むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • ストレス解消法 その2

    昨日、ストレス解消できる方法を小さいことでもなんでもいいのでリストアップしておき、いざというときそれを見てできそうな解消法を実践したらいいとかきました。自分で書いたブログを見直してみたら、お酒を飲むとか、甘いものを食べるとか、映画を見るとか、どれも自分ひとりですることばかりでした。実際には、ストレス解消には他人を巻き込む方法もあります。友人に愚痴を言う、上司に相談する、上司の上司に相談する(上司が話し相手にならないとき)、友達と飲みに行く、などです。

    ストレス解消に他人を巻き込むと、結構効果的です。あまり友達に愚痴を聞いてもらってばかりいると嫌がられるので注意が必要ですが、ここぞというときはとても有効だと思います。わたしたち医療人は傾聴する訓練を受けていますから、きっと誰にも話せなかったことを聞いてもらうだけでもストレスが軽くなります。話しただけで胸のつかえが取れた、ということはよくあります。アレクサ(アマゾンの人工知能スピーカー)がもう少し進歩すると、上手に愚痴を聞いてくれるようになるかもしれません。要は、相手を否定せず、相づちを打ちながら聴いてくれればいいのですから。

    前述のようにお酒や甘いものに走る人は健康管理に十分注意が必要です。アル中になったり、糖尿になったり、肥満になったりします。わたしたちが処方する睡眠薬や抗うつ薬はお酒をたくさん飲むよりずっと安全です。ほとんど体を壊したりすることはありません。そういう意味では、病院に来てぐちを聞いてもらって、薬を処方してもらうというストレスの処理は案外いいのではないかと思います。我慢しすぎて体調を壊すのが一番バカバカしいと思います。

  • ストレス解消法を考える

    連日患者さんが集中しています。今週は連休明けで薬が切れる人が多く、通常の何割か多くなっています。私も一人ひとりの訴えを丁寧に聞きながらしかも待ち時間を減らせるように必死になって診療にあたっています。夕方になると、ぐったりします。知らないうちにストレスが貯まります。同じことはみなさん誰にでもあると思います。仕事のこと、家庭のこと、子育てのこと、親の介護のこと、一つ一つは些細なことでも一日中絶えることなく積み上がっていくストレスは体調に変化をきたします。各自で翌朝までにはなんとかしないといけません。

    さて、そのようなときにどうするか、これは人それぞれ違うと思います。お酒を飲む、甘いものを食べる、カラオケを歌う、買い物をする、映画を見る、本を読む、犬の散歩をする、ランニングをする、ヨガをする、瞑想をする、温泉に行く、いつもより早く寝る、などなどストレスを解消できそうなことはいろいろあります。ただ、人にはストレス解消になっても、自分にとってストレス解消になるかどうかはわかりません。そこで、自分なりに経験上ストレスが解消しそうなことをリストアップしてみましょう。例えば私にとってカラオケや買い物はストレス解消ではなくストレスです。

    一度リストを作っておけば、あとは持ち時間と予算と体力次第でできることは絞られます。クタクタに疲れているなら睡眠を優先すべきでしょうが、その前にちょっとゆっくりお風呂に入ったり、お酒を飲んだり、自分なりに工夫すればいいでしょう。週末は買い物に行ったり、ランニングしたり、その日の条件に合うことを考えます。リストアップしておけばいろいろな解消法があるのですが、なんとなく過ごしていると、ストレスで疲れているときはワンパタンになりやすいと思います。生活にちょっとした変化をもたせながらストレス解消したいものです。

  • 学校、病院などは7月から敷地内禁煙となります

    今週はGWの影響もあり大変込み合っています。待ち時間がかからないようにいろいろ考えますが、どうしようもありません。史上初の10連休の後遺症ですので、ご容赦ください。特に、こんなに混んでいる中、ずっと待って貰っている心療内科の新患の方には本当に申し訳なく思っています。一刻も早く診察して楽になってもらいたいのですが、限られた診察時間内で見られる患者さんの数には限界があります。

    ところで、クリニック近くの小中学校はもうすぐ体育祭があります。朝の通学時に見かける生徒さんたちはみな体育服を来て通学しています。そこで気になるのは個人情報です。大きなゼッケンに名前、学年、クラスが書いてあります。ぱっと見て〇〇中学の何年何組の誰さんかがわかってしまいます。ストーカー被害や誘拐事件などにつながるんじゃないかと心配します。先だって、皇室のお子様の教室の机に果物ナイフが置かれていた事件がありました。さすがに皇室のご子息が「秋篠宮」と書いたゼッケンを付けて登校することはないと思いますが、こんな世の中ですからゼッケンのついた体操服での登校は禁止してほしいと思います。

    もう一つ別の話題です。来る7月から、健康増進法の改正に伴い、学校、病院、行政機関等は敷地内全面禁煙となります。駐車場でも禁煙です。当院でもこれまで建物内は禁煙でしたが、待ち時間に駐車場でタバコを吸っておられる人が見られました。今後、それは法律で禁止されますのでご注意ください。運動会でも保護者の喫煙が目立ちます。子どもたちが運動している横でもくもくとたばこを吸う親がたくさんいるのに驚かされますが、今回の法の施行で禁止されるのは良かったと思います。ただ、法改正が7月ですから、今月の運動会に間に合わないのはちょっと残念です。

  • 便秘を気にしない瞑想が便秘治療になるらしい

    最近は便秘薬の新薬(値段も高い)がいくつかあり、製薬メーカーのプロモーション(売り込み)も結構ありましたが、当院に宣伝に来る人はいなくなりました。こういう製薬メーカーの人達が最初に口にするのが「従来の便秘治療薬で効果不十分で困ったようなご経験はありませんか?」ということです。私の答えはいつもひとつ「全く困ったことはありません。たいていの便秘は漢方でなんとかなります」ということです。それを聞いた製薬メーカーの人はがっかりして帰っていきます。新薬を売り込むチャンスがないからです。実際、漢方薬にはピンからキリまでいろんな強さの便秘薬があります。患者さんごとに最も適した処方を選ぶのは漢方専門医としての知識と経験が必要ですが、便秘が治らず困ったということはほとんどありません。

    今日、たけしの健康番組を見ていたら、ストレスから来る便秘についての話題でした。便秘だ、便が出ない、お腹が張る、というストレスが、大腸を痙攣させるためますます便秘になるとのこと。番組に出てきた名医が「心配しないでいいですよ。あなたの腸は出ない体質ですから、気にする必要はありません」とカウンセリングしただけで便秘が解消したという話。嘘みたいですけど、こんなこともあるのでしょう。

    番組最後に名医のカウンセリングを受けなくても自分でできる(セルフトリートメント)方法について解説していました。便秘のことや、お腹が張るなーと頭に浮かんだら目をしっかり閉じて便秘のことは心配ないと念じる。息を2秒吸って5秒で吐く。これだけ。あたまに便秘のことが浮かんだらこの瞑想をする。簡単なことです。便が兎の糞みたいにコロコロと固く、環境の変化(旅行など)で便秘になりやすい体質の人はこの方法が有効だそうです。薬がいらないなんてすごい方法です!ぜひ試してみてください。

    麦秋の山ノ内(クリニックからすぐ近く)

  • 最先端の音楽療法

    統合医療の勉強をしていると、保険で認められている範囲を超えて、治せる可能性のある様々な治療法が出てきます。漢方、針、などの東洋医学はもちろん、ヨガや気功、クレイ(泥パック)、音楽療法など様々です。なかでも、音楽療法は聞いたことはあるものの一体どういうものかは知りませんでした。先日、NHKのサイエンスZEROという番組を見たら、音楽療法の最先端について解説していました。私には驚きの新事実でした。

    脳損傷で失語症になった人に話しかけるとき、メロディーに乗せて(根気強く)話しかけると脳機能が回復して話せるようになったという話。通常脳の言語中枢は左脳にあり、音楽を聞くのは右脳にあるので、メロディに載せて話しかけると、その刺激は一旦右脳に入り、ダメージを受けた左脳を代償する部分が発達するそうです。考えてみれば、幼稚園では朝の挨拶や、いただきますのあいさつなどどれもオルガンのメロディーに載せて挨拶します。こういうとりくみが右脳を通して左脳を刺激する最先端の治療になるようです。

    体操するときも、メロディーに合わせて運動したら、同じ体操を静かなところでするより効果的だそうです。数カ月後に脳の大きさをMRIで計測したら、メロディーに合わせて運動したほうが有意に脳が発達したそうです。高齢者でも脳が発達して大きくなるとは驚きです。ただ、考えないでもできるほど無意識の動きでは脳は刺激されないということです。番組がNHKだったので言いませんでしたが、たぶんラジオ体操ではいけないんだと思います。何十年も同じ音楽ですから、体は無意識に動いてしまいます。やはり、ジムに行って軽快な音楽に合わせてエアロビなどで体をうごかすのが脳の健康には最適ではないでしょうか?

    江津湖