むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • まもなく国民総躁状態になる日がくるでしょう

    雨が上がり、急に涼しくなりました。私は、6月の梅雨明け前の晴れて涼しい日が一年で一番好きです。快適そのもの。ジュンブライドとはよく言ったものです。6月(June)は一年で最も美しい。その、雨も上がった貴重な6月の週末ですが、私は医師会病院の外来当番です。朝から1次救急を担当します。さいわい、熊本市内のコロナ患者さんは一日10名程度まで減ってきたので、診察もしやすいと思います。

    コロナワクチンがどんどん進んでいます。今は65歳以上が対象となりますが、もうしばらくすると16歳以上すべての人が対象になります。すでに2回の接種が終わった人たち(おもに医療関係者)の話を聞くと、気分は向かうところ敵なしといったところで、鎧兜をつけたスーパーマンにでも生まれ変わったみたいな気分です。この調子だと、接種が国民の半分以上に達した頃には、世の中は激変すると思います。ワクチンがコロナを減らすかどうかとかは関係なく、国民みんなの気分が爆発的に盛り上がって国民総躁状態となることでしょう。みんな旅行したり外食したりで、これまで1年以上抑圧されたものを一気に発散することと思います。

    そうなったとき、旅行なども嬉しいですが、わたしが一番嬉しいのは、マスク無しの生活、そして、レストランを始めとする店のアクリル板の撤去。人と人の間におかれた隔離グッズを取っ払うことができればどんなにせいせいするかと思います。

  • 写真をメモ代わりにすると便利

    買い物に行く時細かい数字を忘れてはきちんと買えないものがあります。例えば掃除機の集塵パック。型番号が違うと掃除機にはまりません。プリンターのインクもそうです。違う型番を買ってしまっては使えません。買い物に出かけるときは細かいところまできちんとメモしておかないといけません。ボールペンの替芯も同じです。こういう細々した買わないといけない物が溜まってくるとだんだん面倒になり、型番をどこに書いたか分からなくなると店で困ります。そこで良い方法を思いつきました。それは買わないといけないものの写真を撮っておくことです。

    写真があれば、店頭で正しいものを選んでいるかどうか確認できるので、自信を持って買うことができます。ただ、私は毎日のようにブログ用の写真をたくさん取るので、こういうメモ代わりの写真がどこにいったか分からなくなってしまいます。そこで考えたのがiPhoneのメモの中、あるいはGoogle Keep(というメモ機能)に写真を取り込むことです。そこに入れれば写真が携帯のアルバムに埋もれてしまうことがありませんし、写真に表題をつけてメモすることもできます。これは非常に便利です。おためしください。

    話は変わって、またコロナワクチンの話題です。ワクチン1本が6人分なので、接種を受ける人の人数調整にむちゃくちゃ労力をかけています。主に予約センターで調整してくれているのですが、システムの運用がずさんで、トラブル続出です。予約可能な人数を超えて入れてしまったりしているようです。みんな血相をかえて一日500回とか電話しまくってやっととれた予約が、オーバーブッキングしてしまったなんて、たいへんなことです。予約を管理するシステムを間違いないよう運用していただきたいものです。

    ほうれん草のカレー、タンドリーチキン乗せ。嘉島イオンモール・クレアのフードコート

  • ワクチンで忙しい

    このところ忙しい毎日が続いています。通常の診療に加えてコロナワクチンがあり、それだけでも結構な忙しさです。更に面倒なのは、コロナワクチンの入荷数と何人に使ったかという実施報告書を毎日厚労省に報告しないといけない。雑用が山のようにあります。その報告書を作るために、当院でのワクチン状況をいったんエクセルにデータ入力したりも必要です。更に、学校の内科検診、心臓検診、学校検診の心電図判読などなど時間がいくらあっても足りません。

    毎日のようにコロナワクチン関連の連絡がメールでくるので読んでフォローするのだけでも大変なのですが、今日は郵送で手紙が来たのでなんだろうと思ったら、毎日のワクチン予約のリストをネットで見られるようにしたので、これからは各施設で確認してください、というものでした。なかに、IDやパスワードと使い方マニュアルが入っていました。これ、メールで送ればよかったのに、と思うのが一つ。そして、もっと早くからこの仕組にしておけばよかったのに、と思います。これまで、私たち接種施設でさえ予約状況がわからないので、何日に何人予約が入っているかとか、患者さんからの問い合わせなどにまったく答えられず、ストレスでした。今回のことで、予約状況が把握できるようになり本当に良かったです。

    今夜はスーパームーンで皆既月食という数年ぶりの天体ショーだったのですが、残念ながら雨になりましたね。雨が降ると通勤も車だし、犬の散歩もしないので、運動量がかなり減ります。今年は早く梅雨入りしたので梅雨が長いらしいです。また、梅雨明けしたら天気が良くてもあつすぎて歩いて通勤するのは危険な状態となるので、どっちみちこれから秋口までは運動量が減ります。その対策として、最近は週末だけでもと思い、スポーツジムに通うようにしています。

  • 研究職と臨床医

    新聞を開くと、訃報の欄に高月清先生が載っていました。90歳。私が医学部を卒業して熊大の第2内科に入局したときからお世話になった教授です。AIDS研究の礎を築いた先生で、ノーベル賞候補と噂されていましたが、残念ながら受賞する前に亡くなられてしまいました。その数日前には前田浩先生の訃報が載っていました。前田先生からは少ししか習ったことはないのですが、医学部時代に微生物の教授でした。活性酸素などの当時の最先端を研究され、その後ドラッグデリバリーシステム(DDS)という分野で目覚ましい研究成果を出され、こちらも日本人でもっともノーベル賞に近いと言われていました。訃報を聞き、とても残念でした。

    私は、大学で長年研究生活をしていたので、大学で研究生活をする大変さを身をもって体験しました。たえず最新の知識を勉強し、更に自分なりのアイディアで仮説を立て、実験で証明し、論文を書いたり学会で発表したりする。そのアイディアが学会や専門家の間で認められれば自分の書いた論文を参考文献として他の人が引用してくれるようになる。その引用回数が論文の価値となり、将来教授選にでるときに評価される、そんな仕組みです。私は留学していたこともあり、何百という論文を書きましたが、研究職に見切りをつけて臨床医になる道を選びました。

    研究職から臨床の道へ方向転換したのは留学から帰ってきた2004年のことでした。40歳を前にしての方向転換でしたが、大学病院にもどって若い新卒の研修医の先生たちと一緒に必死になって勉強し、内科認定医、循環器専門医などをとりました。その後10数年たち、50歳を目前にクリニックを開業しました。やる気さえあれば年は関係ないと思います。

  • 漢方でコロナワクチンの副作用対策を考えた

    当院でも、一般枠のコロナワクチンが始まりました。通常の外来患者さん、ワクチン接種、校医をしている学校の内科検診が全部集中した今日はまたもや200名をこす診察となり、全く休む暇もありませんでした。さいわい、ワクチン接種はスムーズに進み、アレルギーなどの副作用もなく順調な滑り出しです。高齢者が多いので、予約した日時をちゃんと覚えていてくれるかが気がかりです。注射の際によく聞かれたのが、血圧や糖尿の薬を飲んでいるが受けてもいいか、ということ。もちろん問題ありません。あとは、昔、カニやサバを食べてアレルギーを起こしたことがあるが、大丈夫か、という質問。これも、全く問題ないと思います。ファイザーのワクチンでアレルギーを起こす物質として疑われているのがポリエチレングリコール(PEG)という添加物です。PEGは化粧品によく使われているそうなので、化粧かぶれの既往があれば注意です。また、一部の医薬品にも安定化剤として添加してあるそうなので、薬物でアレルギーを起こしたことがあれば、可能性があります。

    ワクチン1回目は注射した腕の筋肉痛などがメインですが、2回目は高熱、倦怠感、頭痛、全身あちこちの痛みなど結構な副作用が出ます。5−7割で見られるようなので、解熱鎮痛剤(カロナールなど)を準備されたほうがいいかもしれません。当院スタッフの2回目接種の際には漢方を飲んで副作用対策をしましたが、予想に反して約半数の人たちは高熱と倦怠感に襲われたそうで、期待したほど効きませんでした。そこで、この週末、ワクチンの副作用対策を漢方でする方法をあれこれ考えました。

    以前、武漢から新コロの漢方治療についての報告があり、有効とされる処方が論文化されています。ワクチンは軽くその病気にかかったようにして免疫を誘導するので、この武漢の中医師たちが推奨する処方がいいのではないかという結論に至りました。私がスタッフに配ったのは「葛根湯」+「五苓散」だったのですが、これに「小柴胡湯加桔梗石膏」を加えたら武漢からの報告に近い処方となります。予防投与は保険が効きませんが、もしご希望でしたらご相談ください。