかし、何でもかんでも漢方やビタミンで治せるかといえば、そうではありません。例えば、心筋梗塞にかかった患者さんで、今飲んでいる薬を漢方やサプリに置き換えてほしいという希望で来られる場合があります。しかし、これはおすすめしません。心筋梗塞にかかった場合、血管が詰まってしまったわけなので、血液をサラサラにするアスピリン、動脈硬化を安定化させるスタチン、血圧と脈拍をコントロールするカルシウム拮抗剤やβブロッカーなど、絶対必要な薬ばかりです。これを、血液サラサラにするサプリとか、血圧を下げると言われるトクホみたいなものに変えたら大変です。数年後には目に見えて差が出てきます。標準治療をすれば、再発しないのに、変なサプリをつかえば、再発、心不全進行、全身状態悪化、さらなる合併症併発という流れになるのは目に見えています。

    しかも、サプリは怪しいものもたくさんあり、月に2−3万かかるものもザラにあります。エビデンス(薬の効果を科学的に評価したもの)のないものにそんな金額払えません。100歩譲ってサプリを飲むとしても標準治療をおろそかにしてはいけません。西洋医学の標準治療というのは、大規模臨床試験でどの薬が良いか、どんな治療が良いかを何万人もの被験者(研究協力者)のおかげでデータをとり、統計的に証明された結果です。そんなに大切なエビデンスを無視して、自分勝手な解釈でサプリをのんで標準治療を放棄するのはとんでもないことです。

    私が漢方を使うのはそれほど大切な西洋医学のエビデンスを考えても漢方のほうが絶対優れている(治療成績がいい)と思うときだけです。西洋医学と漢方をどちらも勉強している日本の医師はそういう判断ができます。みなさんは日本で医療を受ける事ができて幸せです。中国も韓国も中医師(韓医師)と西洋医は別の免許なので総合的判断ができないのです。