むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 謎の病気は栄養失調かも

    やっと熊本地方の桜の開花が宣言されたようです。今年は標準木が変わったらしいのですが、あたりはとっくに咲いているのに開花宣言が遅れたのは標準木変更のせいでしょうか。小中学校は春休みに入り、クリニックの前にある公園では親子連れの花見客が絶えません。楽しそうな声がひびいいてきます。

    この時期は昼暖かくても朝晩はかなり冷え込みます。風邪や胃腸炎の患者さんが結構多い印象です。体調管理には気をつけましょう。転勤や引っ越し、進学などで気が張っている人はあまり風引かないと思いますが、一段落した頃にどっと疲れが出ます。そうならないようにするには、日頃からビタミンCを十分とっておくのが良いと思います。

    最近、とても難しい患者さんが大勢来院されます。日赤などすでに何ケ所もの病院で精密検査を受けたけど異常なしだったと言うものです。データに異常なくても、微熱や倦怠感などいろんな症状で困っておられる方ばかりです。最近私のやっているオーソモレキュラー療法によるデータ深読みをすれば、他院で正常と言われた検査データからもいろんな病態が読み取れます。なかでも多いのがビタミンと蛋白不足です。胃腸が悪くて食が細い人もいれば、忙しくてきちんと食べていない人もいますが、栄養不足から多くの体調不良が説明できます。そういう患者さんには「バランス良く」とか「塩分控えめ」などという通り一辺倒の栄養指導ではなく、事細かにお話しています。

  • 法人化の大詰め

    当院は4月1日より医療法人社団トータルケアむらかみ内科クリニックとなります。法務局での法人の登記は終わっています。医療法人になるのは、経営母体が個人か法人かの違いだけですから、たいした違いはないと思っていたのですが、保健所や厚生局などお役所にとってはぜんぜん違うみたいです。私は軽く考えていたのですが、手続きの多さと言ったら開業したときと同じだけの書類をもう一度全部作らないといけないようです。開設者の部分が法人になるだけなのに、土地の図面、建物の図面、レントゲン設置の図面、X線漏洩検査の結果、などなどきりがありません。土地も建物もなにも変わらないのになぜそこまで一から書類が必要なのか理解に苦しみますが、効率よりも形式を重視する役所ならではだと思います。ここは、黙って従うのみです。

    この度、保健所からめでたく法人としての診療所開設許可を頂きました。これなしには何も進みません。めでたいことです。あとは厚生局に医療機関コードをいただかないといけませんが、これは4月の下旬にしか降りないそうです。このコードがないと国保や社保の手続きが滞るのですが、お役所の決めたスケジュールには逆らえません。

    開業したときは前職をやめて手続きに専念したのですが、今では毎日診療しながらこういった書類作成やお役所とのやり取りをしている時間がありません。今回は司法書士さんの力を借りました。さすがプロです。面倒な書類作成から役所での申請までテキパキとやってくれました。もうすぐ4月です。当院にとっても法人化の大詰めです。

  • オーケストラの指揮者と言う仕事

    「のだめカンタービレ最終楽章」という映画があります。「のだめ」は漫画をテレビドラマ化したもので以前話題だったので、覚えておられる方も多いと思いますが、そのテレビドラマが映画になったものです。Wikiで調べたらもう10年前の映画です!なんと時が経つのは早いのでしょう。当時私はテレビドラマの「のだめ」は見ていませんが、後になってネットにアップされた番組をさかのぼって見られるだけ見ました。玉木宏が指揮者として成長していくストーリーで同じ音大のピアノ科の野田恵(通称のだめ;上野樹里)もピアニストとして成長していく。最初に私がこのドラマにハマったのは使われているクラシック音楽と、指揮をする玉木宏の姿がとても感動的だったからです

    オーケストラを指揮するのは見た目かっこいい仕事ですが、その裏での苦労は並々ならぬものがあります。あまりに個性的な芸術肌の面々をまとめ上げ、自分の音楽に対する理解と解釈と感性とを表現しないといけない。リーダーとしての素質も絶対必要となります。

    病院のスタッフは10名程度ですから、オーケストラよりはるかに小さなグループですが、それぞれの得意な方面で最大限に力を発揮してもらいたいと思います。そして、それだけではなく、全体との調和と協調性を持って私の目指す医療の実現のために力を合わせてもらいたいのです。そういう思いで、週末は「のだめカンタービレ最終楽章」という映画を見たのですが、なんと前編・後編2部構成になっており、合わせて4時間超える大作でした。いい週末を過ごしました。

  • マグネシウムオイル

    足がつったらどうしますか?誰でも経験あると思いますが、痛いですよね。私は、今日久しぶりに足がつりました。病院に行くと、芍薬甘草湯という漢方を処方されることが多いと思います。非常によく効くので、お守りのように持っている方も多いかと思います。しかし、この漢方は毎日飲むと血圧が上がってしまう副作用があります。また、血液中のカリウムが低下してしまうことがあります。私の外来では、芍薬甘草湯がほしいと言ってこられても、めったに処方しません。出しても3日分程度です。

    代わりになるのが十全大補湯や疎経活血湯です。芍薬甘草湯に負けず劣らずよく効きます。これらの処方は血圧が上がったり、カリウムが下がったりする副作用がほとんどありません。こういった漢方以外に、マグネシウムオイルというものがあります。他にもマグネシウムローションとか、マグネシウムスプレーとかいろんな商品があります。マグネシウムは体内でカルシウムと反対の働きをします。カルシウムは筋肉の収縮、マグネシウムは弛緩(リラックス)に働きます。

    カルシウム+マグネシウムのサプリがあり、内服で同時に摂取できるものですが、実はマグネシウムは飲んでも吸収がよくありません。酸化マグネシウムや硫化マグネシウムは下剤に使われているように、飲んでもほとんど吸収されません。そこで内服でなく、ローションの出番です。マグネシウムオイル(ローション)をふくらはぎに塗ってマッサージすると、皮膚からマグネシウムが吸収されます。今日は足がつって痛かったのですが、すぐにマグネシウムオイルを塗ってマッサージしたら、10分ほどで普通に歩けるようになりました。

  • 4367(イチローの安打数)

    暖かくなりました。桜はもうすぐ咲きそうです。一年でも最もウキウキ心躍る季節です。家に引きこもり気味の人も、桜の花見に出ようかという気分になることと思います。おおいに外に出てください。運動しましょう。歩くだけでも体は活性化します。歩くときには足を高く上げることを意識しましょう。すり足はいけません。そのためにも、スリッパではなく運動靴がお勧めです。私はランニングしていたのでシューズにはこだわりがあります。最も信頼できるのはアシックスです。またミズノも良いシューズです。

    ところで昨日おとといと断食の話を書きました。断食中には水だけで過ごすことを勧められていますが、水でも一度沸騰させた白湯(さゆ)がおすすめです。白湯がなぜ体にいいのかはわかりませんが、インドでは、白湯は水の精と温めたときの火の精と沸騰して気化したときの気の精を合わせ持つから素晴らしい飲み物と考えられているようです。実践してみると、白湯の効果はあきらかです。驚きました

    昨日は、イチローが引退を表明しました。彼がすごいのはストイックに練習を積んだ結果のヒーローであるということです。天性の才能もあるかもしれませんが、かなり努力しないと今の姿はないと思います。そういう意味でも努力すると報われるという良いお手本だったと思います。プロ野球選手は億の年俸をもらうとつい努力を忘れてしまいます。イチローみたいに素晴らしい成績を残しながら、長年プロとして活躍できるには並々ならぬ努力があったと思います。