むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • ワクチン予約が取れないくらいであせらない

    私は近所の中学校の校医をしています。今日から新年度の内科検診が始まりました。新入生だけではなく、全校生徒を検診します。クリニックの仕事の合間(昼休み)に100名をこす生徒の診察です。朝から夕方まで全く休む暇がありませんでした。クリニックの診察を合わせると一日で200名ほどの診察となります。目が回るような忙しさです。気温も高くなり、マスクをしていると息苦しい。しかも、暑さでマスクが口元にまとわりついてくるので、マスク越しに話をするのは大変です。そこで、ダイキで見つけたマスクのホネみたいなパーツを買ってみました。マスクの裏に骨組みを入れることでマスクを口から1センチほど浮かせた状態を保てます。そうすると、息苦しさも減り、話す声も聞き取りやすくなります。何より、マスクが口にまとわりつかないと快適です。しばらくはこれを使ってみたいと思います。

    それにしても、連休明けの月曜日で患者さんも多いです。平均すれば一人あたりの持ち時間は3分程度です。それなのに、来る人来る人、みな「コロナワクチンを申し込もうとしたけど電話も通じずだめだった」というお話を延々されます。貴重な持ち時間3分のほとんどをそんなくだらない話に費やすと、診察する時間もなくなり、処方の細部の確認をする暇もなくなります。そろそろ皆さん、ワクチンの話を外来でするのはやめませんか。うんざりです。7月か8月頃になれば、きっと予約は取れます。あせって5月6月にしようと思うから、ストレスが溜まるのです。

    世の中には成功者と非成功者がいます。金持ちと非金持ちもいます。社長と従業員もいます。成功者、金持ち、社長という人は全体のわずか数%です。マイナー(少数派)だということです。マイナーこそ成功し、金持ちになれるのです。みんな(大多数:メジャー)がワクチン!予約!電話!つながらない!といっているとき、マイナーな成功者はどこ吹く風で、ほかのことを考えています。私はそう有りたいと思い、常に人の逆を行く訓練をし、実践をしています。

  • 免疫を落とさない工夫

    今の時代、免疫を落とさないのが最も大切なことだと思います。血圧やコレステロールが高くて薬を飲んでいるのはあまり心配ないと思います。糖尿病は免疫を落とします。薬を飲んでA1cが7前後までおちついていれば大丈夫です。治療をせずに放置したり、治療してもA1cが8以上あるようなら気をつけたほうがいいと思います。喘息や花粉症は呼吸器系のバリア機能が低下している可能性があるので要注意です。また、マスクの下の鼻や口元を触る機会が多いのが危険です。

    食欲がなくて一日1食とか、極端なダイエット中の人も注意が必要です。免疫は必要十分な栄養が不可欠です。特に、タンパク質、ビタミンCやDをきちんととっていないと免疫が低下します。食事がはいらないならサプリでも良いのでしっかり栄養を取りましょう。運動不足も免疫をおとしますが、逆に運動や仕事のし過ぎで過労になるのも注意が必要です。

    仕事や家庭内の問題などでストレスが溜まっていると免疫が落ちます。考えてもしょうがないようなことを堂々巡りに考えて不安を勝手に増大している人、免疫が落ちます。睡眠が悪い人も疲れが取れずに免疫が落ちます。眠剤を使っても良いのでしっかり寝て疲れを取りましょう。漢方薬で、十全大補湯や補中益気湯などは免疫アップに有効な処方です。風邪や感染症を繰り返し、年に何度も体調を壊すという場合、体質改善に漢方を飲むのも良いと思います。

  • コロナ雑感

    新型コロナの感染者数が日々増加の一途をたどっています。緊急事態宣言など出されていますが、あまり効果がないようです。最近のニュースでは、神戸の老人ホームで100名以上が感染し、25名ほど亡くなったというもの。大変な事態です。やはり高齢者に感染すると命取りです。こういった老人ホームなどの入居者やスタッフのワクチン接種はまだほとんど進んでいません。今月中にできるかどうかというところだと思います。それなのに、一般枠(高齢者)の募集まで始めてしまって、ワクチンが全然足りていない。打つ順番、優先順位をきちんと守り、粛々と実行すべきだったと思います。今のようにさみだれ的にワクチン接種を始めても、高齢者施設でのクラスターなど予防できるはずもなく、施設での自助努力だけでは限界があります。

    家族も、親を施設に預けてしまったら面会もできず、万一急変しても死に目に会えないような状況となっています。しかし、施設としては一人でも感染者を出しては、死活問題となりますので、やりすぎと言われても仕方ないくらいあれこれと予防策をうってきます。科学的根拠のないおまじない的なことでさえ、しないよりいいかというレベルで対策をとっている様に見受けられます。それは、きちんとやってました、という言い訳のためでもあります。本来なら、保健所などが科学的に正しいことを指導してくれればいいのですが、実際のところ何をどうしたらいいのかよくわからないのが本音だと思います。

    台湾は世界的にも最もコントロールに成功している国ですが、小さい島国だから水際対策ができているのかもしれません。しかし、日本も同じような島国だし、国民性も似ているのでやってできないはずはありません。政治家のレベルが台湾と日本では違いすぎると言われていますが、それは私たち個人ではどうしようもないことです。もし、次の選挙で政権交代が起こると、きっと大地震が来るでしょう。過去の例(ジンクス)でも自民党政権でないときに悲惨な災害が起こっているので、それはそれで警戒が必要だと思っています(阪神淡路:村山政権、東日本:菅直人民主党政権)。

  • 貧血の治療

    貧血の患者さんがよく来院されます。多いのが検診で貧血を指摘されたというもの。あまり自覚症状はありませんが、治療してみると、体が軽くなった、あの頃はやっぱり疲れやすかったのかも、というもの。次に多いのが、アスリート。学校の部活のコーチなどから、最近タイムが落ちているのは貧血のせいかもしれないので一度病院で見てもらうように、というもの。陸上部の人が多いですが、剣道でなどでも貧血が見られます。足を地面に着地するとき血管内の赤血球を踏み潰して破壊するためではないかと言われています。貧血は軽度でも、鉄欠乏が進んでいる場合があり、治療するとパフォーマンスが向上します。

    次に多いのは、女性の貧血。多くは月経過多が原因です。婦人科で調べてもらうと子宮筋腫が見つかる場合があります。手術したり、ピルなどで月経のコントロールをすることで貧血が改善します。最近、この月経過多の貧血患者さんに止血効果のあるサプリをとるよう指導したところ、劇的に改善した例がありました。それは、コラーゲン(具体的にはフィッシュコラーゲン:楽天で買えます)とビタミンC2000mgをとること。摂取したコラーゲンは一旦消化されますが、体内に吸収された後、ビタミンCの力でコラーゲンとして再構築されます。月経過多で貧血になる人は、日頃の蛋白やビタミンCのとり方が十分でないため、組織の構造が弱く、止血に大切なコラーゲンが不足しているのだと思います。ぜひ、お試しください。

    貧血治療で欠かせないのは鉄剤です。鉄は、病院で処方する場合クエン酸第一鉄みたいな金属そのものの内服薬ですが、胃もたれしやすく飲みにくいようです。もし、こういった鉄剤を受け付けない場合、iHerbで手に入るフェロケルというキレート鉄や薬局で見かけるヘム鉄というサプリを試してみてください。これらは病院の鉄剤に比べれば副作用が少なくのみやすい製剤です。

  • 5月は5月病の季節ですが・・・

    連休明けの初日、忙しい一日でした。連休中に薬が切れてしまった人も結構いました。睡眠薬や安定剤は突然切らすと全然眠れなかったり、気分が不安定になります。血圧の薬も切らすとやはり血圧が上がってしまいます。このようなときは、薬が切れそうだと気づいた時点で、残りの薬を半分に割ったりしながら、来院できる日までゼロにならないようになんとかもたせる工夫をしていただきたいと思います。半分では十分な効果が出ませんが、飲まないよりはいいと思います。

    例年、ゴールデンウイーク明けはうつの患者さんが急増します。いわゆる5月病です。4月に転勤したり、昇格したり、就職したりして、1ヶ月なんとか頑張ったけどもう無理、と言い出す頃です。ちょうど連休で体調をリセットできるのはいいのですが、この機会に、今後自分は今の仕事を続けられるだろうかという振り返りをした結果、無理と結論して病院に来られるわけです。そういうわけで、毎年この季節は忙しいのですが、今年はちょうどコロナワクチンの一般枠(高齢者)の始まりと重なってしまいました。今後、当院でも毎日相当数のワクチン接種に対応しないといけないので、申し訳ないですが、心療内科の新規予約(うつなど)は当面受けられません。ご了承ください。

    心療内科でも内科に近い頭痛、ストレス性の胃腸症状や体の痛みなど身体症状をメインとしたものは内科として受けますので、ご心配なく相談してください。これまで当院にかかっていた心療内科の患者さんで、しばらく調子良かったので来院していなかったけど、最近また調子悪い、というような場合は、新規扱いにしませんので、今まで通りご来院いただいてかまいません。よろしくおねがいします。