むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 医師会

    開業すれば医師会に入会するのは当然のように思っていましたが、最近では入会していない先生も結構いると聞きます。しかし、やはりこれは同業者の集まりでもあり、入ることでいろいろなメリットや便利なこともあるし、お互い様という助け合いの精神もあるので、入会(A会員)の手続きに行ってきました。

    医師会には隣保班というグループ分けがあり、近所のクリニックの先生たちを地区ごとに班わけしてあるそうです。そのリストをもらったので、来週にでも早速挨拶回りをしたいと思います。また、医師会には協同組合というのがあり、いわゆる生協みたいなものですが、トイレットペーパーから家電、家のリフォームまで何でも請け負ってくれるそうです。ちょうどクリニックの待合ロビーの壁掛けテレビや注射液を保存する冷蔵庫などが必要だったので見積もりをもらったら、大手家電量販店に負けない値段を出してきてくれました。助かります。電気屋さんに行く手間が省けます。

    私は、研修医の時に医師会病院(熊本地域医療センター)で内科研修医をしました。その後も大学に所属している間ずっと医師会病院の夜間救急を請け負っていましたので、医師会病院とは付き合いが長いです。また、最近は学校心臓検診で医師会ヘルスケアセンターに毎週行って診察しているので、こちらとも縁がありました。今回、開業にあたって、採血した検体の検査を外注する先を検討していたのですが、結局これも医師会検査センターに頼むことにしました。

    医師会の他に、保険医協会という組織もあります。こちらも非常に役に立つ勉強会や出版物が多数あり、お世話になっています。やはり、同業者の集まりはとても頼りになります。

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  • ラクスルって知ってますか?

    ラクスルといえば何かを楽するのかな、と思うだろう。あるいはアスクルという通販会社の間違いではないかと思う人もいるだろう。しかし、いずれも不正解。実は、ラクスルという会社はネット上の印刷会社だ。

    ネット上のということは、実態のない印刷会社。どういうことかといえば、全国の印刷会社と提携しているネット受注型の会社で、急ぎの印刷にも、1週間くらいゆっくりでいい印刷にも対応しており、スピードが値段に反映される。ゆっくりでいい場合は何人分かの注文を受けてからまとめて版を組み、印刷した後に裁断する方式。もちろん時間がないと組み合わせもできないので、急ぐほど高くなる。また、時間的余裕があると、印刷会社も暇な日に機械を動かせばいいので、安く受注しても割が合うということ。

    新聞の広告など見ていると、どうしても週末の広告の量は多く、週初めは少ない。そういう仕事の波は、印刷会社の仕事量にも影響する。ラクスルという会社は、そういう仕事の波をうまく利用して、印刷価格にも幅をもたせて、しかもネットで受注し、全国の印刷会社で手の空いたところに回すという効率追求の仕事をしてくれる。

    今、開業の準備のために名刺を作ったりクリニックの案内状を作ったりしているが、ほとんどはパソコンでレイアウトし、PDFにしてラクスルにアップロードすると、10日ほどで仕上がって郵便で送ってくるという流れ。一度注文すると、500円のクーポンをもらえるので、さらにお得となる。例えば、名刺裏表フルカラーで印刷して200枚で1000円。クーポンがあればたったの500円だ。

    時間的余裕さえあれば、高品質で格安のプリンター代わりにラクスルで印刷、という新しいやり方が、あまりに便利で助かっているので今日はご紹介しました。

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  • 7月も終わりに近づく

    気がつくと7月も最後の週に入る。僕はクリニックオープンまで桜十字病院の外来を担当しているが、この仕事もいよいよ最後の週に入る。かれこれ6年間ここで働いた。そして、桜十字での6年間は東北の大震災で始まり、熊本地震で終わるという震災というキーワードで「」される6年だった。

    桜十字という病院はテレビのホスピタルメントのCMもあってとても広く知られているが、名前が有名なのとは裏腹に、どんな病院かは謎に包まれている。医療関係の人からもどんなところかわからないとよく言われる。しかし、働いてみるとそんなに不思議なところではなく、今までいろんな職場で働いたが、楽しく働けた場所だった。外来患者さんもこの6年でかなり増えて忙しくなったし、それなりに実績を認めてもらえたと思う。この経験をもとに、自分で独立してやってみたいという気持ちと自信が湧いたのも事実だ。感謝の気持ちでいっぱいだ。

    桜十字の事務員はドクターの数の5倍以上いる。同じくリハビリ職員も5倍以上で、総勢1000人を超す職員数だ。このマンパワーで、診療報酬改定や病院機能評価などいろんな場面は乗り切ってきた。チームワークと底力は大したものだ。これだけの大所帯を指揮している理事長や院長、事務局長さんたちは本当に大変だろうと思う。

    僕はこれから10人にも満たない小さなクリニックを始めるわけだが、それでも人を雇って新しい事業を始めるという責任の大きさや借金の額を考えると身の引き締まる思いだ。患者さんを大切にし、従業員とその家族のことまで身内のように大切にしていきたい。これからはクリニック立ち上げに専念するため、7月末で桜十字を退職する。

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    クリニックの駐車場のアスファルト工事も終わり、ラインも引かれた。コンビニ並みに広い駐車場だ。

  • 時間が足りない・・・

    毎日本当にあわただしく、時間が足りない・・・。

    今日はクリニック周辺の病院と老人ホームに挨拶回り。その後、リネン関連の会社と面談。それが終わるとすぐにレセコンの会社と打ち合わせ。うちに帰るとメールでファックス複合機の見積もりが届いていた。それにしても最近の複合機というのは機能満載で凄すぎる。ファックスやコピーができるだけでなく、スキャンして画像サーバーに保存したり、メールで送ったり、自宅にいながらクリニックの複合機に印刷(出力)できたり。また、スキャンしたデータをiPADに飛ばしてデータを持ち出したりと、考えられることは何でもできる。また、お金を出せば、自動製本する機能まである。

    しかし考えてみよう。自宅にあるオーブンレンジ、冷凍食品やご飯を温める以外に何に使う?機能を見ると、スチームで餃子を蒸したり、イーストを発酵させたり、パンを焼いたりできる。あらかじめプログラムされたボタン一発でカレーができたりおでんができたりする。しかし、プログラムで使ったことのあるのは1番だけ、すなわち「牛乳・熱燗」の自動モードだけ!それ以外、全く使ったことがない。

    複合機だって、あんなに機能が満載でファックスとプリンタと、スキャナとしての働きは簡単だから使うとして、それ以外のあれやこれやペーパーレスでエコだとか、いろいろ書いてあるけど使うのだろうか?こんな機械も高スペックだから値段も相当高い。本当に悩ましい。そんなことを考えていたら、昨日から取り組んでいる診療報酬の勉強が一向に進んでいないことに気がついた。ああ時間がない・・・。

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    お隣の薬局は無事に保健所の検査も終わり、引っ越し搬入をやっていました。

  • レセコン

    レセコンとはレセプトコンピュータの略だと思うが、病院用のレジのような機械のことだ。病院での診療行為には公定価格が事細かに決められているので、自分勝手に値段をつけることはできない。

    しかし、その仕組みは飲み屋さんの値段のように患者さんにとってみれば「言い値」のようにみえる。そこで、最近は病院での支払い時には明細書を発行するようになっており、不明瞭会計ではないことを示している。それにしても、値段のつけ方が難しく、難儀している。そもそもレセコンはどんな病院にも対応できるマルチなレジだ。例えば僕が飲食店だったとして、「はい、いらっしゃい、お久しぶり」と言えば、「再診料」おしぼりと水までは再診料に含まれる。あまりに間隔を開けて半年ぶりくらいに店に行ったら「おひさしぶり。だいぶ見なかったけど、元気?」という話になる。これは「初診料」扱いとなる。「ラーメンに卵をトッピング、餃子一つ」と言えば、ラーメンの価格に卵の「加算」それに餃子をつけるときは単品の価格でなくてセット価格にしたらお得になる。診療報酬にも同じような組み合わせで安くなる仕組みが満載で、単品価格だけを勉強しても、実際の価格とはならない。しかも、国が決めている価格なので、それに従わないと後になってお金を取り過ぎた分の返済を求められたりするのだ。

    そこで、ラーメン屋ならラーメン屋なりのセット価格があるように、自分のクリニックでできる医療サービスにもそのクリニックなりの組み合わせによるセット価格のようなものがある。それは、病院によってどんなレベルのサービスをするかで値段が違ってくる。心エコー(心臓の超音波検査)にもMモードとBモード、ドップラーエコーなど種類があるが、それぞれ値段が違う。ラーメンにも味噌、塩、つけ麺など色々あるのと同じだ。これをレジで打ち間違うといけないので、レセコン(レジ)を自分のクリニック仕様にカスタマイズする事、職員の教育をしてうち間違わないようにする事など、いろんな準備が必要となる。

    自分の診療の点数を調べ上げたら、電子カルテのメーカーなどにカスタマイズを頼まないといけないので、夜遅くまで電話帳みたいに分厚い診療報酬の本を何冊もテーブルに広げて勉強している。

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