むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 三石巌先生の本が届いた

    私の外来ではビタミンとタンパク食をしきりに勧めています。これには科学的根拠があり、最近はいろんな施設で同じような指導をしているようです。この根拠となる理論の提唱者が三石巌先生です。このブログにも何度か話題としてあげていますので、すでに認識されているかと思います。東大出身の物理学者で60歳から分子生物学を研究し始めたとのことで、それから90歳過ぎまで現役で著作をされています。どの本も歴史的名著なのですが、絶版となっていたものが多く、なかなか手に入りませんでした。

    ところが、最近医学の世界では三石巌ブームとなり、絶版となっていた本がどんどん復刻され、出版されています。今日Amazonから三石先生の本が3冊届きました。「ビタミンC健康法」「ビタミンE健康法」「高タンパク健康法」の3部作です。早速読み始めましたがワクワクします。素晴らしい内容です。

    読めば読むほどビタミンの大切さがわかります。通常の栄養学とは全く異なった世界です。体には個性があり、体内にある酵素にも個性(個体差)があります。それぞれ、ビタミンとの親和性が異なります。もし親和性が低いと通常推奨されている程度の栄養を摂っても酵素がビタミンと結合できず、うまく働かない可能性があります。もし3倍、5倍のビタミンを取っていれば確率的に親和性が低くても酵素が正常に働けるのです。健康維持量と治療に必要な量というのも違うはずです。そういった点を理論的に考えると自ずとメガビタミン(ビタミン大量療法)がいかに有用かがわかります。

    博多キャナルシティーにて

  • 「食べなかったことダイエット」とは

    朝晩急に冷えてきましたね。うちもやっと衣替えをしました。今までほとんど半袖に半ズボンで過ごしていました。通勤する際に歩いて行くと結構汗ばむので、薄着でちょうどいいことが多いのですが、もう半袖は季節外れになってきました。日中は暖かいので、洋服の調節が難しいですね。私は日頃薄着をしている割に寒がりです。こんな時に便利なのが、ユニクロで買ったウルトラスリムダウンベストです。ダウンなので保温性は抜群ですが、非常に薄くて軽くできており、小さく折りたためますから必要ない時にはくるくると丸めてバックに入れておくと便利です。

    ところで、「たべなかったことダイエット」をご存知ですか?ネーミングの通り、食べたのに食べなかったことにできるというダイエット法です。炭水化物を食べすぎるとビタミンB1が不足してきます。その結果、炭水化物はうまく燃焼しません(専門的には糖が解糖系からクエン酸サイクルへと移行しないため燃え損なう)。その結果、炭水化物は中性脂肪に変換され、体に蓄積されてしまいます。そこで、ビタミンを多く含む肉や野菜をしっかり取ると、食べた炭水化物が身につかず燃えてエネルギーになるのです。

    例えばラーメン。ほとんど炭水化物です。チャーシューが乗っているかもしれませんが、あまりに薄切りすぎて量が足りません。そこで、ビタミンを多く含むチャーシューや卵をトッピングすることで食べなかったことにできます。私が好きなのは沖縄料理のソーキそば。ソーキそばといえばソーキ(ポークリブを煮たもの)がどっかり入っています。ソーキはビタミンB1の宝庫ですから、そばを食べなかったことにしてくれます。とはいえ、食欲の秋、食べ過ぎには注意しましょう。

  • 波動と共鳴

    昨日参加したセミナーで職員一同が一丸となるには共鳴しないといけないという話がありました。そこで、面白い動画が紹介されました。

    https://m.youtube.com/watch?v=cDfFp34iJY4

    メトロノームがバラバラの動きをしているのに、次第に全体がそれってくるという不思議な現象です。これは、もしご家庭にメトロノームが沢山あって実験しようとしてもうまく行きません。なぜなら、共鳴させる仕組みを知らないからです。実は、この動画のメトロノームは共振台という揺れる台の上に乗せてあるのです。そうすると、お互いの揺れ(振動)が相手に伝わって次第に同期してくるのです。

    私たちは個々それぞれの波動を持っています。心臓の波動、消化管の蠕動運動、声の周波数、着ている洋服の色などです。貧乏ゆすりやお年寄りの手の震えも波動です。これらは、自然と周りの人に影響を与えます。いい波動を持った人は癒しのパワーを持つし、悪い波動を持った人は周りの人を知らないうちに疲れさせます。

    人だけでなく、空間にも波動があります。喫茶店やホテルのロビーなどはその波動を最も快適なものにしていると思われます。それは、床や壁の色合い、BGM、空調などの持つ波動です。病院もそのような癒しの空間でありたいと日々考えています。

  • 経営の難しさ

    昨日今日と2日間は外来の混雑もひと段落してゆっくり時間が流れています。最近は忙しくて患者さんともじっくりお話しできないことが多いですが、今日みたいに時間があると心にも余裕ができます。患者さんも、待合が座るところがないほど混んでいるといろいろ聞きたくても後に待っている人のことを考えて早々に切り上げていただいていることと思います。今しばらくは気候も良くベストシーズンですから、ゆっくりできそうです。

    今日は診療の後、医業経営者の心得を解くセミナーに参加しました。医業にかかわらず共通することだと思うのでご紹介します。伸びる会社とダメになる会社を見分ける3つのポイント。その1:社員が会社の悪口(愚痴)を言わない、その2:社長以外の社員も会社のビジョンを語ることができる、その3;人が自然と育つ仕組みがある、の3つです。その3は難しいのですが、方法を考えないといけません。その1は究極の雰囲気づくりです。みんなで一丸となって目標に向かって進めばいいのですが、簡単なことではありません。

    私がいつも気にしているのはその2のビジョンです。これは、組織がどっちの方向へ進もうとしているかをトップが示さないかぎり社員は迷ってしまいます。ビジョンというのは経営理念であり、全ての判断はその理念にあっているかどうかを考えれば自ずと決まってきます。当院に当てはめて考えれば、患者さんやそのご家族が健康で幸せを感じてもらえるために努力する、という1点だけです。これが経営理念の1番です。また、経営方針としては、患者さんの体と心のトータルケアを目指しています。その実現に向けて職員一同協力しあっていくことが大切だと思っています。

  • 世界株安の始まり?

    NYに端を発した世界同時株安は驚きましたね。一気に1000円近く下がっています。このところ好調だったため、含み損を抱えている人は非常に少なく、市場全体のムードは明るかったと思います。こういう時に、遅ればせながら株に手を出した人は大損したと思います。それでも、現物株を買っていれば、またいつか上がってくるかもしれません。

    昔は会社四季報などをじっくり研究して業績見通しなどで売買していた時代がありました。しかし、昨日も書きましたが、今は人工知能(AI)の時代です。プロのAIが株価の動きを瞬時に判断して、100分の1秒単位で売買注文を出しています。全自動です。我々素人がオンライン取引をしても絶対にかないません。この数年で一気にAIによる自動取引が普及したため、値動きがものすごく大きくなりました。いまや素人が手を出せる世界ではないのです。ペーパードライバーとF-1レーサーが同じ道路上でタイムを競うようなものです。このような世界で勝てるのはAIを制するもの=プロだけです。素人が勝ったとしてもまぐれですから、常勝はあり得ません。

    私は昔まだ人工知能などない時代にエクセルにマクロでプログラミングして、株価を自動的に読み込ませて一定のアルゴリズムで銘柄を抽出して自動発注するロボットを作ったことがあります。自分では株価も見ないし発注もロボット任せ。全自動なのでほったらかしで良かったのですが、バカバカしくてやめました。しかし、こんなこと(世界株安)で株で損して仕事も手につかないでは本末転倒です。まずは本業を頑張ることです。食べて行くだけのお金があればなんとかなります。

    明午橋から見た白川