むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 不覚にも風邪をひいてしまいました

    昼に往診に出かけると、車の中は暑くて冷房を入れるほどですが、昨日から突然のどが痛くなり、今日は鼻がぐすぐすです。不覚にも風邪をひいてしまいました。11月に入り、当院の外来はますます忙しくなり、風邪なんかひいている場合ではりません。私たち内科医が風邪をひいたら、どうすると思いますか?他のクリニックにかかるということはまずありません。また、自分で自分を診察して処方することは法律で禁じられていますので、できません。薬局で市販の風邪薬を買うということもありません。たいして効かないとわかっているからです。そうなると、あまり方法がありませんね。

    私の場合、5年も10年も前に病院で処方してもらった漢方薬や抗生剤だけが頼りです。製薬会社からもらった新薬のサンプルも頼りです。引き出しをゴソゴソと探して、3年以上前に消費期限の切れた鼻炎の薬とか、10年前に処方してもらった葛根湯とか、そんなのを飲みます。今回の風邪では、鼻炎が主だったので、ちょうど最近出た新薬のサンプルを試しました。サンプルですから一日ぶんしかありませんが、3つのメーカーが抗ヒスタミン剤(鼻炎薬)の新薬を競い合っていることから、時間差で全部飲んでみました(自己責任です)。

    その結果、よく効くもの、全然効かないものなど効果の違いが歴然と判明しました。この結果はすでに今日きた患者さんの処方から反映しています。もちろんよく効く薬を処方し、効かない薬は今後処方しません。めったに風邪をひかないので、今回は薬の効果を試せてよかったです。自分の体で判断した結果は最も確かなエビデンスと思っています。

  • 脂質異常と食事

    以前はコレステロールが高いと、揚げ物、から揚げなどを食べ過ぎないように、卵は一日1個まで、とか色々食事指導をしていました。おそらく、今でも特定健診などで積極的指導に引っかかると栄養士の食事指導などを受けるように勧められると思います。

    一方、アメリカ心臓病学会は、コレステロールの摂取制限をしても血中コレステロールが低下する証拠はなく、制限を設けないと言っています。例えば、卵を食べた人と厳密に制限した人を比較しても、コレステロール値に差がないということです。なぜなら、コレステロールは食べ物から入ってくる量と、肝臓で合成される量を比べると合成される方が多く、入ってくる量を制限しても効果が薄いというわけです。

    実際には、コレステロールだけでなく中性脂肪や血糖など全体が関連して心疾患や脳梗塞は増加します。コレステロールだけにとらわれず、食事全体のカロリー制限、バランス、糖質、脂肪酸の摂取制限などが必要です。注意が必要なのが、清涼飲料水に含まれる人工甘味料の果糖ブドウ糖液糖です。甘いのに血糖が上がらないのはいいのですが、肝臓で分解されるときに中性脂肪ができます。つまり、油を摂取していないのに中性脂肪が上がってしまうという落とし穴があるのです。

  • 板藍根(ばんらんこん)の季節

    風邪の患者さんが増えてきました。まだインフルエンザは出ていませんが、のど、鼻の症状が中心です。高熱は少なく、37度台の方が多いようです。まだ夏の風邪と冬の風邪の患者さんが混在している印象です。風邪に効く漢方として、板藍根がおすすめです。板藍根は生薬(煎じ薬)ですから、自分でやかんに入れて15分から20分ほど煎じて飲みます。麦茶を作るのと同じ要領です。

    当院を受診された患者さんには通常の風邪薬(西洋薬も漢方薬もあります)を処方しますが、板藍根は処方薬ではありません。当院前の凌雲堂薬局で小分けして販売してくれます。例えば葛根湯を病院で処方されたとして、それに追加して煎じた板藍根を使うと効果がアップします。板藍根単独でも風邪に効きますから重宝します。味はコーン茶のように香ばしいお茶のようですから、子供でも難なく飲めると思います。

    最近は胃腸炎もずいぶん多いのですが、板藍根は胃腸炎にはあまり使いません。主に上気道炎、インフルエンザ向けです。私の場合、風邪の予防は霊芝(れいし:サルノコシカケ)を煎じて飲み、喉がチクチクして風邪をひいたかも、と思ったら板藍根を飲みます。興味ある方は、霊芝、板藍根とも当院前の薬局にお尋ねください。

  • 体は食べた物でできている

    当たり前のことですがあまりきちんと認識されていないのが、体は食べた物でできているということです。更に言えば、体の6割は水分なので飲んだ水でできているともいえます。そう考えると、3度の食事はおろそかにはできません。ご飯とふりかけでは栄養が全然たりません。ただ、お年寄りなどで、食が細いとか自分で作れないという理由で、毎日ほんのわずかのご飯とふりかけや佃煮で過ごしている人がいます。これはなんとかしないといけません。昔から、体の悪いところの食材を食べると健康にいいといいます。例えば肝臓が悪い人がレバーを食べるとか、そんな感じです。膝が悪い人がサメの軟骨をサプリで飲むのも同じ理屈でしょう。

    健康を維持するにはいろいろ食べないといけません。体にいいからと毎日ステーキやレバーばかり食べていてはいけないのです。実は、簡単な食材があります。いりこやめざしです。全体を食材としていただくので、全身に効きます。こういう全体食を心がけるのがいいと思います。

    飲み物も、お茶やスムージーなどの天然物はいいでしょうし、人工甘味料や人工着色料でできたドリンクは避けるべきでしょう。

  • パイン酢

    週末、東洋医学会で福岡に行って来ました。世話人会が九州大学であり、会の後大学の近くにあるイタリアンレストランで懇親会でした。私は最近お酒を控えており飲むのは週1回にしているのですが、10種類のワインが置いてあり、せっかくですので色々味見しました。

    学会は土日2日間ありましたが、福岡には泊まらず新幹線で2往復しました。新幹線で博多から熊本に帰る時、酔っ払って寝過ごすとあっという間に鹿児島まで行ってしまうので、せっかくのワインはそこそこに切り上げることにしました。

    ソフトドリンクコーナーを見ていたら、あるものに目が止まりました。パイン酢というやつです。コーナーに置いてあったパイン酢をデトックスウォーター(水にリンゴやオレンジを浮かべたもの)で薄めて飲んだら美味しい(^^)。お酒を飲まなくてもイタリア料理を楽しめました。帰ってからパイン酢を調べたら作るのは簡単みたいです。早速コンビニでカットパイナップルを買ってきて、黒酢と砂糖を入れて電子レンジにかけました。明日には飲めるかな。