むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • レセコン

    レセコンとはレセプトコンピュータの略だと思うが、病院用のレジのような機械のことだ。病院での診療行為には公定価格が事細かに決められているので、自分勝手に値段をつけることはできない。

    しかし、その仕組みは飲み屋さんの値段のように患者さんにとってみれば「言い値」のようにみえる。そこで、最近は病院での支払い時には明細書を発行するようになっており、不明瞭会計ではないことを示している。それにしても、値段のつけ方が難しく、難儀している。そもそもレセコンはどんな病院にも対応できるマルチなレジだ。例えば僕が飲食店だったとして、「はい、いらっしゃい、お久しぶり」と言えば、「再診料」おしぼりと水までは再診料に含まれる。あまりに間隔を開けて半年ぶりくらいに店に行ったら「おひさしぶり。だいぶ見なかったけど、元気?」という話になる。これは「初診料」扱いとなる。「ラーメンに卵をトッピング、餃子一つ」と言えば、ラーメンの価格に卵の「加算」それに餃子をつけるときは単品の価格でなくてセット価格にしたらお得になる。診療報酬にも同じような組み合わせで安くなる仕組みが満載で、単品価格だけを勉強しても、実際の価格とはならない。しかも、国が決めている価格なので、それに従わないと後になってお金を取り過ぎた分の返済を求められたりするのだ。

    そこで、ラーメン屋ならラーメン屋なりのセット価格があるように、自分のクリニックでできる医療サービスにもそのクリニックなりの組み合わせによるセット価格のようなものがある。それは、病院によってどんなレベルのサービスをするかで値段が違ってくる。心エコー(心臓の超音波検査)にもMモードとBモード、ドップラーエコーなど種類があるが、それぞれ値段が違う。ラーメンにも味噌、塩、つけ麺など色々あるのと同じだ。これをレジで打ち間違うといけないので、レセコン(レジ)を自分のクリニック仕様にカスタマイズする事、職員の教育をしてうち間違わないようにする事など、いろんな準備が必要となる。

    自分の診療の点数を調べ上げたら、電子カルテのメーカーなどにカスタマイズを頼まないといけないので、夜遅くまで電話帳みたいに分厚い診療報酬の本を何冊もテーブルに広げて勉強している。

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