むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • AIにはできない仕事をやる!

    健診でコレステロールや血圧が高かった場合、精密検査(二次検診)になります。当院でも、二次検診はいつもやっています。便潜血陽性の場合は、胃カメラや大腸カメラの検査が必要ですから、消化器の専門を受診してください。また、肺に影が見つかった場合はCTをお勧めします。それなりに大きな病院での再検査をお勧めします。当院のような一般的なクリニックで行う二次検診は血圧、心電図、脂質(コレステロール、中性脂肪)、糖尿、腎機能、尿酸などです。

    私が一番気にしているのは、ガイドライン一辺倒にならず、患者さんの年齢、性別、家庭環境など総合的に判断して治療方針を決めるということです。誰にでも血圧は135/85以下にしないといけないというような機械的な判断はしません。もし、機械的な判断でいいのなら、人工知能(AI)があれば、そういう医者の代わりは全部やってくれます。検査データを入力すれば、過去の論文やガイドラインを照らし合わせて最も有効と思われる薬を勝手に処方してくれる、そんな世界です。私は、それではいけないと思っているのです。

    実際の治療というのは、家族構成、だれが夕食を作るか、買い物はどうするか、薬はちゃんと忘れずに飲めるか、認知症はないか、世話してくれる人がいるか、いろいろ考えないといけません。それによって、オーダーメイドの治療方針が決まるのです。ガイドラインは大衆向けのものであって、個々の症例にマッチしたものとは限らないのです。最近のガイドラインやエビデンスしか信用しない風潮には流されまいと抵抗しながら日々臨床をやっている次第です。

  • ダイアモンド・プリンセスはカオス状態らしい

    神戸大学の教授で感染症の第一人者である岩田健太郎先生が厚労省に掛け合ってダイアモンドプリンセス号に入れてもらったそうですが、感染症対策は全くなされておらず、カオス状態だったとのこと。エボラの流行るアフリカより怖かったということです。彼自身がみたことをYouTubeにアップされていますが、声も震えていて臨場感溢れます。

    https://youtu.be/W3X3RSmf7ds 

    結局、一日で船から追い出されて、感染症の専門家はいらないとお払い箱になったそうです。SARSのはやった当時の中国よりも情報公開されておらず、隠蔽体制が状況を更に悪化させているらしいです。まだまだ収束しそうにありません。大変な状況です。岩田先生はこのYouTubeを英語でも公開されたそうなので、おそらく外国からの圧力が来てやっと変わるだろうと思います。日本は黒船みたいな外圧がないと変われないのです。

    外圧と言えばもう一つ思い出すのはTPP絡みで、日本独特の軽自動車の税金が普通車より極端に安いことで外国車の競争力を落としているので、軽自動車の優遇を廃止するように圧力がかかっています。これに対して、どこかで読んだコラムでは、軽自動車のシステムを廃止する必要はない。小さく燃費の良い車は狭い日本に適している。軽自動車の税制優遇を廃止して税金を上げろと言わずに、普通車の税金を今より1万くらい安くして軽自動車との差を小さくすればすむことだと言っていました。そのことで、普通車が今よりたくさん売れれば、税収は落とさず、自動車メーカーも儲かるということ。いい考えです。

    車の話繋がりで、車検について。アメリカには車検はありません。全て自己責任です。日本の自動車は性能もいいし、ちょっと調子悪いとみんなすぐに近所の整備工場やディーラーに持っていきます。それなのに車検をするのは整備工場などの関連産業を潤すためでしょう。車検ビジネス市場は5兆円もあるそうですよ。

     

  • 斎藤一人さんの言霊についての話

    暇さえあればYouTubeを見ています。テレビをつけるとコロナ肺炎のニュースで不安を煽るばかりなので、テレビは見ません。心配、不安、嫌な予感というのは的中します。気にしていないと、何も起こりません。もちろん手洗いや人混みを避けるなど基本的なことはしないといけませんが、無駄に怖い怖いと怖がっていては免疫が下がるばかりです。楽しく過ごしましょう。私が最近YouTubeで気に入ったのが中川家の漫才です。どれも一流です。暇つぶしに見ていても、いつの間にか本気で見入ってしまいます。もう一つYouTubeで発見したのが斎藤一人さんの講話です。これは素晴らしいです。以前、斎藤一人さんの本は随分読みましたが、ご本人の口から説法されるのをYouTubeでただで聞けるのは素晴らしいことです。お金を出して聞かないといけないような素晴らしい講演です。

    斎藤さんのお話で今日聞いた内容を一つだけ紹介します。言霊(ことだま)に関する話です。人が、愚痴やひとの悪口、ついていない、とか不平不満などを口にすると、必ずもう一度それを言わないといけない状況が来る。すると、また愚痴を言ってしまう。したがってエンドレスで不幸な人生が続く。逆に、ありがとう、ついてる、と言えば必ずまた同じ言葉を言う状況が来る。またありがとう、ついてる、という幸せが続く。どおりで運がいい人はいつもいいし、悪い人はいつも悪い。しかし、これは意識的に考え方を変えれば変えることができる。とのことです。

    当院を受診される患者さんで、嫁姑の悩みで体調を悪くしてイライラ、頭痛、吐き気、不眠などが続くという人がたくさんおられます。歳とったお姑さんの悪口を言うと、また悪口を言わないといけない状況になるということです。感謝の気持ち、言葉を表すと、また感謝するような出来事が来るということ。嫌と思うからイヤなのです。体調不良はお姑さんが作っているのではなく、自分自身が作り出しているということです。

  • 肺炎騒ぎでハイタッチが禁止された

    熊本城マラソンはあいにくの雨でしたね。結構降りました。また昼過ぎには冷たい風が強くなったので、濡れたからだにはこたえたのではないでしょうか。出場した選手の皆さんだけでなく、ボランティアで会場整理や給水、救護など大変だったと思います。今年は、コロナ肺炎の騒ぎで沿道からの応援でハイタッチが禁止されたと聞きました。出場してみるとわかりますが、30キロ過ぎでバテバテのときに小中学生たちから「ガンバレ〜」と声をかけてもらって、ハイタッチなんてしてもらうと元気が出ます。これが禁止されたのは残念でした。

    ハイタッチはともかく、日本人は握手の習慣もほとんどないため人に触れる機会が極めて少ないと思います。アメリカにいた頃は、スタッフとあいさつ代わりによく握手していました。一日何十人と握手していました。ふしぎと、握手の感触というのは相手の健康状態や心の状態が伝わってきます。漢方では手首の脈をみることで相手の健康状態を診察するので、やはり手には体調を表す気が流れているのでしょう。

    手を握られると言葉はなくとも励まされる事があると思います。患者さんの中には診察の際に握手を求められることがあります。もちろん快くお受けしています。アメリカでは診察の際には必ず挨拶と同時に握手していたので、そのほうが自然な感じです。診察中にストレスで体調やメンタルを病んで涙される方がいます。本当は手を握って励ましてあげたいのですが、日本人はあまりそういう習慣がないので、ちょっとためらいます。セクハラとか言われても仕方ないので・・。

     

  • マラソンするなら鉄をとれ!

    土曜日は、東京から息子が春休みで帰ってきたので、一緒にメキシカンを食べに行きました。慶徳校前にあるトルタコスという店です。美味しかったですよ。私はアメリカにいた時メキシカンがとても好きで、家でも材料を買ってきてタコスなどを作ったりしていました。以前、熊本にメキシカンの店は2−3件あったのですが、どこも消えてしまって、全部なくなったかと思ったら1件ありました!本場の味を堪能しました。アメリカを思い出して嬉し涙がでそうです。まるで海外旅行から帰ってきた日本人が成田でラーメンを食べるような感覚です。うーん、やっぱりうまい!って感じです。

    折しも、熊本城マラソンの前日ということで、街は大勢の人で賑わっていました。残念ながら雨の予報がでていますが、皆さん頑張ってください。雨の日のマラソンでは全身にワセリンをたっぷり塗っておきましょう。ワセリンが雨を弾くので、体が冷えません。当院はアスリートのサポートを積極的に行っています。鍼治療をしたり、鉄などの採血判定、処方、栄養指導などです。成績(タイムやスタミナ)で悩んでいる方はご相談ください。当院にかかっている患者さんもたくさん出場される予定です。がんばってくださいね!

    鉄が不足すると貧血になることはよく知られていますが、貧血がなくても重度の鉄欠乏という場合があります。そのような場合、ミトコンドリア機能が低下して、エネルギー産生が低下し、倦怠感が強くなります。しかたなく体はミトコンドリアに頼らないエネルギー産生(解糖系)にシフトします。甘いものばかり欲しくなりますが、食べても食べてもエネルギーがでません。鬱になる人もいるし、むずむず脚症候群(夜に足がムズムズして眠れない)も発症します。マラソンに出るには絶対鉄が不足してはいけません。明日の大会には間に合いませんが、アスリートは鉄分補給を忘れずに行いましょう。

     

    うっかりメインのタコスの写真を撮り損ねました メキシコレストランTORTACOS