むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 草取りは種が飛ぶ前に済ますべし

    以前も書きましたが、最近は犬の散歩はジョギングするようにしています。犬の速さに合わせるので、歩くような速さだし、電柱のたびに立ち止まるので、たいした運動にはなっていません。それでも、歩くよりは心拍数も上がり、カロリー消費しているのは間違いありません。毎週、訪問診療でエレベータのないアパートの4階まで階段を登るのですが、今まではお宅についてからハーハーなっていましたが、ジョギングするようになって、全然息切れしなくなりました。あんなにのんびりしたスロージョギングでも、心肺機能にいい影響があるようです。

    クリニックの駐車場には植木の植え込みがあるのですが、あっという間に草だらけです。朝6時過ぎから草取りをはじめましたが、30分もとると30Lのビニールに2つ3つ取れます。腕が疲れて、これ以上頑張ると診療にさしつかえると思い、途中でやめました。昨日今日の2日連続で全体の半分近くは取れました。あと2日あれば全部いけますが、相当な労力です。マメ科の草みたいで、おそらく去年草取りしたタイミングがおそすぎて豆みたいな種が草取りの最中飛び散ったみたいで、同じ草があたり一面大量に生えてしまったのです。今年は種が飛ぶ前に頑張って全部取ります!

    病気も同じだと思います。早めに取ればきれいに治りますが、ある一点を超えてしまうと、取ろうとしたときに悪い種をばらまいてしまって、かえって最悪の結果を招きます。去年はコロナで受診控えが多かったですが、イギリスの研究で、乳がん検診(マンモ)を1−2年サボると乳がん死亡率が有意に増加するという結果が得られたそうです。早めに見つけて処理することの大切さは草取りも検診も同じです。

    クリニック前の公園。桜をバックにツツジが満開です

  • 年度末はきれいに締めくくりましょう

    忙しいときに、元気づけにドリンク剤を飲むというひとが結構います。ドリンク剤はビタミンやタウリンなどが入っていることはご存知のとおりですが、飲んで元気になるのはそういった成分ではなく、カフェインのことがほとんどです。小さいボトルに大量のカフェインが入っているので、一瞬元気になります。それを飲んで頑張ったあとにはどっとツケが回ってきます。あまりドリンク剤に頼らないようにしましょう。はやりのエナジードリンクも同じです。ビタミンやタウリンが飲みたかったら錠剤にしましょう。

    忙しいという字はりっしんべん(心という意味)に亡くすと書きます。心をなくしてしまうわけです。年度末、忙しい人はたくさんいますが、心をなくしてしまわないようにしましょう。「心無い」といえば、上司の言葉。最近はオリンピック関連で心無い言葉が原因でトップの辞任などが相次ぎました。もっと身近にも、こんなダメ上司がいると思います。もし自分が上司の立場なら、ひごろから言葉には注意しましょう。思っているとポロッと出てしまうので、日頃からいいことしか考えないように習慣づける必要があります。もし、残念ながら「とんでも上司」を持っているなら、あまりその言葉に一喜一憂しないようにしましょう。その上司の言葉が自分に向けられたとしても、それは自分ではなく関係ない第3者にむけられた言葉だったかのように軽くかわすようにしましょう。

    いよいよ3月も終わりです。明日から新年度がスタートします。今日は年度最後の日ですから一年の締めくくりとして最後はきれいに締めましょう。家に帰れば靴を揃えるとか、後片付けをするということが運を開きます。今日、年度末をきれいに締めくくるのは、来たる新年度をラッキーにする鍵となりますよ。

    ホスピタルメント

  • 当分のあいだ心療内科の新患予約をストップします

    今週は連日相当の混み合いで、例年インフルエンザが流行っている冬の忙しい時期ぐらい混雑しています。とくに風邪など目立った流行りはありませんから、通常の患者さんで混み合っているのです。そういう中、非常に時間をとるのが、会社でのストレスなどで仕事にいけなくなった、頭痛、吐き気、動悸がする、みたいな患者さんです。毎日毎日同じような訴えでどんどん来院されます。職場は皆さんそれぞれ違いますが、症状は皆同じ。ということは、治療法もちょっと問診すれば、ほとんど決まってしまいます。その人がどんなにつらいか、一応聞きますが、治療の方針はみんな同じです。血圧が高い人に降圧剤を出すのと何ら変わりません。そして、きちんと薬を飲んでくれれば、一定の期間でだいたい元気になります。

    しかし、そうはいえ皆さん職場で上司がいかに自分に対してひどいことを言ったかとか、聞いてほしいことは山のようにあります。ただでさえ混み合っている外来で、そのような話を5分10分と聞いていると、待合の人数はどんどん膨れ上がります。私としては、困っている患者さんの手助けをしたい気持ちは山々ありますが、同じように、毎月血圧の薬をもらいに来る患者さんの待ち時間を短くしつつ、的確な治療をしたいという気持ちも強くあります。

    そういうジレンマを抱えて、とても悩むのですが、これ以上心療内科の新患が増えると、いままでの馴染みの患者さんに迷惑がかかるので、当分は新患の予約をストップします。現在予約を受けているところまでとします。なお、漢方内科や循環器内科の新患は通常通りお受けいたします。

    ホスピタルメント桜十字

  • WEB講演会ざんまい

    このところ、16時間ファスティングを試してみています。夕食を食べたら翌日の昼食まで16時間ほど食べないというもの。厳密にするため、朝のコーヒーもやめてみました。1週間ほどたちましたがコーヒーまで控えたのはあまりたいした効果を感じません。朝を抜くと昼まで血糖値が変動しません。食べないと上がらない。上がらないと下がらない。結果、血糖は低め安定するわけです。これは、結構快適です。一方、朝何も食べないとお腹の動きが悪くなり、便秘気味になります。同じことを患者さんも言っていたので、16時間ファスティングの問題点だと思います。対策として、食物繊維たっぷりの寒天(できればゼロカロリーのもの)を朝食べてはどうかと思い、患者さんには提案してみました。自分でも試してみたいと思います。

    ZOOMを使った勉強会が連日開催されています。一日にいくつもの講演があるのですが、いろんな方面から案内があり、メールが新旧ごちゃごちゃになり、結局今日の講演の視聴用アドレス(リンク)がどこにいったか全然見つかりません。そういう中で、優れた製薬メーカーはZOOMのスケジュール機能を利用して、参加申込をした段階で、パソコンやスマホで使っているカレンダー(iCALやGoogleカレンダー、Yahooカレンダーなど)に自動的に講演日程とリンクのアドレスを張ってくれるところがあります。これはとても助かります。

    逆に、しょうもないメーカーは講演視聴を申し込もうとすると自社WEBサイトに誘導し、会員登録したり、パスワードなどを設定しないと講演の申し込みができないところがあります。こういうところは、面倒なので、却下です。このように、WEB講演会は雨後の筍のように乱立していますが、案内のわかりやすさや参加のしやすさなどは各社相当差があります。

  • 難しい症例ばかり・・

    当院では、毎日10名ほどの新患があります。新患というのは新しい患者さんです。通常、内科クリニックの新患といえば風邪や胃腸炎がほとんどだと思います。しかし、当院ではそういう普通の内科系の新患以外に、とても難しい患者さんが次々に来院されます。例えば、がん患者さん。手術も抗がん剤もできないと言われたような症例では、漢方や針など残された治療法を模索します。場合によっては、温熱療法などをしてもらえる施設を紹介しています。他には、めまいや耳鳴り。これは通常耳鼻科の疾患ですが、なかなか治らず、当院に相談に来られます。もちろん、当院でもかんたんに治せるわけではありませんが、自律神経の問題とか、ストレスの方面からアプローチします。

    胃腸症状も結構たくさん来られます。難しいのは、お腹がはるというもの。胃カメラなどで検査しても何もありません。過敏性腸とか、機能性ディスペプシアという場合もありますが、最近は小腸内での過剰発酵が原因のSIBOという病態が結構みられます。SIBOも治療が難しいので、消化器の病院でもあまり治療をしていません。当院では、しょっちゅうSIBOの患者さんが来るので、漢方その他を駆使して、だいぶ改善する方法を確立してきました。

    他に、多いのは疼痛性障害です。あちこち痛いのでレントゲンを撮ったりCTを撮ったりいろいろ調べても何もわからない。しかし、とにかく痛みのせいで仕事に行くのもつらい。こういう場合、ストレスが関与していることが多く、単なる鎮痛剤ではうまくいかない事が多いです。似たような痛みでも、肋間神経痛や頚椎症に伴う末梢神経障害性疼痛などの患者さんも多く、整形外科でなかなか治らないと相談を受けることがあります。いずれも、簡単ではないのですが、他で治らなかったと聞くと、俄然私が治してみせよう、と全力で考えて努力しています。