むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 正面突破がいいとは限らない

    今回の台風は東へそれて熊本への被害はほとんどなく幸いでした。私の歩く通勤路にはイチョウの街路樹があるのですが、今朝はとんでもない量のぎんなんが歩道に落ちていました。匂いもひどく、その上を踏んで歩くのははばかられます。道路の右も左もイチョウがあるので、どちらの歩道を通っても同じです。だれか近所の人が掃除してくれないかな?と思いながらぎんなんを踏み潰さないようにつま先でそっと歩きました。帰り道、同じところを通ったのですが、ふと、自宅に帰るには別にその通りを通らなくても帰れることに気づきました。なーんだ、50mもかわらないけどちょっと回ればこんな苦労しなくてよかったんだ、と気づいて嬉しかったです。

    実は、人生にも同じようなことがあるのです。順調に進んでいるように見えても突然目の前に困難が迫ってくる。正面から突破しようとすると苦難を伴う。日本人の多くは正面突破を好みます。小さい頃から正々堂々とか、逃げるなとか言われてきたからです。しかし、急がば回れということわざもあります。立ち止まって、振り返って、正面突破以外の方法がないか考えるのは正しいことです。目の前に苦難が訪れた時、神様が自分に与えた試練だと思って試練を乗り越えると、また次の試練が来る。実は、神様からのメッセージは、「そっちの道じゃないよ」と教えてくれているかも知れないのです。これは「斎藤一人」さんの講演で聞いた言葉です。

    職場や学校で嫌な目にあって体調を壊して来院される方があとを絶えません。そのような場合、一旦立ち止まって体を休め、そしてどっちに進むべきかをよく考えるようお話します。自分が休むと迷惑をかけるからと言って、我慢して出勤するのは実は誰のためにもなっていません。自分の体調が悪化するだけでなく、職場でもミスをしたり負のオーラを撒き散らして同僚までも巻き込んでしまいます。こんな場合は潔く休んでリフレシュしましょう。

    錦ヶ丘公園

  • WEB講演でのこだわり

    診療後、1時間ほど漢方の講演をしました。今回も診察室からパソコンを使ってWEB配信です。皆さん、オフィスやご家庭から聴講いただきました。先日、予行練習したとおりパワーポイントは重いとわかったのでPDFに変換してそれをスライドショーにしました。おかげでスムーズにいきました。もう一点工夫したのは、演者用パソコンの他にあと一台iPadを会議につないで聴衆の画面を表示して目の前をデュアルモニター(2画面)にしました。演者用パソコンの画面とは別に、皆さんが見ている画面を両方確認できるわけです。講演は画像の見やすさとともに、音声が大切です。もちろん今回もユーチューバーいち押しのコンデンサーマイクを使いました。ZOOMは慣れていたのですが、Teamsではどこに外部マイクへの切り替えスイッチがあるか随分探しましたが、本番直前に発見し、間に合いました。

    私はマックブックエアーを使ったのですが、この内臓カメラはかなり画質がきれいです。その他iPad、iMAC、マイクロソフトのSurface, 富士通のラップトップなどたくさんのデバイスをもっていますが、マックブック内蔵カメラの綺麗さはダントツです。次にきれいなのがiPad Proです。WindowsのSurfaceや富士通のパソコンはがっかりするほど画質が悪いです。これだけWEB会議が普通になってきて、自撮りがきれいでないパソコンはだめですね。特に女性の場合自撮りの写りを気にするでしょうから、マックがおすすめです。全然違いますよ。

    ところで、韓国料理にこりまくって随分上手になったので、スパイスの配合を変えて、スパイスカレーに挑戦中です。にんにく、生姜、赤唐辛子、玉ねぎ、ひき肉、塩コショウまではチゲ鍋(スンドゥブなど)と共通です。この、ほとんどチゲ鍋の工程にクミンシード、コリアンダー、ターメリック、ローリエ、トマト(ケチャップ)、ガラムマサラ、を加えるだけでスパイスカレーになります。あまりに簡単に本格カレーができるので驚きです。10分ほどで完成です!カレーのスパイスは薬草と同じ。カレーは薬膳。認知症予防効果が報告されていますよ。

    老人ホーム ピュアートややまちのテーブル飾り

  • 備えあれば憂い無し

    WEB会議や講演会が盛んですが、その会議や講演に参加するためには専用のアプリが必要です。最も広く使われているのはZOOMだと思いますが、私はほぼ毎日ZOOMをつかって講演会に参加しているのでこれは慣れています。いろんな設定も一通り試しました。製薬会社などはZOOMよりもTeamsの方を好んで使います。セキュリティーの問題などが選ばれる理由みたいですが、私的にはTeamsは好きではなく、今まで数回しか使っていませんでした。もう一つよく使われるのがWebEXです。これは安定していていいなと思っています。

    実は、今週TeamsをつかったWeb講演を頼まれているので、今日は診療のあとに予行をしたのですが、やはりあまり慣れていないので、スムーズに行きません。スライドを共有しようとするとセキュリティーの設定画面が出てきたりして、煩わしいステップを踏まないといけませんでした。更に、パワーポイントを共有したところ、画像が重すぎたのかうまく共有できません。一旦会議(予行)は終了して帰宅しました。自宅で、2台のパソコンをTeamsにつないで一人会議を開催し、スライドをパワーポイントでなくPDFにしてパソコンへの負担を軽くしたりと、いろいろ工夫したら、スムーズに画像共有ができるようになりました。やはり、こういうWEB講演みたいな新しい試みは予行が必要です。備えあれば憂いなしです。

    話は変わりますが、今日の昼は用事で医師会へ行ってきました。麻薬免許更新の手続きのためです。車の免許は免許センターで更新しますが、麻薬免許というのは県庁管轄で、医師会が窓口になって手続きを代行してくれるそうです。麻薬免許というのはがん患者さんなどに痛み止めとして麻薬を処方するときに必要となるのです。また、それを管理する薬局にも免許があり、非常に厳しく管理されています。

    江津湖の遊歩道

  • トランプ氏もビタミンDを飲んだらしい

    トランプ大統領がコロナに感染したというニュースが出ました。たまたまNHKを見ていたら、すごいことを言っていました。なんと、トランプ大統領は治療薬として「ビタミンDと解熱鎮痛剤を飲んだ」と言っていました。さすが、アメリカのトップはわかっている。私が常日ごろビタミンDをとったほうがいいと言っているのは予防の意味と、もし新コロにかかった際に軽症で済むことがわかっているからです。今回のトランプさんのようにかかってしまったらどうしたらいいのか?これはすでに数ヶ月前からイタリアとフランスで治験が始まっています。ビタミンDの大量投与です。私の知る限り、予防で飲む際には毎日2000から5000単位あるいは1万単位を3日に1回程度でいいと思います。一方、今回のトランプさんのように陽性が発覚した際に慌てて飲むときは20万単位1回投与です。すごい量ですが、一気に体内のビタミンD濃度を上げてやらないといけないので、パルス的に使います。この使い方が有効かどうかは現在臨床治験の結果待ちの段階です。

    当然ですが、感染予防にはビタミンB, CとEも飲んでおくべきです。アメリカ製のサプリが良いと思います。なぜなら日本製は量が少なくて高い。サプリ大国アメリカは非常に厳しい基準をクリアしないと販売できません。日本はそのような規制がないため、嘘みたいに薄い(内容の少ない)ものがたくさんあります。よく内容を読んで理解できないと、お金をドブに捨てるような事になりかねません。私が診察の際にこのようなことを説明しても、国産にこだわる人がいます。その場合、パッケージに書いてある一日量の3倍から10倍飲まないと効きません。

    結局私たち内科医は薬のソムリエみたいな仕事をしているわけですが、どの薬が良いかだけでなく、それをどのくらいの量飲めばいいかが大切なのです。サプリの場合保険が効かないし、当院の場合直接販売はしませんからネットで各自購入していただきます。そこで、患者さんのやる気と理解力とネット通販の経験がないと思うようにいきません。そう考えると、ネットで検索して買い物できる能力というのは現代人にとって必須ですね。

    久木野から根子岳を望む

  • 間違った感染対策してませんか?

    「うっかりやりがちな新型コロナ感染対策の間違い15」(ヴァンメディカル社)という本を読みました。あちこちで見られる独自の対策ですが、有効性が確認されていないばかりか、かえって有害ではないかというアレコレを解説してあります。私が読んでも納得いくものが多かったので、一読をおすすめします(クリニックの待合の本棚におきます)。ひとつ印象的なのはコンビニレジのビニールカーテン、無意味です。あれを洗ったり消毒したりできればいいのですが、おそらく拭き掃除をしていない、ということは、汚染物をレジに垂れ下げている可能性があります。次に消毒液(アルコールや次亜塩素酸)を霧吹きで体に噴霧する行為、吸い込むと危険なのでやめるようにと書いてあります。

    もう一つ紹介すると、レストランや公共の施設のトイレに温風手指乾燥機がありますが、最近感染予防のため使用禁止と書いてあるのをよく見かけます。あれを使用禁止にする意味がわからない。使用禁止にした代わりにペーパータオルをおいてあるのならまだしも、各自のハンカチで手を拭けば、せっかく洗った手がまた汚染されますから、その手でトイレのドアを触るのはむしろ危険な行為となります。この本にはこのように間違ってやりそうなことが書かれています。素人が勝手に感染対策しても無意味で無駄な手間やお金がかかっている場合があちこちに見られるということです。

    ところで、新聞によると、官公庁の手続きでハンコの9割は削減できるということ。菅内閣は改革してくれそうな雰囲気です。嬉しいです。私は村上なのでどこにでも印鑑は売ってあります。県庁で印鑑を忘れても近くの売店ですぐ買えます。だったらこんな制度意味あるのかとずっと思っていました。一日も早く廃止してもらいたいものです。これに伴い、当院の訪問診療の契約書からも印鑑を省き自署に変更したいと思います。