むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 夏のコロナ猛威

    なかなか梅雨が開けませんね。今日も降ったり止んだりの一日でした。それでも、36C を超える猛暑より多少雨でも降ったほうがまだ過ごしやすいですね。雨が上がって日が照ってくるとすごく蒸し暑かったです。このところの高温と高湿度で体調を壊している人がたくさんいます。それから、コロナがどんどん増えています。当院でも大忙しとなっています。訪問診療している老人ホームでも施設によっては職員も含めて大量に感染しており、介護する人手が足りなくなっています。かかっていない人たちだけで仕事を回しているので完全にオーバーワークの状態です。みんなが倒れたりしないか心配です。

    さて、当院ではコロナと診断された患者さんにはほとんど漢方を処方しています。一番多い処方は「柴葛解肌湯」という処方をエキスで模したもので「葛根湯+小柴胡湯加桔梗石膏」です。この処方は学会が治験をして有効率を確かめているので、使って間違いない処方です。私が次に多く処方するのが「桂枝二越婢一湯」ですが、これもエキスで模した「桂枝湯+越婢加朮湯」で代用しています。この処方もコロナの初期に投与すると劇的に改善します。これらの処方を用いているのは季節的な理由もあります。冬ならどんどん温めて治すのですが、夏の感染症で高熱が出ているときは、漢方で温めてしまうと患者さんは熱中症みたいになってしまいます。抗炎症、清熱が基本なので、石膏の入った処方が必要となります。「桔梗石膏」というエキス製剤もあるので、「葛根湯+桔梗石膏」もいいかもしれません。

    最近、保健所からコロナワクチンの後遺症を診てくれる施設は登録してほしいとの手紙が来ました(市に相談があったときに紹介しますとのこと)。当院でも何人かワクチン後遺症を診ていますが、とても治療が難しいです。1年かかりで一生懸命治療して少しずつ良くなればいいほうです。当院では血圧や糖尿の定期の薬をもらいに来る患者さんも相当多く、いつもの薬をもらうだけで1時間も待たせては申し訳ないので、できるだけスピーディーに診察を進める努力をしているところです。そんなわけで、コロナワクチン後遺症は当院でも診てはいるのですが保健所に登録することはやめとくことにしました。