むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 貧血の治療

    貧血の患者さんがよく来院されます。多いのが検診で貧血を指摘されたというもの。あまり自覚症状はありませんが、治療してみると、体が軽くなった、あの頃はやっぱり疲れやすかったのかも、というもの。次に多いのが、アスリート。学校の部活のコーチなどから、最近タイムが落ちているのは貧血のせいかもしれないので一度病院で見てもらうように、というもの。陸上部の人が多いですが、剣道でなどでも貧血が見られます。足を地面に着地するとき血管内の赤血球を踏み潰して破壊するためではないかと言われています。貧血は軽度でも、鉄欠乏が進んでいる場合があり、治療するとパフォーマンスが向上します。

    次に多いのは、女性の貧血。多くは月経過多が原因です。婦人科で調べてもらうと子宮筋腫が見つかる場合があります。手術したり、ピルなどで月経のコントロールをすることで貧血が改善します。最近、この月経過多の貧血患者さんに止血効果のあるサプリをとるよう指導したところ、劇的に改善した例がありました。それは、コラーゲン(具体的にはフィッシュコラーゲン:楽天で買えます)とビタミンC2000mgをとること。摂取したコラーゲンは一旦消化されますが、体内に吸収された後、ビタミンCの力でコラーゲンとして再構築されます。月経過多で貧血になる人は、日頃の蛋白やビタミンCのとり方が十分でないため、組織の構造が弱く、止血に大切なコラーゲンが不足しているのだと思います。ぜひ、お試しください。

    貧血治療で欠かせないのは鉄剤です。鉄は、病院で処方する場合クエン酸第一鉄みたいな金属そのものの内服薬ですが、胃もたれしやすく飲みにくいようです。もし、こういった鉄剤を受け付けない場合、iHerbで手に入るフェロケルというキレート鉄や薬局で見かけるヘム鉄というサプリを試してみてください。これらは病院の鉄剤に比べれば副作用が少なくのみやすい製剤です。