むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • いよいよマンボウ解除ですが油断大敵

    今週前半はフライング気味に暖かかったですが、また寒くなりました。桜の頃はだいたい冷え込むのでこんなもんでしょう。急に暑くなって体がついていけずにめまいやほてり、不眠などいろんな症状で来院される方があとを絶ちませんでしたが、少し落ち着くのではないかと思っています。クリニックの近くの街路樹には白木蓮が咲いています。例年これが満開を過ぎた頃に桜が開花します。見たところあと数日から1週間位ではないでしょうか。TVではこの連休で開花という予報も出ていましたが、もう少し先ではないかと思います。

    来週にはマンボウも解除されることになり、皆さんしたいことや用事が溜まってウズウズしていること思います。卒業、入学、就職、引っ越し、異動などなど慌ただしい年度末にやっとマンボウ解除ですから、店や道路は混雑することと思います。マンボウが開けたからと言って油断せずに感染対策には気をつけましょう。

    私たち医者や看護師はめったにコロナなどの感染症にはかかりません。もともと免疫力が高いのもありますが、日頃から清潔不潔の訓練をしているので、油断(すき)がないのです。例えばマスクをするとき鼻を出すことはありません。手でマスクの下の口や鼻を触ることもありません。そして、外出したあとは必ず手を洗う。基本に忠実に過ごすだけでほとんどの感染は予防できます。

  • 睡眠時無呼吸がアップルウォッチで見つかる

    スマートウォッチもだいぶ進化しています。最近患者さんが持っていたアップルウォッチでは酸素飽和度が記録できました。データを見せてもらうと、夜間に何度も低酸素状態になっているようで、家族からも寝ているときにいびきが止まっているようだと指摘があったので、さっそく睡眠時無呼吸の検査をしてみたところ、かなり重症だと判明しました。スマートウォッチのおかげではっきりした、睡眠中の低酸素です。放置すると、低酸素は心臓や脳の負担となり、疲れが取れないだけでなく心疾患のリスクにもなります。

    睡眠時無呼吸(SAS)の検査は、家庭でできます。当院から睡眠をモニターする機械を貸し出しますので、一晩か二晩寝るときにセンサーを付けて睡眠時の呼吸状態を記録していただきます。簡単な装置なので、使い方は簡単です。朝に目が冷めたら記録を停止し、機械をクリニックに返却していただくと、数日で解析結果をお知らせします。

    無呼吸は仰向けで寝ているときに起こりやすく、横向き寝だと少ないことがわかっています。そこで、SAS患者さん用に横向き寝を維持しやすい抱き枕や、いびきを感知したら自動的に枕の高さが変わってゴロンと頭が横向きになるよう誘導するハイテク枕もあります。重症のSASや長距離トラックやバスの運転手さんなどは危険なので、CPAPという寝ているときに呼吸を補助する機械をつけるのをおすすめしています。こちらは保険が効くリースになっており、当院からも手配できます。気になる方はご相談ください。

  • 祝)マスクしたままで顔認証できる!

    昨日、きれいな満月だなーと思いながら犬の散歩をしていました。満月は大好き。テンションが上ります。しかし、またかという感じで満月の夜に東北で大地震でした。怖いですね。月が地球の周りをぐるぐるまわり、それに伴って潮が満ち引きします。大地は潮のようには動きませんが当然同じだけの重力(引っ張られる力)が加わります。特に新月と満月の日は太陽と地球と月が直線状に並ぶので強い力がかかります。地震が起こりやすいのはそのためです。古来日本は月の満ち欠けを暦にして使ってきました。旧暦とか和暦といいます。これによると、15日は満月とすぐわかるので、地震などに注意というのも自然にわかります。(ちなみに今日3月17日は旧暦の2月15日です)しかし、明治時代に西洋のグレゴリオ暦を採用して以来、旧暦は忘れ去られています。

    たとえば七夕は7月7日。新暦では梅雨末期の大雨ですから七夕というよりてるてる坊主でも飾ったほうがいい季節です。旧暦では今で言う8月初旬です。7日だから半月です。雨もふらず、夏祭りに最適な時期です。人の体も当然自然の一部なので月や太陽の影響を受けます。和暦を見直してみるのもいいかもしれません。

    ところで、iPhoneの新バージョンiOSがリリースされましたね。もうアップデートしましたか?今度は絶対すぐにしたほうがいいですよ。なんと、フェイスID(顔認証でロック解除)がマスクをしたままの顔でできるようになりました。これまで、それができなかったため指紋認証のiPhone8など旧モデルが高く売買されていました。私もWAON(電子マネー)をiPhoneのウォーレットに入れたのですが、顔認証をしないと決済できず、レジでマスクをしたままもたもたしていると6桁の暗証番号を入れろと携帯が言ってきていました。これからはさっと顔認証で決済できるようになりました(祝)。

  • 血糖を上げない食事

    健診では朝からご飯を食べずに検査をするので空腹時の採血となります。当然、血糖や中性脂肪は一日の中でもいい値となります。しかし、病院では予告なしに今日採血しておきましょうと言う流れになることがあります。これは、随時採血といいます。食後何時間かを記録しておきますが、だいたい1−2時間位が血糖のピークとなります。すると、健診ではさほど悪くなかった場合でも食後血糖がやたら高いことがあります。食後高血糖といいます。大学などでは糖負荷検査と言って砂糖水みたいな(ブドウ糖液)を飲んでもらって、30分おきに採血する検査があります。糖尿を疑う人に糖を飲ませて検査するというのが問題あるのと、何度も採血する負担もあり、クリニックなどではあまりしません。ただ、食後の随時血糖だと、負担はないので食後高血糖を見つける良い検査になると思っています。そこで、私は患者さんに今度採血するから朝食べずにきてくださいとは言いません。食べてきてもいいし、食べずに来てもいい、どちらでも検査の意味があるわけです。

    血糖が高めだけど、まだ薬はいらないという場合、食事療法となります。その際は何に気をつけたらいいのでしょう。昔は食品交換表と言って、ご飯何グラムで何カロリーとか、電卓で計算して1800カロリーなどカロリー計算していました。エネルギーコントロールという方法です。しかし、血糖はカロリーと正比例しません。なぜなら、蛋白質や脂肪はカロリーがあってもあまり血糖をあげないからです。

    やはり私がおすすめするのは炭水化物制限です。ゼロにしないでもいいのですが、ご飯やパン、麺を減らすことが大切です。おかずから先に食べる「食べる順番」も大事です。ご飯はおかずを食べて15分以上時間をおいて食べることです。早食いだと、食べる順番を考えても意味はありません。麺類ではうどんとラーメンが最悪、そばやパスタは割と血糖が上がりにくい食材です。もしラーメンを食べるなら卵とチャーシューを必ずトッピングして、麺の前に食べましょう。カレーや牛丼などおかずとご飯が一緒になったメニューは血糖がすごく上がるので要注意です。

  • 春の陽気でサンフランシスコを思い出した

    雨上がりの火曜日、昼になると雲ひとつない快晴でカラッと晴れて暖かく、まるでカリフォルニアを散歩しているような快適さでした。訪問診療の帰りに車から降りたとき、ふとサンフランシスコのケーブルカーの停留所で眩しい光を浴びながら佇んでいる風景が頭によぎりました。気持ちいいー。私は、世界何十ヶ国と旅行しましたが、カリフォルニアの陽気が一番好きです。なかでもサンフランシスコが好きです。あそこの坂道を登ったところの中華料理がうまかったなーとか、思い出します。また、テキサス留学中にサンフランシスコで開催されたアメリカ救急医学会に論文を発表したところ学会賞を頂いたことがあります。それを祝ってTraber教授が映画に出てくるようなリムジンをチャーターしてくれて、フィッシャーマンズワーフのイタリアンレストランに行ったのを思い出しました。そんなサンフランシスコの風と同じ香りのする風が今日は吹いていました。

    私は、テキサスに留学が決まる前、カリフォルニアに留学したくて、UCSF(カリフォルニア大サンフランシスコ校)とかUCB(バークレー校)とか、UCSD(サンディエゴ校)などを下見に行きました。熊大第2内科の先輩が世界中で研究しているので、アポを取って会いに行き、大学を案内してもらったのです。結局、私の研究分野で有名なUTMB(テキサス大学メディカルブランチ@ガルベストン)に留学しました。ヒューストンから車で1時間ほどの島にある大学で、ビーチに面していました。住んでいるアパートにもヨットやモーターボートの桟橋がありました。

    日本は現在働き方改革とか言って取り組んでいますが、アメリカは日本人が想像もつかないくらい猛烈に仕事します。私はUTMBで毎朝6時に回診でした。UTMB内の郵便局は7時にはオープンしていました。そして、夕方は5時前に帰宅してジムで汗を流し、毎日のようにバーベキュー。仕事も家庭も全力で楽しんでました。それに比べると日本の生活はメリハリがない気がします。