むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 難治性副鼻腔炎を治す中西医結合

    昨日は秋のアレルギー性鼻炎の話題を書きました。アレルギー性鼻炎をこじらせると副鼻腔炎(蓄膿)になります。鼻の横(頬)や目頭、前額(おでこ)などを軽く叩くと痛みが響きます。鼻詰まりから骨の空間(洞)に炎症が及んだためです。副鼻腔炎になると頭痛、頭重、顔の痛み、鼻詰まり、などの症状が出て辛いものです。耳鼻科では重症例は手術になります。手術までいかなくても、抗生剤を何度も変更しながら何週間にも渡って治療します。なかなか治らないので治療を諦めて通院しなくなる人も数多くいると思われます。

    そんな中で漢方に期待して来院される方もいらっしゃいます。当院に来る患者さんは耳鼻科でも治らなかった難治例が多いので、こちらも心して治療しないとなかなか治りません。おそらく、当院以外の漢方の先生のところに行くと、葛根湯加川きゅう辛夷という処方が出ることが多いと思います。しかし、私のところではこの処方は3番手か4番手になります。一番手は・・・「辛夷清肺湯」です!これがどの処方より良く効きます。難しい証の見立ては必要ありません。使えばかなりの確率で改善します。

    鼻詰まりも取らないと副鼻腔炎は改善しないので、アレグラなどの抗ヒスタミン剤、シングレア(モンテルカスト)やオノン(プランルカスト)といった抗アレルギー剤、ムコダイン(カルボシステイン)なども併用します。これでかなりの確率で改善するのですが、体調を根本から治すにはビタミンDです。一日5000単位から2万単位くらいの範囲で各自症状が改善する適切な量を使います。中西医結合です。