私の外来ではビタミンとタンパク食をしきりに勧めています。これには科学的根拠があり、最近はいろんな施設で同じような指導をしているようです。この根拠となる理論の提唱者が三石巌先生です。このブログにも何度か話題としてあげていますので、すでに認識されているかと思います。東大出身の物理学者で60歳から分子生物学を研究し始めたとのことで、それから90歳過ぎまで現役で著作をされています。どの本も歴史的名著なのですが、絶版となっていたものが多く、なかなか手に入りませんでした。
ところが、最近医学の世界では三石巌ブームとなり、絶版となっていた本がどんどん復刻され、出版されています。今日Amazonから三石先生の本が3冊届きました。「ビタミンC健康法」「ビタミンE健康法」「高タンパク健康法」の3部作です。早速読み始めましたがワクワクします。素晴らしい内容です。
読めば読むほどビタミンの大切さがわかります。通常の栄養学とは全く異なった世界です。体には個性があり、体内にある酵素にも個性(個体差)があります。それぞれ、ビタミンとの親和性が異なります。もし親和性が低いと通常推奨されている程度の栄養を摂っても酵素がビタミンと結合できず、うまく働かない可能性があります。もし3倍、5倍のビタミンを取っていれば確率的に親和性が低くても酵素が正常に働けるのです。健康維持量と治療に必要な量というのも違うはずです。そういった点を理論的に考えると自ずとメガビタミン(ビタミン大量療法)がいかに有用かがわかります。
博多キャナルシティーにて