むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 「メガビタミン健康法」発売(藤川先生著)

    藤川理論を勉強している方に朗報です。新刊「メガビタミン健康法」という新刊が出ました。早速購入しました!いま半分読みましたが、内容は今までの「うつけしごはん」とか「すべての不調は自分で治せる」に書いてあったことですが、改めて読んでみるのもいいと思います。基本はタンパク質(プロテイン)、鉄、ビタミンをしっかり取って健康になる(心と体を強くする)メソッドです。読み終わったら、クリニックの待合においておきますので、御覧ください。

    もう一冊いま読みかけているのが、「ハーバード大学医学部で研究してわかった 絶対に失敗しない5つの健康習慣」高橋栄 著です。こちらもとても興味深い内容です。糖質をへらすことの大切さが書いてあります。日本人に限らないと思いますが、米、パン、麺などの炭水化物は中毒性があります。やめられない止まらないです。しかし、タバコや麻薬のような強力な依存ではないので減らすことはさほど難しくはありません。単なる習慣です。当院でも、糖尿病と診断された患者さんに糖質制限のコツを教えて、素直に取り組んでいただけた方は、最小限の薬で効果抜群です。HbA1cが12あった患者さんも2−3ヶ月で7を切るレベルに改善しています。

    クリニックの待合に日経ヘルスという雑誌を並べているのですが、今日手にとって見ていたら、HSP(最近では「繊細さん」と呼ばれている)の記事がありました。いろんなことに繊細で敏感で疲れてしまう人です。気を使いすぎ、音や匂いにも敏感、人見知りなどいろんな特徴があります。最近このような患者さんからの問い合わせもよくあるのですが、あまりに生活に支障をきたすようなら薬を使ってみるのもいいと思います。人一倍繊細な神経を生かした職業(音楽や芸術関係)につくと素晴らしい才能を発揮するので、うまく付き合うことが大切です。

  • 不登校の対応法、親の心得

    モーニングセミナーに参加しました。今回の講師は菊池でカウンセリングルーム「タン♫カルム」を経営されている山口法子さんでした。社会問題となっている不登校の相談を積極的にされているそうです。学校に行こうとすると頭痛や腹痛、めまい、下痢など様々な症状でいけなくなる人が多く、そういう身体症状がある場合心療内科を受診するケースが多いと思います。一方、ゲームなどで夜ふかしをして、朝起きられないようなフクロウ型人間も不登校となります。以前ブログに書きましたが、フクロウ型人間は漢方治療が効くことがあります。久留米大学病院の恵紙先生のフクロウ外来は予約でいっぱいで半年以上の待ちとなっています。

    今回の講演でのポイントをいくつか紹介します。まず、学校に行かない子供の親が必死になってキーキーいうとそれは逆効果です。子供の居場所がなくなってしまいます。学校が昔のように楽しい場所でなくなってしまったのも問題です。当院には、心を病んだ学校の先生が大勢来院されています。先生が病んでいるから生徒も学校が楽しくないのは納得いきます。みんな神経質でピリピリしているのです。そこで、親は、「学校なんていかなくてもいいんだよ、通信制の学校もあるし、フリースクールもあるし、オンラインで勉強して大学受験の資格を取ることもできる」そんなおおらかな気持ちで子供を全面的にささえ、見守ってあげたいものです。

    そして、引きこもりの子供さんのなにか得意なこと、上手なことを褒めてあげることです。しっかり褒めてあげましょう。自己肯定感を上げるのは重要なことです。子供が不登校になると、両親が不仲になるケースが多いそうです。すると子供はますます居場所を失うので、夫婦仲良くしましょう。最後に大事なポイントをあげると、子供の話を否定せずによく聴いてあげること、そして、学校に行けないときは家で休ませてあげること、それが長期にわたるかもしれないという覚悟をもって見守ってあげること。子供に親の理想を押し付けないことが大切です。親が変われば子供も変わる!今日はいい講演を聞かせてもらいました。

  • 当院はカウンセリングはやっていません

    寒い朝になりました。息が白くなったのは今シーズン初だと思います。アメリカは大統領選挙で盛り上がっていますが、混乱が予想されています。アメリカのテレビ局は全く公平でないので、どちらかの党に肩入れした報道をします。したがって、TVで言っている前評判は全然真相を語っておらず、聞くだけ無駄です。実際のところどうなのかは誰にもわかりません。前にブッシュvsアル・ゴアの選挙の際には開票作業の不正などの問題で揉めにもめていつまでたっても結果が決まりませんでしたが、今回もそんな感じでしょうか。

    今週は火曜日が祝日だったため、その前後の日に患者さんが非常に多くなっています。今日も全部で100名近い診察をしました。待ち時間が長くならないように、待合が混み合わないようにと思って全力でスピード診察を心がけていますが、早いだけでなく必要十分な検査をしたり説明をしたり、お一人お一人が満足されるような時間配分に気をつけています。それでも、不安とかうつで薬よりもじっくり話を聞いてもらいたいとか、カウンセリングを希望される場合、当院は向いていないとおもいます。基本、内科系の診察となりますので、頭痛とか、腹痛など身体的な症状を治療します。それがストレスから来ている場合、通常の消化器などの内科ではうまくいかないこともありますが、そういうのを治療するのが心療内科です。更年期でイライラするのも心療内科でいいと思います。

    一方、気分がしずむ、やる気がしない、漠然とした不安など、精神的な症状が主な場合は心療内科ではなく精神科を受診してください。皆さん、カウンセリングに過度な期待を抱いているように思います。カウンセリングで考え方の癖を見つけ出し、それを正すにはどれほどの時間とお金がかかることか。カウンセリングは1回30分から1時間で相場は5千円から1万くらいだと思います。これを月に数回、数年かけてやっと自分の考え方の間違いを気づいてなおしていけるのです。

  • 在宅で酸素や点滴などの医療も受けられます

    文化の日でお休みでしたが、いかがお過ごしでしたか。天気もよく行楽日和でしたね。文化の日は何に由来しているのかと思ったら、明治天皇の誕生日だそうです。この日は一年でも晴れの多い特異日です。私の両親の結婚記念日でもあります。クリニックは休診でしたが、訪問診療は通常どうりでした。最近は訪問診療の契約数が100名近くになり、祝日だからといって他の日にまわしたりのやりくりはほとんどできない状態です。今日も14名の診察でした。

    老人ホームなどに入居していて、心不全が悪化した患者さんが数名います。在宅酸素のサービスを利用することで入院せずになんとか居宅で過ごせています。在宅酸素は、空気清浄機くらいの大きさの機械をベッドサイドに設置することで、大気中の空気から酸素を濃縮してくれる機械です。医療保険でリースできますので、必要な際にはすぐに手配します。訪問看護を利用すれば、点滴治療も在宅で可能です。入院せずに住み慣れた部屋で治療を受けることができるのは幸せなことです。現在、当院の訪問診療枠はいっぱいいっぱいですが、困ったときはご相談ください。

    このような在宅医療をどうやって受けたらいいかわからないときは、まずケアマネージャーさんに相談してください。まだ、介護保険を持っていない場合、お近くのササエリア(地域包括支援センター)や区役所に問い合わせてみてください。介護申請には「主治医の意見書」という書類が必要となります。主治医に頼んで書いて貰う必要があります。内科のかかりつけがない場合は当院に相談いただいても構いません。また、要介護が取れず、要支援となったが、認知症が進んだとか、病状が悪くなったような際には要介護度の区分変更申請をすることができます。要介護度が上がると、利用できる介護サービスが増えますので、生活に必要なだけのサービスを得るためにきちんと要介護度を判定してもらわないといけません。そのためには「主治医の意見書」にどのくらい困っていることをきちんと書きこむかが大切となります。

  • ミュージカル俳優の言葉より

    先日、ZOOMで東京の経営者セミナーに参加した際に、劇団四季でミュージカルCATSの舞台に2000回たったという荒川久美江さんの講演を聞きました。華やかな舞台ですが、2000回も出演するのは並大抵なことではないみたいです。オーディションのときから、自分のやりたい役を射止めるには、絶対にその役をするんだという決意が必要です。なんとなくやっていてそのポジションが降って湧いてくる事はありません。やりたかったポジションを運良く手に入れたら、それからが大変です。絶対に怪我をしたり、風邪で声が出ないなんてあってはいけませんから、日々の生活はひたすら自分の体調管理優先です。プロとしての自覚が必要です。

    それでも、ちょっとしたミスで転倒したりして捻挫や脱臼などケガはつきもの。それでも決して舞台を休まず、とにかく頑張ったそうです。しかし、1000回ぐらいの公演をした頃、燃え尽きてしまい、CATSから降板になりました。そこで、ファミリーミュージカルという気楽な舞台に出演していたのですが、しばらくすると、いつかはまたCATSの舞台に戻りたいと考えました。そこで、自分の舞台が始まる前や終わったあとに、一人でCATSのセリフや歌の稽古をしたそうです。

    やはり、具体的な夢を持って努力すると、運も回ってくるようで、監督からはまたCATSに戻ってくるように呼ばれました。そこで、いきなり舞台に立たされます。すでに1000回やった事があるとはいえ、ブランクがあります。しかし、毎日一人で練習を重ねてきた結果、監督にも認められて「何だ、ちゃんとやってたんだね」と言ってもらえたそうです。まとめ:とにかく好きなことに打ち込むこと・その仕事をやり遂げる覚悟を決めること・苦しくても続けること・周りと比べず自分を信じて努力すること