むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 男性脱毛症治療薬と前立腺肥大

    男性の薄毛は悩み多いことと思います。通常は頭皮に塗るタイプの育毛剤を思い浮かべると思いますが、最近はTVのCMでもやっているように、内服薬で薄毛治療薬があります。これは、処方箋がいるので病院の受診が必要ですが、保険がききませんので、全額自費となります。1ヶ月で1万円ほどしますので、結構高いのですが、リアップなど有名な育毛剤も1本7千円くらいなので、それを思えば極端に高いわけではありません。当院でも、ご相談があれば処方しています。

    この、内服育毛剤は前立腺肥大の治療薬でもあり、夜間頻尿や尿の勢いがない、残尿感があるなどの症状があれば、まず前立腺のサイズなどをエコーでチェックし、前立腺肥大であることが確認できれば保険適応となります。そうすれば、脱毛治療と前立腺肥大の治療をかねて保険で治療できますので、そういう場合は1割から3割の負担で済みます。そういう悩みの場合、恥ずかしがらずにご相談ください。私たち内科医の行う前立腺のエコー検査は腹部エコーと同じです。臍の下をエコーでなぞるだけですから、どんな検査をされるんだろうという心配はいりません。

    前立腺の検査といえば、がんの検査でPSAという血液検査があります。大変感度が高く、信頼性が高いのですが、最近では検査のメリットよりもデメリットが多いということでアメリカではPSA検査は推奨されていません。http://president.jp/articles/-/22504

    知らぬが仏というものです。実はこのような検査がいくつもあります。人間ドックでオプションの腫瘍マーカーなどはほとんどその類です。しっかりと勉強してから検査した方がいいですよ。

  • インフルエンザの予防には

    昨日に続いてインフルエンザの予防に関する話題です。今年はワクチンが不足しています。当院も今シーズンのワクチンはもう入ってきませんので、予約を打ち切りました。実際にはインフルエンザの予防はワクチン以外にもいろいんな対策ができます。

    例えば、緑茶です。アメリカの栄養学専門誌「ジャーナル オブ ニュートリューション」で発表された情報によれば、1日2杯緑茶を飲むとインフルエンザの発症率が38%、1日3~5杯の緑茶を飲めば同発症率が46%減少するという結果が出ています。http://www.ooigawachaen.co.jp/blog/2014/11/27/147

    おそらく通常のワクチンに比べて劇的な予防効果です。カテキンが効くのだと思います。私は健軍商店街で買った粉末緑茶をかなり濃く作って毎日何倍も飲んでいます。

    他にも、ヨーグルトで感染が減るというデータがありましたが、きちんとした臨床データがなかったのと、食品のヨーグルトに薬効があると宣伝すると薬事法違反になるので、最近下火になってきています。今年はワクチン不足で皆さん予防接種のできるところを探されていますが、基本はバランス良い食事と十分な睡眠、保温、加湿です。ワクチンがないことで落胆せず、まずは体調管理をしっかりしましょう。

  • 抗インフルエンザ薬と検査キット

    タミフルの出現以降、インフルエンザの治療は激変しました。ご存知の通り、熱があればインフルエンザのキットで検査して、陽性なら抗ウイルス薬を投与し、陰性なら通常の風邪薬という感じです。これが理論通りにうまくいけば、インフルエンザによる学級閉鎖などは激減するはずでした。しかし、私が医者になった20数年前と今では、何ら変わっていません。診断も治療も新しくなり、時代は変わった気がするのですが、学級閉鎖など集団発生(流行)は依然として毎年毎年出ています。ワクチンの研究もしているはずですが、インフルエンザの流行が抑えられたという事実はありません。(これが理由で学校での集団接種は中止され、現在の任意接種になりました)

    なぜかということを考えると、みんなが検査キットや治療薬を絶対のものと信じすぎているような気がします。検査キットは感度というものがあり、陽性のものを陽性であると診断できる確率は70−80%です。つまり、本当はインフルエンザなのにインフルエンザでないと誤って診断される確率が20−30%はあるということです。その人たちが、自分は検査したけど陰性だったたという結果のみを信じて学校に行けば、感染源となります。本気で感染拡大を予防するには、検査結果は問わず、症状がある人全てを欠席にすべきです。むしろ検査することが害になっているのです。

    また、抗ウイルス薬は漢方薬の麻黄湯などと効果に差がないことが明らかになっています。抗ウイルス薬を使うとまるでインフルエンザウイルスが排除されたような気になるかもしれませんが、全くそういうわけではありません。データでは、治療しないで経過を見た場合に比べて「たった数時間解熱するのが早い」だけです。欧米ではすでに抗インフルエンザ薬の使用はスタンダードではなくなっています。実際は、20年前と比べて何も進歩していないのに、進歩していると思い込んでいる日本人だけが世界中でも非常に特殊な状況に置かれているという事実を学んでほしいと思います。

    *ただ、当院でも熱があればインフルエンザの検査をするし、抗ウイルス薬の投与をしています。なぜなら、社会全体(学校や職場)がそれを求めているからです。

    クリニックの駐車場でみた朝日

  • 冷えの予防には首を温める

    寒い日が続きます。私は、ついにマフラーを出して来ました。自転車通勤なので、やたら寒いのですが、自分的には車で通院するより暖かいのです。車に乗ると、暖房が効き始めるのに10分くらいかかります。その10分で職場に着いてしまうので、車通勤はずっと寒いのです。自転車だと、体が温まるまで乗って3分もかかりません。10分もすると汗ばんで来ます。最初の5分か10分だけマフラーをしてぬくぬくとしていると、快適そのものです。

    体が冷えやすい部分は首が一番ですから、体を冷やさないためにはマフラーは効果的です。他にも、足首、手首という首があります。足首はちゃんとしたソックスを履けば温まります。最近はオシャレのためか、ショートのソックスで靴の中の部分だけのものがあり、まるで靴下を履いていないように見えるものがあります。あれでは、足が冷えます。手首を温めるには長袖です。私は白衣のコートの下には半袖白衣を着ているので、結構薄着です。たまにヒートテックの長袖を白衣の下に来てみると、本当にあったかいです。

    自転車で通勤していると、中学・高校生は薄着で驚きます。制服のままコートも着ず、手袋もせず自転車通学している姿をよく見かけます。インフルエンザが出て大騒ぎする学校が、きちんと保温という風邪予防の基本を指導していないのが不思議です。制服の上にダウンのコートなどを着るのは校則違反なのでしょうか?そんなこと、あるかもしれないのが学校の不思議です。体を冷やすと免疫が落ちますから、きちんと暖かい格好をさせるのがいちばんの風邪予防だと思います。

    三ノ宮神社の神殿裏にある樹齢400年のクスノキです。しばらく幹を触っていると、ズンズンと気のパワーが体にみなぎってきます。

  • 具体的な願いは現実化する

    週末はいかがでしたか?天気は晴れましたが、寒かったですね。私は、犬をトリミングに連れて行ったり、買い物に行ったりして、日頃できなかったことをいろいろ済ませました。そして、夕方には恒例のウォーキングです。今日は龍田の三ノ宮神社を目指しました。寄り道しながら歩いたので往復14キロです。途中で発見したのが龍田陣内にある二宮神社です。以前から鳥居の存在には気づいていたのですが、参道をJR豊肥線が横切っているので、線路の向こうに神社があるとは知りませんでした。そして、行って見たらそれが阿蘇神社の二宮だったのです。境内をぐるっと回ったら、絵馬が飾られていました。ちょうど一年ほど前の正月にみんなが今年一年の幸せを願って書いたものです。

    私はウォーキングの途中で見つけた神社にはよく立ち止まります。そして、いつも同じお願いをします。いわゆる神頼みです。一番は子供の勉強のこと、受験のこと、家族のことなどです。そして、次に仕事のこと、クリニックのことです。それから、必ず忘れずにお願いするのが、クリニックに来ていただいている患者さんみんなの健康と幸せです。実はこれが当院の経営理念の1番なのです。

    このような神頼みですが、漠然と願うよりも、具体的な願いをした方が叶いやすいと思います。それは、願いが具体的な言葉になった時に初めて目標が明らかになり、それに向かって無意識にも進んでいくからです。そういう意味でも、絵馬に願い事を書くという行為は夢を現実化するのにいい手段ではないかと思います。

    龍田陣内の阿蘇神社 二宮にて 絵馬だけが夕日に照らされて光っていました。