むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 漢方でコロナワクチンの副作用対策を考えた

    当院でも、一般枠のコロナワクチンが始まりました。通常の外来患者さん、ワクチン接種、校医をしている学校の内科検診が全部集中した今日はまたもや200名をこす診察となり、全く休む暇もありませんでした。さいわい、ワクチン接種はスムーズに進み、アレルギーなどの副作用もなく順調な滑り出しです。高齢者が多いので、予約した日時をちゃんと覚えていてくれるかが気がかりです。注射の際によく聞かれたのが、血圧や糖尿の薬を飲んでいるが受けてもいいか、ということ。もちろん問題ありません。あとは、昔、カニやサバを食べてアレルギーを起こしたことがあるが、大丈夫か、という質問。これも、全く問題ないと思います。ファイザーのワクチンでアレルギーを起こす物質として疑われているのがポリエチレングリコール(PEG)という添加物です。PEGは化粧品によく使われているそうなので、化粧かぶれの既往があれば注意です。また、一部の医薬品にも安定化剤として添加してあるそうなので、薬物でアレルギーを起こしたことがあれば、可能性があります。

    ワクチン1回目は注射した腕の筋肉痛などがメインですが、2回目は高熱、倦怠感、頭痛、全身あちこちの痛みなど結構な副作用が出ます。5−7割で見られるようなので、解熱鎮痛剤(カロナールなど)を準備されたほうがいいかもしれません。当院スタッフの2回目接種の際には漢方を飲んで副作用対策をしましたが、予想に反して約半数の人たちは高熱と倦怠感に襲われたそうで、期待したほど効きませんでした。そこで、この週末、ワクチンの副作用対策を漢方でする方法をあれこれ考えました。

    以前、武漢から新コロの漢方治療についての報告があり、有効とされる処方が論文化されています。ワクチンは軽くその病気にかかったようにして免疫を誘導するので、この武漢の中医師たちが推奨する処方がいいのではないかという結論に至りました。私がスタッフに配ったのは「葛根湯」+「五苓散」だったのですが、これに「小柴胡湯加桔梗石膏」を加えたら武漢からの報告に近い処方となります。予防投与は保険が効きませんが、もしご希望でしたらご相談ください。