むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • イライラしない

    師走です。どこへ行くにも渋滞して大変です。この週末は忘年会もピークではないでしょうか?バスを待てども渋滞してなかなか来ない。タクシーを呼ぼうとしても来ない。車で行くには渋滞が酷すぎる。駐車場を探してもどこも空いていない。そんな感じです。私は昼に郵便局へ不在連絡表を持って荷物の受け取りに行きましたが、長蛇の列でした。まず、駐車場に入るのが一苦労。みんなイライラしている感じです。

    イライラしてもいいことは何もありません。周りの人を巻き込んで不快にするし、事故の元です。だいたい、年末までにこれを済ませようとか思わないほうがいいです。アメリカ人はサンクスギビング(感謝祭)が終わったらクリスマスまでは働きません。仕事には出てくるのですが、のんびり過ごします。日本人の大学研究者は年末までに頑張って論文を仕上げようと精を出し、やっとの思いでアメリカの医学雑誌に投稿しますが、ちょうど今頃アメリカ人は休暇モードですから、年があけないと審査しません。審査をするとしても、アメリカ人はダラダラしてホリデーを楽しんでいるので、私たち日本人に査読(論文の審査)が回ってきていました。

    日本人は几帳面で完璧主義です。それがおそらく年末に現れるのだと思います。年内にこれを済ませないと、というのはまさにその現れです。大掃除だって、年内にしないといけない理由はありません。個人的には年賀状もいらないと思っています。いまの時代、フェイスブックで友人が今晩誰と何を食べたかまでわかっているので、今更手紙で挨拶なんて、と思ってしまいます。

    外国の雰囲気ですが、熊本です。銀座通りをおしゃれに写してみました。渋滞していますね。

  • AIは医療を変える

    AI(人工知能)の発達がこのところ目を見張ります。今までは人がコンピュータを制御するプログラムを考え、理論、仮説、実践、検証を繰り返すことでプログラミングを進化させてきました。例えば将棋プログラム。プロ棋士と勝負するためにいろいろな方法を考えてプログラムしていました。それがこのところ、AIを使ってガラッと変わりました。人がプログラムするのではなく、コンピュータにいろいろ体験させることで自然と学習させて強くして行くという手法です。これまで私たちが大学院などでやってきたのは、過去のデータを勉強して新しい仮説を立てる、というやり方ですが、最近は全く新しい方法へと変わった時代の大変革です。

    自動運転技術も進んでいますが、医学の分野も時期AIがかなりの部分をとってかわるでしょう。心電図はかなり前からパソコン診断(自動解析ソフト)が存在し、我々循環器専門家ならまだしも、循環器を専門としていなくても高度な心電図の判読ができる時代です。これはAIを使っておらず、プログラムにより出来上がったものです。

    今後、体調を問診票に入力すれば診断が絞られたり、胃カメラなどは医者が内視鏡を胃に入れさえすれば、あとは自動的に胃から十二指腸までAIが胃カメラを操作して画像診断までできるようになるでしょう。そういう時代はすぐそこですから、期待は大きいですが、私たち医療分野に限らずあらゆる仕事がAIに取って代わられないよう付加価値高い仕事のスキルを身に付けたいものです。

  • 旅行に漢方を持って行くなら

    以前日本東洋医学会でアンケート調査がありました。「漢方専門医に聞きました。旅行に漢方を持って行くなら、何を?」というものです。そうです。私たち漢方の専門家は旅行に行くときも漢方薬を持って行きます。海外に行く時などは、あらゆる場面を想定しながら漢方薬を準備します。普通の人なら、鎮痛剤、胃薬、下痢止め、という感じで買い揃えられるでしょう。まさか漢方が旅行中の急病に対応できるなんて、と思うかもしれません。しかし、私たちはほとんどの急性疾患に漢方で対応します。

    今の季節、風邪や胃腸炎が多いですから、そういったものに対してだけでも常備しておくといいかもしれません。通常の風邪なら葛根湯ですが、私の場合は麻黄附子細辛湯です。インフルエンザなら麻黄湯もいいと思います。一方胃腸炎では黄連解毒湯や半夏瀉心湯が便利です。ムカムカしたり、お腹の調子がおかしいと思ったらすぐに1包飲みます。ほとんどの場合それだけで治ります。腹痛の場合は芍薬甘草湯です。

    次に旅行中にあるのは筋肉痛です。わたしは歩きすぎた時などの筋肉痛は指圧で治しますから薬はいりません。転んだり捻挫したりしていたいときは治打撲一方がよく効きます。あとは二日酔いに五苓散です。このように、いろんな場面を想定して漢方を揃えて行くと、旅行でもバックは漢方でいっぱいになります。私の元同僚の漢方友達は、歩く薬箱みたいでした。

  • 勉強の喜び

    年に数回ですが、糖尿病や高血圧、高脂血症などを専門とする開業医の勉強会に参加しており、今回で20回目となりました。みんな、診療の忙しい中、いろいろ勉強したりデータをとって研究したりしてお互いにデータを持ち寄って発表しています。今回の発表は、食事中に糖質オフのビールを飲むと血糖は上がるのかという研究でした。発表したドクターご自身が被験者になって実験したデータでした。ほか弁の幕の内弁当を食べて、その前後で30分ごとに5回採血したそうです。弁当だけ食べた時、弁当に糖質ゼロのビールを一緒に飲んだ時、そして、血糖の上昇を抑える糖尿病治療薬を飲んで弁当を食べた時の数パタンでなんどもデータを取ったものです。自分を採血して、大変な研究です。

    結果、糖質オフでも、ビールを飲むと飲まなかった時より血糖が上がったそうです。その血糖の上昇は糖尿病治療薬を飲めば下がるのですが、ベイスンという糖の吸収を抑える薬が最も優れており、それ以外の治療薬はあまり効果がなかったとのことでした。

    糖尿病の治療はヘモグロビンA1cをいかに下げるかにばかり気を取られますが、どの薬を使って下げたかで将来の合併症などの予後が違ってくることがわかってきています。つまり、下げればいいという話でなく、いかにして下げるかが大事なのです。こんな不思議な事実は、勉強し続けないとわかりません。時代はどんどん進んでいるのです。

  • 寒い一日

    寒いです。昼に往診に出かけたら雪が降って来ました。日中で8度でしたが、夜は2度くらいになっています。風邪も流行って来ました。みなさん注意しましょう。体を冷やさないことが第一です。忘年会でも冷たいビールやハイボールなんて飲みすぎると体が冷えます。熱燗や焼酎のお湯割りがいいでしょう。暖かい紅茶やココアなどもいいですね。生姜を入れればさらにいいです。わたしは風邪の予防に霊芝(レイシ:サルノコシカケ)の漢方茶を毎日飲んでいます。おかげで、インフルエンザの患者さんの診察もへっちゃらです。

    昼の往診中にいつも車の中でラジオをつけているとジャパネット高田の通販番組をやっています。今日の商品は布団乾燥機でした。こんな寒い日にはぴったりです。わたしは日曜しか自宅にいないので、布団を干すタイミングなどほとんどありません。今日の通販番組では、寝る10分前に速暖モードで布団はポカポカになると言っていました。そうです。乾燥には時間がかかりますが、寝る前の10分でもいいんです。早速自宅の古い布団乾燥機を探し出して、今日は使ってみることにします。

    犬の散歩もぼちぼち歩いていると寒くて仕方ありません。今日はジョギング散歩です。犬は電柱ごとに立ち止まるのでスピードは出ませんが、その場駆け足でいつもの散歩コースを20分ジョギングしました。温まりました。