むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 長寿の秘訣

    長寿に関する話題を書きたいと思います。まず、和田秀樹著「80歳の超え方」という本を読みました。和田先生の「70歳が老化の分かれ道」という本は前にクリニックの待合においていました。その後「70歳の壁」「80歳の壁」という本も出ており、今回の本はその続編だと思います。むかしは60歳で定年を迎える頃はかなりの年寄で70になったらそろそろ最後みたいなイメージでしたが、今では60や70はまだまだ若く、再雇用などで現役でバリバリ働いている人もたくさんおられます。しかし、さすがに80過ぎて現役バリバリはそれほどいません。やはり80歳ぐらいには壁があると思います。しかし、そこで要介護状態の80代と自立して老後を楽しめる80代では大きな差があります。要介護にならずに年を取りたいものです。この本の最後に書いてある言葉がとても印象的でした。年を取ったら「面倒くさい」との戦い。何をするのも面倒になるので、面倒だからと活動を低下させたら最後です。「あー面倒だ」といいながらも新しいことに挑戦する好奇心と努力が大事だとのこと。この本はしばらくクリニックの待合においておきます。興味ある方はどうぞ御覧ください。

    もう一つは、Netflixのドキュメンタリーで「100まで生きる 健康長寿の秘訣」という番組があったので見てみました。世界にはあちこちに長寿村みたいなのがあるようで、長生きする人たちの生活を調べて何がいいのかをレポートした番組です。もちろん何かいい食材がある場合もありますが、原因は一つではなく生活習慣全般がいいのです。運動すること、野菜を沢山食べること、笑ってすごすことなどは重要だし、お菓子やジャンクフード、ジュース類を取りすぎないことも大事。結局、長寿に先端医療はあまり関係なく、生活習慣が一番大事だとわかります。それなら、お金などをかける必要はなく、知識さえあれば各自が取り組めるものです。やるかやらないかはあなた次第。

    ところで今日は急に血圧が上がったという人が何名かこられました。正月でもあり、特にストレスがあったわけでもなさそうです。いろいろ考えて見るとやはりおせち料理が犯人のようです。数の子、ごまめ、ちくわやかまぼこ、ハムなどどれも相当の食塩を含んでいます。もともと和食は塩分が多いため日本人は高血圧や脳卒中が多いと言われています。塩味の濃い食事をすると喉が渇きます。水分を取ると心臓の負担になり、血圧が急上昇します。塩を抜くには利尿剤、汗をかく(運動やサウナ)、野菜や果物をたくさん取る(カリウムが多く含まれており、塩のナトリウムを打ち消す働きがある)などがあります。正月明け、糖尿病が悪化する人、痛風発作が出る人、お酒で肝臓をこわす人など予想していましたが、血圧も上がるとは、正月は怖いですね。

    根子岳の前で凧揚げする風景