むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 冷え性の治療

    冷え性は西洋医学ではなかなか治りません。西洋薬には解熱剤みたいに体を冷やす処方はいろいろあるのですが、温める薬がほとんどないからです。一方、漢方薬では、生姜や附子など温める薬がいろいろあります。冷え性の患者さんにはそろそろ始めましょうか、と冷え対策の漢方を始めています。毎年しもやけができたりするような冷え性なら早めに対策したほうがいいと思います。

    西洋薬であまり温められないと書きましたが、理屈を考えればいろんな対策が考えられます。冷えがエネルギー不足と考えるとダイエットはいけません。私も以前ダイエット目的で少食にしたらすごく冷えました。では何を食べるべきか。まず熱となるものとして炭水化物や脂肪分です。過剰摂取はいけませんが、冷え対策にある程度は取る必要があります。冷えが血流の問題だとしたら、血行を良くするもの。まずはビタミンEです。効果は相当期待できます。次に魚の油(EPA: エイコサペンタエン酸)です。血液サラサラ効果で末梢循環改善が期待されます。

    そして忘れてならないのが、一酸化窒素(NO)です。NOは血管拡張物質です。運動すれば血管内皮から産生されます。NOの材料はアルギニンというアミノ酸です。食べ物で言えばタンパク質、つまり肉です。コレステロールが高い人は肉を食べすぎると良くないので、スポーツ選手みたいに(ホエイ)プロテインがオススメです。