むらかみ内科クリニック

院長ブログ

BLOG

  • 介護保険をうまくつかいましょう

    当院では100名ほど訪問診療をしています。ほとんどは老人ホームの入居者さんです。基礎疾患は人それぞれで、便秘薬くらいしか飲んでいない健康的な人から、寝たきりに近い人や在宅酸素、胃ろう、人工肛門などの管理が必要な人もおられます。もちろん私一人でこれだけの患者さんを管理するのは難しいので、当院からも看護師、医療事務などのスタッフが訪問の手伝いをしてくれています。また、老人ホームのスタッフさん、介護士さんや、訪問看護ステーションの方々などみんなでチームワークで高齢者医療にあたっています。今日は、午後の診療の途中で急変されたお年寄りがいたので老人ホームに駆けつけました。外来診療をいったん止めさせていただきました。ご来院の皆さんには、お忙しい中待っていただいてありがとうございました。

    このように、高齢者医療は一人では出来ません。よく、家族でお年寄りを世話しているところがありますが、お母さんが95歳、娘さん(お嫁さん)が70歳というのはよくあります。老老介護です。体力勝負ですが、無理すると共倒れになってしまいます。このような場合、まず、介護保険でデーサービスやショートステイを使い、お年寄りの世話から開放される時間を確保しないといけません。いくら献身的でも、自分が病気したらいけません。自分には自分の人生があり、貴重な時間を親の介護だけに取られてしまっては、後で後悔してもどうしようもありません。

    介護サービスをどのように受けたらいいかわからないときは、最寄りの「ささえりあ(高齢者支援センター)」に相談してみましょう。各家庭にはそれぞれの事情があるでしょうから、ケースバイケースで最適な医療介護サービスを提案してもらえると思います。

    やっと晴れました。あー、まだ夏だったんだ。クリニックと青空

  • コロナ患者自宅療養説明会がありました

    今週は晴れると言う週間天気予報でしたが、いっこうに晴れません。今日も昼に往診した際には大雨でした。雨が続くと、頭痛や目まいの患者さんが増えます。先週から今週はとても多い状況です。さて、そんな中、今日は医師会からコロナ患者さんの自宅療養体制構築に向けての説明会がありました。病院がいっぱいで入院できないので、軽症者は自宅療養が基本です。しかし、自宅で急変する場合もあるので、医師会を上げて往診やオンラインでコロナ患者さんを診る診療体制を早急に作らないといけないというお話でした。

    参加者の疑問、質問は、診察時の防護服などをどうするかという実践的な話が多かったです。以前は宇宙服みたいなのを着ていましたが、最近はマスクとゴーグル、手袋という感じです。ただ、患者さんのレントゲンやCTを取るのはやはり結構気をつけないといけません。自宅療養での薬は咳止めとか解熱剤などと言っていたので、風邪のときと何ら変わりません。ちまたではみんな個人輸入までしているイベルメクチンなどは全く話題に上がりませんでした。

    私が以前読んだ中国のレポートでは、軽症者の殆どは漢方薬で対応可能という話で、いろいろな処方が考えられ、検証がなされています。私はその処方の一つをワクチンの副作用対策に処方してみていますが、皆さん副作用が軽くてよかったと言われているので、たしかに効果があるように感じています。もう一つ大事なのはビタミンDです。欠乏していると重症化することがわかっています。日本人は大半が欠乏しているらしいので、サプリをとっておくことをおすすめします。

  • 私は患者さんの人生の伴走者

    お盆休みも終わって、いよいよ通常のカレンダーに戻りました。これからしばらくは祝日もないので黙々と働くのみです。実際は、そのほうが生活リズムが整い、体調も落ち着くと思います。学生さんたちも、夏休みは楽しいけど疲れるようで、普通通り学校があったほうが生活は落ち着きます。まだしばらくは雨が続き、今週末には台風が来るかもしれないので、注意しましょう。

    当院には、心療内科で不安やうつなどの症状で来院する人がたくさんいます。多すぎて収拾がつかなくなるので、現在は心療内科の新患は予約制となっています。その心療内科の患者さんたちですが、たまに、薬を飲めば1−2週間で治る、みたいに思っている人がいます。大間違いです。心療内科の患者さんは短くて3ヶ月あるいは半年かかります。その後も、年単位で通院される方が多いので、焦らず気長に治すつもりでゆっくりと構えたほうがいいと思います。

    そのような患者さんたちにとって、私たち主治医はどういう立ち位置にあるかと考えると、マラソン選手の伴走者みたいなものです。選手に、水分をとろう、ここはちょっと休んで、ここの坂を超えたら楽になるから頑張れ、と長い人生を一緒に走ってアドバイスしたりサポートしたりするような立場です。決して代わりに走ってあげたりすることは出来ないのですが、年単位で人生を一緒に走りながら少しでも楽しく幸せな生活をしていただけるように付かず離れず見守る、そんなつもりでやっています。

  • 今週末、お盆休み中です

    クリニックはお盆休みを頂いていますが、私は通常通り訪問診療があり仕事でした。朝から出勤して訪問のためにカルテを準備していたら、休みと知らずに来院される方や、今日はやってますかという問い合わせの電話が次々とかかってきました。皆さん、申し訳ないです。月曜から通常通りとなります。ところで、せっかくのお盆休みですが、連日の大雨で油断すると危険な状態です。高速も福岡方面は通行止めらしいです。私は昨日も書きましたが、ちょうど東洋医学会総会で、今年はWEB開催だったので、クリニックや自宅のパソコンから参加できます。これって最高です。朝早くからサイトにアクセスしてみたら、生放送の学会は午後から開始なのですが、オンデマンドの講演はすでに早朝から視聴できました。

    私は、診療が忙しいため学会に参加できずにずっとほったらかして来たのですが、今回のWEB学会のおかげで指導医講習と医療倫理・安全講習という専門医と指導医を更新するために必須の項目を自宅にいながら受講できました。家ですから新聞を読みながらとか、お茶を飲みながらのんびり聞けるのがいいです。それから、今度の学会がすごいのは、学会が開催される3日間を過ぎてもしばらくはオンデマンドで講演を視聴できるのです。リアルの学会だと、会場が複数同時進行なので、どれか選んで聞かないといけませんが、この方式だと、時間のある限り全部視聴することが可能です。おかげで、今日は、鍼灸、呼吸器、消化器、耳鼻科などの演題を聞きました。まだ、その他いろんな科にわたる漢方の発表を聞いたり、特別シンポジウムなど聞けるので、とても勉強になります。これからこの先、毎年この方式でやってもらいたいです。

    新聞を見ると、コロナ患者さんがどんどん増えています。もう、慣れっこになってマンボウなんてよそ事みたいにしていますが、かかった人は大変みたいです。当院にも、コロナの後遺症でつらい思いをしている患者さんが多数来られています。西洋薬では治療法もないので漢方でいろいろ考えてやっています。ワクチンの効果は期待できますが、過信できません。皆さん、免疫を落とさないようにしましょう。よく食べよく寝てストレスを溜めない。ビタミンB,C,Dを取ること。これは基本中の基本です。

  • 13−15日はお盆休みです

    一日中すごい雨でした。昼に往診にでかけたときも滝のように降っていて、神水や江津湖付近は道路が冠水したところも見られました。線状降水帯が熊本にかかり、300ミリぐらい降ったとニュースで言ってました。水害は去年の人吉の例もあり、他人事ではありません。怖いですね。クリニックの周辺では、激しい雨の中カラスがたくさん鳴いていました。不吉な予感がしますが、災害にならないことを祈っています。

    当院は13−15日はお盆休みです。薬が切れてしまう、という方がいたら、ご迷惑をおかけしてすいませんが、月曜までお待ち下さい。私は、訪問診療だけは予定通り回るので休みではありません。この機会にやりたいことも山積みなのですが、何しろひどい天気で何も出来ないかもしれません。

    実は、このお盆の3日間は東洋医学会総会があります。例年だと実際に学会に参加するのですが、今年はWEBで参加できます。そして、発表の多くはオンデマンドで、学会が終わってからも見ることができるので、相当楽しめそうです。本当なら東北で開催される学会ですが、旅費をかけず参加費だけで良いのでこんないいことはありません。天気が悪いようなのでずっと漢方の勉強になりそうです。