むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 気分を上げるには美味しいものを食べよう

    毎日ひどい雨ですね。地盤も緩んでいると思います。少しひどく降っただけであちこちに大きな水たまりができたり、排水の悪いところは冠水しています。日照時間もゼロと言う日が続いているため、鬱々とした感じです。頭痛の患者さんも多いです。先程、晩御飯のあとゆっくりしていたら携帯からけたたましいアラームの避難情報(レベル4)が流れてきました。何分かたって、先程の避難指示の日付が間違っていた(明日の日付になっていた)とのことで訂正のアラームがまた鳴りました!この音は地震を思い出すので本当に嫌ですね。

    こういう日は気分を上げるために美味しいものを食べたいものです。頭のセロトニンを増やすことで不安が減り幸せを感じますが、セロトニンのもとはトリプトファンというアミノ酸です。トリプトファンは肉、魚、卵、チーズ、バナナなどに豊富に含まれます。質素な食事ばかりしていてはトリプトファンは取れません。野菜炒めなら肉と卵を入れましょう。朝ごはんをぬかず、バナナや卵焼きを食べましょう。

    そして、トリプトファンがセロトニンに変換されるためにビタミンB3(ナイアシン)、B6, 鉄、亜鉛などが必要となります。私は鉄以外はサプリで摂っています。鉄は、スキレット(鉄鍋)で毎日調理しているので、そこから入ってきます。気分を上げたい時、下げたくないときはきちんと食事をすることが大切です。くれぐれも、うどんやおにぎり、菓子パンなどで済ませてはいけません。カロリーはあっても栄養はないという現代の飽食時代の栄養失調となります。

  • ビタミンDを取りましょう

    雨が続きます。九州北部ではまた災害が起こっています。数年前にも同じようなところで水害が発生したので、大変だろうと思います。これからはこのような豪雨被害は毎年のように起こると思われるため、水害の起こりやすい土地はなるべく手放して安全なところに引っ越したほうがいいと思います。動物が植物と違う最大の点は「動物には足がある、自分で動ける」ということです。食べ物を求めて歩き、危険を避けて移動する。つまり、移動するのが人を含めた動物の動物たるところです。日本人は農耕民族なので、住むところと田んぼが切っても切り離せず先祖代々同じところに住み続けてきました。しかし、今はそんな時代ではありません。安全なところ、いい職場の近く、買い物などの便利なところに引っ越すのはもっと気軽にすべきだとおもいます。

    これだけ雨が続き、太陽を見ることがないと、体も鬱っぽくなってきます。これは、太陽により体内で合成されるビタミンDが減ってきたことが関係します。ビタミンDは一般的にはカルシウムの吸収に関連し、骨を丈夫にすると言われていますが、免疫系や精神神経系にも深く関与しています。コロナもビタミンD濃度さえしっかり上げておけば、かかっても重症化しないと知られています。その大事なビタミンDがこの日照不足で低下していると思われるので、皆さんサプリのビタミンDを飲んでおくことをおすすめします。毎日1000から2000単位、5000単位の錠剤なら週2−3回、1万単位の錠剤なら週1−2回で良いと思います。

    昨日から東洋医学会総会がWEB開催されているので、朝から晩までずっと講演を聞いています。リアルの学会では久しぶりに合う人と話したり、出店される漢方専門図書の立ち読みなどに忙しく、講演などあまり聞く暇がないのですが、WEBだと全部聞けます。しかも、大事なところはスライドを止めてメモすることもできるし、こんな素晴らしい学会、これからずっとWEB開催してもらいたいです。

  • 足がむくんでも慌てない

    お盆休みを前にして、梅雨に逆戻りしたような大雨でした。今年は梅雨明けも早かったので、もしかしたら夏もこれで終わりになるのかもしれません。今日は季節が変わったと思わせるほど肌寒い一日でした。しかし、診察中はどんどん来る患者さんに頭を使うので、オーバーヒートしないよう診察室を冷やして仕事をしました。多くのカレンダーは今日が祝日となっていたため、勘違いしている人もいたようですが、山の日は先週末に移動して今日は平日でした。紛らわしいことこの上ないですね。

    お年寄りの患者さんで、足がむくんだと大騒ぎして来院される事が結構ありますが、ほとんどの場合、心配には及びません。経過観察でいい(ほっといていい)のですが、心配されるので、利尿剤を増やしたりして足のむくみはできるだけ取れるようにします。しかし、それがいいかどうかはわかりません。薬を強力に使ってむくみを取ると、血管内脱水になり脳梗塞のリスクが増します。ナトリウム・カリウムなどの電解質バランスも狂ってくるし、腎機能も悪化します。それでも足のむくみをとって欲しいと言ったり、知人が亡くなる前に足がひどくむくんでいたので、自分もそろそろ危ないのではないかと心配したりします。私達からすると、そんなの関係ないです。むしろ、大量の利尿剤を高齢者に入れて無理やり利尿してむくみを取ることのほうが危険で怖いです。

    むくみは腎不全、心不全、肝不全(低たんぱく)、栄養失調、蜂窩織炎、深部静脈血栓、などいろいろな原因で起こってきます。採血すればどれが原因かはだいたい分かるのですが、どれにも該当しないときはリンパの流れが悪いと考えます。そういう場合、薬を使っても仕方ないのですが、患者さんが心配されるので、危険を承知で利尿剤を増量して無理やり浮腫の治療をしているのが現状です。たいてい、デイケアなどでじっと同じ姿勢で座りっぱなしなのがいけません。本来なら座っている時間を減らして、歩いたり、足を心臓より高く上げる(ゴロンと横になって壁の高いところに足を上げる体勢)を取るとか、マッサージするのが良いでしょう。

  • アップルウォオッチの心電図はすごかった

    連休ですね。いかがお過ごしですか。8月8日で、とても縁起がいい日でした。8は漢字で八で末広がりなので縁起がいいのですが、中国では発財(お金が儲かる)という言葉の発と八が同じ発音だから縁起がいいとされています。香港などでは8のゾロ目のナンバープレートは億の値段で取引されていると聞きます。わたしも縁起をかついで8の並んだナンバーを付けています。

    せっかくの連休ですが、台風接近で雨がひどいですね。レジャーは諦めたほうがいいようです。かと言って、街の方はマンボウ(蔓延防止)で店もしまっているところが多く、することがありません。私は、Netflixでドラマを楽しんでいますが、連休のおかげで、いくつかは最終回まで達しました。台風情報でも見ようとおもいTVをつけたらちょうどオリンピックの閉会式をやっていました。今度はパリであるんですね。フランスは、みんなマスクもつけずに盛り上がっていました。次回オリンピックの際には本当にコロナが収束し、マスクなんて忘れて平常の生活に戻っているといいなと思いました。

    話は変わって、先日アップルウォッチをつけている患者さんがスマートウォッチで心電図が取れるのを見せてくれました。ちょうど不整脈が疑われたので病院でも心電図を撮ったのですが、病院で撮った心電図とアップルウォッチが記録していた心電図はほとんど同じものでした。通常、ホルター(24時間)心電図を取るには専用の機材を貸し出して記録してもらうのですが、それが手持ちの腕時計でできるなんて夢のようです。技術の進歩には驚かされます。

  • 頚腕症候群

    このところ、連休前というのもあり患者さんが非常に多く、忙しくしています。私の仕事は聴診器をもったり注射器をもったりする時間より圧倒的にパソコン作業です。患者さんとお話した内容を電子カルテに打ち込み、処方箋を発行し、保険請求用の事務的作業を行います。それに加えて、今週は月初めでレセプトの点検がありましたので、相当根を詰めて仕事しました。数年前のゴールデンウイーク頃にも似たようにとても忙しい時期があり、めまい発作に見舞われました。その時は寝ていて寝返りを打った途端グラグラとめまいがしてきて、自分でも驚きました。これは良性発作性頭位めまい症(BPPV)という病気で、Epley法というめまい体操がよく効くので、自分でベッドの上でめまい体操をして治しましたが、いったん良くなってもめまいは何度も繰り返し、結局治るのに1年半かかりました。

    そして今回、まためまいがしそうでしたが、ギリギリ大丈夫でした。代わりに、この忙しさのためにパソコン作業から首や肩の筋肉に障害をきたし、結果的に腕の方に走っている神経にしびれたような違和感が出始めました。頚腕症候群という病名が付きます。当院にこの疾患できた患者さんには、麻杏薏甘湯や桂枝茯苓丸加薏苡仁を基本処方とし、しびれに応じて桂枝加朮附湯や附子末を加えます。教科書的には二朮湯もいいのですが、当院では麻杏薏甘湯がよく効くので二朮湯はおいていません。また、電気治療や鍼治療を加えることもあります。

    いずれにしても、自分の肩こりー腕のしびれ(いわゆる頚腕症候群)を自力で治すのは難しいので、「もみほぐし」に行って肩をもんでもらいました。30分で2000円です。かなり凝っていたので痛気持ちいいというより痛痛痛気持ちいいくらいでした。おかげでしびれは少し良くなりましたが、もう少し残っているので連休中に治したいと思います。