むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 栄枯盛衰

    トランプ大統領は、電子タバコのアメリカでの販売を禁止すると発表したそうです。https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1909/12/news092.html 青少年の死亡事故が相次いだためです。それにしても、決定まで即断即決、その速さにびっくりしました。私の周りで電子タバコを使っている人はいませんが、患者さんには結構います。おかげで禁煙できたという人もいますので多少メリットもあるなと思っていましたが、乱用して死んでしまってはいけません。

    もう一つ、一世を風靡したかと思ったらあっという間に終わってしまったものがあります。ZOZO(ゾゾタウン)です。アパレルのネット販売で一気に会社が大きくなり、前沢社長が月に行くと発表したり、女優の剛力彩芽と結婚したりで何かと話題でしたが、このたびヤフーに買収されたそうです。びっくりです。

    このように、ちょっと前までものすごい勢いで人気だったものがあっという間にその勢いをおられるという場合があります。原因は自分にあるときもあれば、時代の流れのときもあります。それを考えれば、わたしたちの日々のいいとき悪いときの波というのは全然たいしたことではありません。なんとかなることばかりです。例えば会社で辛い人。その会社にしがみつく必要はないんです。やめてほかを探すのはありです。給料が下がるのを恐れているかもしれませんが、病気をして鬱みたいになってまで今の会社にいなくてもいいと思います。そんな時代に生きているわけですから、なにか手に職をつけていざというときもなんとかなるという自信があれば言うことなしです。たとえば、介護業界などは引く手あまたですから、体力と思いやりの心さえあれば、すぐにでも転職できます。

    高森月巡り温泉

  • 経営的思考と健康予測

    通勤途中にお持ち帰り専門の焼き鳥屋ができました。最近はコンビニでも焼き鳥が買えるので、よほど美味しくないと商売にならないと思います。せっかくなので、立ち寄ってみました。1本120円です。注文してみたら、炭火で最初から焼き始めました。待つこと約10分、5本買って600円です。私は医者をしていますが、経営者でもあるので、ついこんな店を見たら経営のことを考えてしまいます。夕方しか開いていないので、おそらく客は一日10人くらいと思います。一人10本ずつ買ったとして売上は一日12000円です。原価は20%程度と思うのですが、炭火を使っているので、さらにコストがかかります。おじさん一人でやっているみたいなので、人件費は自分の分だけです。

    すると、1日の儲けはよくて8千円、月にして16−18万円。しかし、テナント代と光熱費、新規オープン時に内装工事をしたコストを引くとほとんどお金は残らないと思います。それでは、どうしたらいいか。焼き鳥を焼くのに10分かかるのだから、その10分でカウンターで生ビール1杯とピーナツくらい出してくれれば、客単価はあと500円アップします。持ち帰り専門でなく、そのままカウンターで食べてもいいようにすれば、もっとたくさん食べるでしょう。

    今の持ち帰り専門で試算して一日何人、あるいは何本の焼き鳥が売れれば採算が合うと思っているのか、傍から見ていて心配になります。病気でも同じです。例えば糖尿病。血糖値が悪いとこのままでは絶対ダメだとわかります。10年もすると目が見えなくなったり、心筋梗塞を起こしたりします。そして20年後はおそらく亡くなっていることと思います。傍から見ていてこれほど当たり前の予測(占いではない)ができるのに、本人のやる気(本気でダイエットする気)がないばかりにどうにもしてあげられないことがあります。

  • 担当者会議を行いました

    当院では、訪問診療にも力を入れています。現在60数名を定期的にみています。老人ホームなどの施設入居者が多いですが、個人宅にも伺っています。そんな中、一人の患者さんがガン末期状態となり、今後、入居している施設での看取りを行うにあたり、急変したらどう対応してほしいかという話し合いを行いました。当院の昼休みに、施設の担当者、ケアマネージャーさん、訪問看護師さんなど10名以上が集まりました。患者さんのご家族を交えて、最期はどうしたいかの希望の確認と各担当者どうしの意志の疎通を行う会議です。みな、患者さんのためにいろんな意見を出し合ってくれました。当院での訪問患者さんで看取りまで行った例は過去に何例もありますが、今回はこのように集まって話し合いを持つことができてよかったと思います。

    今日は東京近郊で電車とトラックの事故がありました。痛ましい事故です。トラックがおそらく間違って細い道に入ってしまい、左折したかったのに細すぎて曲がれなかったために右(踏切)に入ったところ、遮断器が降りてきてパニクったみたいです。万一踏切内で遮断器が降りてしまった場合、あの物干し竿みたいな棒は車で押して通ればいいようにできています。車で押しても通れないような頑丈な構造にはしてありません。このことは覚えておいて損はないと思います。

    それにしても、日本中細い道が多すぎです。うちからクリニックまでの道でも、一台右折車があると、信号が変わるまで全く車が動かなくなるポイントが2箇所あります。道の構造が問題です。往診でも、クリニック近くの民家に行く場合は軽自動車でやっと行けるような細い迷路のような道ばかりです。地震の後復興する際に道幅を広げてほしかったのですが、殆どは元通りの狭い道のまま復旧されています。みていて残念でなりません。

     

  • 陰中に陽あり、陽中に陰あり

    日中、2週間ぶりくらいにギラギラと光る太陽と夏を思わせる暑さを感じていたら、夕方になってみるみる真っ黒い雲に覆われて、激しい雷雨となりました。すごい雨でした。ニュースを見たら日本各地でゲリラ豪雨だったようです。温暖化の影響で大気中に含まれる水分量がとても多いので、雨が強くなっているのです。このような激しい雨が常態化している以上我々も対策をとらないといけません。家の排水や道路の側溝、下水などは今までの基準では追いつきません。また、引っ越したり家を建てる際には、過去の浸水歴を確かめ、低い土地は避けるべきです。クリニックのある山の神・小峯は地名の通り小高い丘になっています。それでも、山の中にも山あり谷ありです。高い土地でもちょっとした谷間には水が一気に流れ込んで浸水する恐れがあります。

    漢方の世界では、「陽中に陰あり、陰中に陽あり」といいます。陰陽図(二つ巴の図柄)を見ると、目玉のようなものがあります。これが陰中の陽であり、陽中の陰です。病気もすごく調子悪いと言いながら、多少調子のいい日もあります。逆に、このところ調子が良かったけど、昨日はきつかった、みたいな場合もあります。世の中なんでも100%いいとか100%悪いという事はありません。それが自然です。

    家の庭を見ると庭は家より南にあるのに苔むしたところがあります。それは南のほうが日当たりが良いと思っていても、実際には木陰があったりするからです。そう思って見ると、昨日まで調子良かったのに今日はどうして・・と悩むことはないのです。いいときもあれば悪いときもある。そういうものです。

  • 入院中の食事には注意

    最近、マツダの車の名前はドイツ車みたいに3とか5とか番号になりました。以前はいろんなネーミングがありましたが、番号のほうがスッキリしていいですね。日本人は何にでも名前をつけたがります。先日JR(国鉄時代)の人がインタビューに答えていましたが、新幹線にはネーミングをする予定はなく、番号で呼ぶつもりだったが、開業ギリギリでひかりとこだまとネーミングされたそうです。その後JRに限らずありとあらゆるものにネーミングしているのは御存知の通りです。最近気になるのはトヨタのタンク。日本語にすれば戦車です。もうひとつ気になるのが、三菱のデリカ。日本語にすれば、お惣菜屋さんです。なんでこんな名前にしたのかわかりませんが、外国人が聞いたらびっくりでしょう。

    ところで、最近友人が交通事故で入院しました。お見舞いに行ったのですが、病院食があまりに質素でお腹が空くので、毎日売店でカップ麺を買って食べているとのことでした。不健康極まりないです。入院中にこんな食事をして、リハビリなんてできるはずありません。骨折した骨はカルシウムとコラーゲンからできています。その周りの筋肉はタンパク質です。そこで、当たり前ですがこういう入院の際には蛋白(アミノ酸)を十分とらないといけません。プロテインが手っ取り早いですが、アミノ酸ならグルタミン酸とバリン、ロイシン、イソロイシン(3つ合わせて分岐鎖アミノ酸という)、カルシウム、そして、摂取した蛋白がコラーゲンに再構築されるために必要なビタミンCなどを大量にとらないといけません。

    入院中の食事は国が一日あたり幾らと値段を決めているので肉など蛋白を増やしたくても予算の都合で増やせません。結果、入院中はわずかなおかずとどんぶりご飯です。もし皆さんが入院するような際には自分でなんとかしないといけません。決してどんぶりご飯を全部食べないこと。代わりにプロテインを飲むこと。ビタミンなどのサプリを取ること。間違ってもお腹が空いたからカップ麺、というのはいけません。パンもだめです。SOYJOYなどのプロテインバーはいいと思います。