むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 心療内科には内科系と精神科系があります

    「こころに効かせる漢方」という講演会があり、参加してきました。ホテルの会場は追加の座席が所狭しと入れらて大入り満員でした。私もこの手の講演会では演者として話すことが多いのですが、今日は一番後ろの方で出された弁当を食べながらのんびり聞きました。それにしても、漢方に対するニーズが高まる昨今、医師の側も勉強に精をを出しているのがうかがい知れます。

    こういう講演では、演者の先生の診察スタイルや診療のコツなど聞くことができて得られるものは大きいです。今回の演者のお一人は熊本心身医療クリニックの松尾先生でした。こちらの病院は当院からも割と近いため、患者さんがあちらにかかったりこちらにかかったりします。心療内科には当院のように内科をベースとしている施設と、精神科を専門としている施設があります。どちらに軸足があるかは、標榜科を見ればわかります。当院は「内科、循環器内科、心療内科、漢方内科」と標榜しているので内科系です。精神科系は「心療内科・精神科」と書かれていることが多いと思います。

    この2つの違いが何かというと、内科系は身体症状の鑑別を得意としますから、動悸がすれば心臓や甲状腺などまで調べるし、ストレスで胃が痛いといえば胃腸疾患のことまで考えます。一方、精神科系の場合、生い立ちから家族構成、発育歴に至るまで事細かにお話を聞くところから始まります。カウンセリングや精神療法、認知行動療法などを希望する場合精神科系へ、身体疾患の可能性も捨てきれない場合は内科系の心療内科がおすすめです。

  • いよいよ新学期

    今週は小中高校の入学式でした。幸い天気にも恵まれ、よかったですね。お子さんが進学されたご家庭におかれましては、おめでとうございます。幸せで楽しい学校生活でありますように。私の家族は約5年のアメリカ留学の後、長男の小学校入学を機に帰国しました。それからあっという間に15年近くが経ち、長男は大学2年生、次男は大学1年生になりました。早いものです。当院の向かいには東稜高校がありますが、先日入学式ではフォーマルウェアーに身を包んだご両親の姿も見られました。今日老人ホームに往診に行った際には、さっき入学式が終わったという感じの小学1年生とそのご両親と思われる家族連れがおじいちゃんおばあちゃんに晴れの姿を見せに来ていました。初々しくてとても微笑ましい光景です。

    これからしばらくは新一年生が登校しますので、車の運転にはくれぐれも注意しましょう。横断歩道も、道を渡るのに慣れていない子どもたちが通りますから気づいたら止まってあげましょう。当院前は通学路ですのでスピードの出しすぎには注意しましょう。もう一つ気になるのは、保護者の交通整理です。素人が手旗をもって交通整理するのは実に危ないです。子供のことにばかり目がいって、周りの車や自転車の状況を見ていない親がたくさんいます。危ないことこの上ないですが、仕方ありません。イライラせずにゆっくり走りましょう。

    心配性も行き過ぎると病的になる場合があります。子供が学校でうまくやれているだろうか、友達はできるだろうか、いじめられたりしないだろうか、考え出すとキリがありません。そして、心配の挙句、ずっと学校の近くでうろうろするというお母さん。子供が帰ってくるまで家事に手がつかないようなら病気です。物騒な事件もたまにはありますが、増えていることはないと思います。どちらかと言うと、不安がつのった挙句に学校の先生に文句(クレーム)を言うモンスターペアレントの方が増えて社会問題になっています。心当たりはありませんか?

    ホスピタルメントにて

     

  • 臨床治験

    済生会で臨床治験(臨床研究)があり、参加してもらえないかということで、打ち合わせ会に行ってきました。心房細動のある高齢者の患者さんに脳梗塞予防をどこまでしたほうがいいかという研究内容です。心房細動とは、不整脈で心拍が一定せずバラバラに打つようになるものです。心臓の中に血栓ができるとそれが脳に飛んでひどい脳梗塞を起こすことが知られています。以前はその予防にワーファリンしか無かったのですが、最近は使い勝手の良い抗凝固薬があり、広く使われるようになっています。

    一方、高齢で体も小さく、腎機能なども衰えてくると、この様な抗凝固薬で出血の危険性が出てきます。現に、消化管出血などはしばしば目にします。胃潰瘍や大腸からの出血は放っておくと貧血がどんどん進むため、いくら脳梗塞の予防のためとは言え、抗凝固剤を続けられなくなります。そこで、製薬会社や国が定めた規定の用量は諦めざるをえないのですが、脳梗塞の予防を完全位諦めるべきか、規定の半分でもいいから少しだけ投与したほうがいいのか、というテーマは誰も答えを持ち合わせていません。

    そこで、そのような出血リスクのある患者さんで低用量の抗凝固剤を用いて脳梗塞予防をするか、しないかのいずれかに割り付けて追跡調査をするという研究です。もし、臨床治験に参加いただける場合、済生会での月に1回の受診は無料で受けられるそうです。当院からは少し遠いですが、交通費も出るそうなので、興味のある方はご協力よろしくお願いします。

  • 4月はストレスの季節です

    新年度に入り、はや1週間が経ちました。当院前にある東稜高校では入学式でした。この4月から新しい仕事についたり、部署が変わったり、昇格して責任が増えたり、いろんな変化があることと思います。4月いっぱいは一生懸命仕事をおぼえて働こうとします。そう、みなさん気が張っていて気がつかないかも知れませんが、4月はストレスの季節なのです。ある時ぷっつり糸が切れたように緊張が切れて「もう仕事に行けない」という事態に陥ることがあります。いわゆる五月病です。

    心療内科を標榜していると、すでに五月病とも言えるような症状で来院される方がいます。以前同じような症状で苦しんだいう場合、その経験から早めに来院されます。もちろん、早めに対処すれば、あまりひどくならずにすむと思います。しかし、多くの場合、5月の連休までなんとか頑張って、休みが開けた途端に体が動かなくなったというパタンが多いようです。去年の5月は当院も大忙しでした。

    新しい仕事が覚えられない、自分の実力を超えている、部下を思ったように引っ張れない、など責任感が強いのに思ったようにいかず、自分を責める人が調子を悪くします。今のうちから、わからないことは前任者や上司に相談しましょう。うるさがられるとか、迷惑かけるとは考えず、図々しく聞くしかありません。案外聞いてみると教えてくれるものです。本来、教える側は教えてもらう側より偉そうに振る舞えるため、気分は悪くないと思います。

    また、忙しすぎて、朝昼ごはんを食べないというのもよくありません。晩ご飯だけでも栄養たっぷり取ればいいのですが、帰ったら疲れて寝るだけという場合、気がついたら極度の栄養失調で体調を崩してしまいます。甘いものは食べても意味がありません。チーズや卵、ナッツなど、コンビニでも買える栄養のあるものをつまむだけでも全然違うと思います。体調の自己管理は社会人としての責任です。

  • 博多でハンバーガー

    日曜は前日に引き続いて福岡で会議でした。九州大学病院で東洋医学会の役員会です。九州各県から代表が集まって、事業計画などを話し合います。私の意見としては、このような学会の事業を私みたいな開業医に任されるのは荷が重すぎます。大学のようにマンパワーのあるところで請け負ってもらいたいものです。しかしながら、熊本大学には漢方の講座がありませんので、こういう学会の仕事を担当できる部門がありません。何とかして欲しいものです。

    会議には少し余裕を持って早めに行ったのですが、都会の雰囲気を楽しみながらぶらぶらと歩きながら写真を撮ったりしました。美味しそうな店はたくさんありますが、人は1日にそう何度も食事できません。しかも一人で入るとなると、なかなか気軽には入れません。結果、ハンバーガーなどファーストフードになってしまいます。そういえば最近マクドナルドで夜マックをやっていますね。100円追加するとハンバーガーのパテを2倍にしてくれるものです。先日、試しにダブルチーズバーガーの夜マックをたのんだら、ダブルチーズのダブルで合計4枚のパテが入ったチーズバーガーです!これは一度試す価値ありです。もちろんビッグマックも夜マックがあります。博多駅にはビックカメラ近くにバーガーキングがあります。ここはマックより高いですが、美味しいので通りかかると無性に食べたくなります。

    このように、私は糖質制限はしているのですが、ハンバーガーは食べます。ただし、ポテトやソフトドリンクは頼みません。いつもコーヒーです。最近、糖質制限すると早死にするという週刊誌記事が出たそうですが、ネズミの実験の話です。穀物しか食べないネズミで糖質制限をする実験そのものに無理があります。私たちヒトの場合、明らかに糖質(甘い物)中毒ですから、出来るだけ炭水化物は控えた方が賢明だと思います。

    九大病院にて