むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • わたしたちはみな話を聞いてほしいもの

    連休は最後までいい天気に恵まれました。皆さんリフレッシュできましたか?まだ今度の土日まで含めて休めるようならこれから連休後半戦ですね。当院はカレンダー通りですから金土は通常通りの診療となります。ただ、この金土は事情がありスタッフの数が限られているため、再診で定期薬を取りに来られる方のみとさせていただきます。難しい新患は来週以降にお願いしたいと思います。申し訳ありませんが、ご協力をよろしくおねがいします。私は、この3連休もずっと訪問診療で働き続け、疲れもピークに達しつつありますが、明日明後日の2日間は元気に働いて日曜にまた充電したいと思います。

    韓国ドラマを見ていたら、「人は話を聞いてほしい動物」という話がありました。ほんとにそうだなーと思います。生活しているといろんなことがあります。その出来事を自分の中だけにとどめておいては人生面白くありません。誰かに話して、こんな事があったと、うれしいこと、悲しいこと、困ったこと、なんでも聞いてもらえると、ホッとします。仲のいい友人がいても、何でも話せるわけではありません。親兄弟でもそうです。一番話せる相手は配偶者(夫あるいは妻)ではないかと思いますが、夫婦関係の悪い家庭ではそれも叶いません。

    そこで登場するのがわたしたち病院のDrです。特に心療内科や精神科だと、話を聞くのが仕事なので、何でも話していただいて構いません。解決になるようなアドバイスを求められても困ることが多いですが、一人で誰にも言えず悶々と過ごさなくても、病院に来て話してみてください。スッキリしますよ。そういう私の話を聞いてくれるのはやっぱり妻だとおもいます。

  • 超多忙な一日でした

    GWに入っていますが、今日は土曜日の通常診療でした。患者さんは多いのだろうか、少ないのだろうかと、予想できかねていましたが、結果的にはトンデモなく混雑してしまいました。ピッチを上げてどんどん診察したのですが、カルテの山は一向に減ることなく、トイレにも行けずノンストップで午後1時半までかかりました。せっかくの休日に1時間ほどおまたせすることになり大変申し訳なく思っています。なかには、いったん受付して、ちょっと外に出て戻ってきたら車を止めるところがなかったという方もおられました。なれた患者さんはクリニック前のグランドを2−3周歩くと丁度いい時間になったという話もありました。先日の大雨が抜けて、気温が一気に下がりましたが、清々しく気持ちいい天気となりました。いい季節です。時間があれば、外を歩いたりして運動しましょう。

    私は、連休中すべての日程で訪問診療の予定がはいっており、一日も休みがありません。強いて言えば、明日5月1日(日)だけがなんの予定もないフリーの一日です。しかし、月初めでレセのチェックが山のようにあり、今回は連休でみんなで手分けしてチェックできる日が少ないため、できるだけこの週末に済ませたいと思っています。また、GW中に仕上げないといけない講演のスライドが4つもあり、まだ構想段階のものもあるので、果たして終わるのか、今から心配です。これだけしないといけないことが山積みになっていると、頭にぼんやり思っていてもしそこなうので、ToDoリストを作り、さらに時間割を作って今日の朝はこれ、昼はこれと、決めて取り掛からないと終わりません。

    大量のToDoがあるので、頭の働きを最大限に保たないと終わりそうにありません。したがって、夜お酒なんて飲んでいる暇はありません。緑茶とコーヒーを交互に飲みながら眠気が来ないようにしてひたすら作業します。まるで受験生のようです。思い起こせば、高校生の頃、受験勉強のために週末や連休など時間があれば、一日14時間は勉強していました。それと同じような生活が50過ぎても続くとは、我ながらよくやってます(自画自賛)。

     

     

  • 30日(土)は通常通りです

    GW初日は朝から大雨でした。いろいろ予定もあるでしょうが、こんな雨では予定が狂った人も多かったのではないでしょうか?私は通常通り訪問診療があったので、朝はいつものように5時に起きて朝食とりましたが、クリニックの診療はないのでのんびりコーヒーを飲んだりネットを見たりしていました。そうこうするうち、訪問診療先の老人ホームから次々と電話がかかってきて、熱が出ている患者さんやめまいがでた患者さんなどの情報です。予定していた訪問診療にプラスして往診にも出かけました。結局、診療が終わってクリニックにもどり全員分のカルテを書き終わったのは夕方4時過ぎでした。

    それなりに忙しくはあったのですが、さすがに休日ですから仕事はのんびりモードです。昼には城南の老人ホームまで出かけたのですが、せっかくなので、城南にあるエベレストというカレー屋さんでランチを食べました。インド人が経営する本場のカレーです。テーブルの上にはカイエンペッパー(唐辛子粉)が置いてあり、なんとラベルに「激辛」と書いてあります。インド人がカイエンペッパーを日本語にするとき思いついた言葉でしょう。ご愛嬌です。いつもはクリニックの午前の診療が終わり次第、高速道路で大急ぎで城南まで行くのですが、今日は急ぐ理由もないので下の道をのんびりいきました。久しぶりに下の道を通ると新しい店ができていたり、変化に気づきます。

    今日みたいな大雨だと傘をさしても濡れてしまいます。私はわりと好んでレインコートを着ます。以前も書いたことがありますが、登山用のレインコートをもってます。以前登山を趣味にしていたとき、山で遭難しても目立つようにド派手な赤いレインコートを買いました。こんな色を着ると気分も明るくなります。しかも、レインコートだと真っ赤でも恥ずかしい感じはありません。クリニックの近くに自衛隊がありますがたまに隊員さんが迷彩色(深緑と茶色のランダムな模様)の仕事着で暗い夜道を歩いている人を見かけますが、夜道では全然見えません。車に轢かれないか心配するくらいです。

    城南のエベレストのランチセット1000円

  • 慢性腎臓病の治療

    来週からGWだからか、今日は100名近い来院数で待ち時間も多めだったと思います。静かに待っていただきまして、ありがとうございます。なかには午前中来ていったん引き返して午後来院された方もおられたと聞きました。もしそのように午前中に来て出直して頂く場合は、名前だけ書いておいてください。優先的に見たいと思います。夕方は6時過ぎまで診療して、終わり次第医師会に心臓健診班会議のため出かけました。幸い道は混んでおらず、遅刻せずにすみました。今、小中高校で新入生の心電図健診が行われていますが、先週私は550枚の心電図を判読しました。今日は班員みんながその結果を持ち寄って精密検査に呼び出す生徒のリストアップでした。もう10年近くやっているので、抽出ガイドラインは頭に入っているはずなのですが、なかには悩ましい心電図もあります。疑わしきは精密検査呼び出しとなります。事故が起こってはいけないからです。ここで言う事故は体育や部活、とくにプールなどでの不整脈を始めとする心事故です。

    夜に犬の散歩をしていたら、生暖かい風が吹いています。もう冷房がないと不快な感じです。天気予報では明日は大雨です。薬が切れる場合は仕方ありませんが、数日余裕があるようなら天気のいい日に来院されたほうがいいかもしれません。途中安全運転でお越しください。

    さて、今日は腎臓病の話をしますが、健診などで腎機能が少し低下していると、すぐにでも透析に移行しそうな勢いで脅されて来院される方があとを絶ちません。実際にはこのまま腎機能が悪化すればいつごろ透析になるのかはグラフを書いてみると予想できます。健診ではそういう手間を取らないで脅すだけ脅すからたちが悪いです。通常、10年以上かかってゆっくり進行するので、血圧やコレステロール、血糖などの対策をきちんとするだけでも進行を遅らせることができます。最近の一番の話題はSGLT2阻害剤という糖尿病治療薬が腎臓病の進行を遅らせるとわかったことです。とても有効性が高いので、恩恵を受ける人も多くなると思います。

  • 処方が思ったほど効かなかったら

    血圧の治療をするときに注意するのは、薬の強さ、種類、飲む回数です。どのくらいの強さにするとちょうどいいかは経験がものをいいますが、降圧目標はガイドラインで決まっています。ポイントは、いかに処方した薬を確実に飲んでもらうかです。その際、薬の飲み方が煩雑だとのみ忘れる原因になります。できるだけ少ない錠数で単回投与で目標まで下げられる工夫をします。また、利尿剤を入れて体から塩分を抜いたほうがいいとか、心不全や狭心症の予防効果のある降圧剤がいいとか、いろいろ患者さんごとに最適な薬を選びます。また、薬には半減期と言って効いている時間が薬ごとに違います。したがって、患者さんの血圧のパタンを見ながら短時間効くものから数日かけてゆっくり確実に効く薬の中から最も適しているものを選びます。

    血圧の薬だと、一つ処方してみて目標に達していないとき同じ薬を増量するか、他の薬を足すか、もっと強い薬に変更するかが考えられます。どのパタンで目標を達成するかは主治医の腕の見せ所ですが、経験と理論が必要です。ガイドラインにもそこまで詳しいことは書いてないことがほとんどです。

    当院では漢方の相談も多いため、倦怠感とか、食欲不振とか、頭痛などいろいろな訴えで来院されます。この薬で行ってみようと処方するのですが、2週間後にまだ症状は続いています。良くなっていませんと言われたら、どうするか?血圧の薬のように増量するというのはあまり現実的でないので、処方を変更するか他の薬を追加することになります。最初に処方した薬が、現段階では効果がないように見えてももうしばらく続けたら効果が出るかも、と思えば、処方は切り替えずにもう一剤追加することになるのですが、多剤併用になる問題もあるし、単なる自己満足かもしれないと思う場合もあります。このように、患者さんの前で、目まぐるしくいろんなことを考えながら処方を決めています。診察は終わったのに、なかなか次の患者さんを呼ばないなと思ったら、実は私がこんな事を考えながらパソコンの前であーでもないこーでもないと考えているのかもしれないと言うことです。