むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 肝臓の負担を考えた生活

    御存知の通り、お酒は肝臓の負担になります。採血でγGTPが高いのは、肝臓に負担がかかっていることを意味します。お酒の影響が一番ですが、全然飲まないのに上がっているなら、脂肪肝かもしれません。その他、γGTPは胆汁の流れが悪いときも上がるので、胆石などの可能性も考えます。睡眠薬代わりにお酒をたくさん飲んで寝る人がいますが、それはよくありません。お酒の肝臓への負担は睡眠薬よりも大きいのです。寝たいだけなら睡眠薬のほうがまだマシです。睡眠薬は依存が怖いと言われますが、お酒も依存します。飲まないと眠れなくなります。最近の若い人たちはお酒を飲まない人たちが随分増えています。タバコ離れもすごい勢いで進んでいます。タバコを吸って肺がんになるのも時代遅れでかっこ悪いですが、お酒で肝臓を壊すのも同じくらいかっこ悪いです。節度を持って楽しみましょう。

    肝臓は、ひとが寝ているときもずっと頑張っています。晩御飯を遅い時間に食べたり、寝る前にお酒を飲むと、それを分解解毒するのに肝臓は一晩中働かないといけなくなります。結果、翌日寝て起きても疲れが取れない。つまり、疲労を取るには睡眠をしっかりとるだけでなく、寝ている時間に肝臓を酷使しないように気をつけないといけないのです。中田敦彦のYouTubeを見ていたら、肝臓をちゃんと休ませるには16時間連続のプチ断食(ファスティング)が最も効果的だそうです。朝ごはんを抜けばそれは可能です。

    私はもともと朝からほとんど食べないので16時間のファスティングはできていると思っていましたが、肝臓の負担をよーく考えると、食事は夜の8時までには終わっているもののその後お酒を飲みます。肝臓は夜通し働いていると思います。また、朝ごはん代わりにコーヒーを1杯飲むのですが、これもカフェインなどの成分が肝臓で代謝されるので、良くないだろうと思い立ちました。しばらくは、晩酌を減らし、朝のコーヒーもやめて白湯にしてみようと思います。私の体調がどう変わるか、楽しみです。

  • 体にいい木の実

    今朝は鴨頭嘉人さんの経営者モーニングセミナー(ZOOM)に参加しました。今回も、運良く無料チケットをゲットしました。今回の話は、経営者の3つの心得。通常は有料セミナーで何時間もかけて講義される内容のエッセンスを無料で聴くことができました。難しかったですが、反芻して自分のものにしたいと思います。夕食後、フェイスブックを見ていたら、YouTubeでおなじみのバリ島の大富豪(通称バリ島のアニキ)がZOOMで対談しているのに気づきました。まさにそのときに開催されていたのでアクセスしたら、うまく入れました。これも無料。ありがたいです。アニキの話はYouTubeにたくさんあるので興味があれば見ていただけたらと思うのですが、「経営者たるもの、ひとを大事にすること」というポリシーが貫いておりさすがに大富豪になるには自分だけの力でできるはずありません。信頼できるひと、自分を慕って働いてくれるひとをたくさん作る必要があります。そのためにはこちらもスタッフを大切にし、信頼しないといけません。いい話が聞けました。

    話は変わって、ナッツが健康に良いと話題です。ナッツは植物性脂を多く含むのでカロリーが高いのが心配されますが、体にいい油なので安心して食べましょう。大切なのは、ナッツは炒って(ローストして)あるのですが、加工して日が立つと酸化してしまうので体に悪い成分に変わってしまいます。消費期限の新しいものを食べましょう。特に古くてカビっぽくなったナッツは有毒です。食べてはいけません。ナッツは木の実のことです。誤解している人が多いと思いますが、ピーナツは木の実ではありません。地中になります。したがって、体にいい木の実には含まれません。また、安いミックスナッツにはジャイアントコーンなどが混ざっていると思いますが、これもからだにいい木の実とは全然違います。

    アーモンドは鬱や不安にも有効な食材です。セロトニンという気分を安定させるために必要な脳内ホルモンの材料となります。もし、鬱や不安障害で薬を飲んでいるようなら、アーモンドを取りましょう。気分が落ち着いてくれば薬を減らせるかもしれません。塩分を取りすぎないように無塩の素焼きアーモンドがおすすめです。

  • 頼まれごとを抱え込まないように

    日曜は休日当番医でしたがほとんど患者さんもなくのんびり過ごしました。スタッフにはほとんど仕事もないのに出勤してもらって申し訳なかったです。いつもなら、領収書の整理とか雑用があるのですが、ちょうどそういった雑用も済んでしまっていて、本当に暇な一日でした。医療事務の方はレセプトの提出期限前ということで、レセチェックをしてもらったようで、ありがとうございます。のんびりしたとはいえ、明日から更に1週間仕事です。私にしてみれば12連勤となります。バテないように体力を温存しながら頑張りたいと思います。

    わたしたちの生活を見直すと、自分で自分の行動を〇〇しないといけないと思いこんでがんじがらめに縛り付けていることがよくあります。例えば自炊。これは、疲れたときは外食すればいいだけのこと。掃除や洗濯も毎日しないといけないというのは自分でかってに決めたルールであって、一日おきでもたいして困りません。日常のルーチンをどこまで簡素化して自分の時間を確保するかが鍵だと思います。

    職場でも真面目な人ほど自分の仕事ばかりでなく、頼まれごとなどでいつも手一杯になって身動きが取れなくなる人がいます。真面目すぎて融通が効かない。本人はどうしても妥協できず、きっちりしないと気がすまないのです。もし頼まれてばかりで体調を壊しそうなら、まずは、断る勇気をもつこと。「すいません、今日は時間がないので無理です。また今度お手伝いできるときにはさせていただきます」といえるようにしたいものです。まずは、些細なこと(本当はたいしたことでないから断らなくてもいいくらいのこと)から断る練習をしましょう。断ったら、相手を傷つけるのではないかとか、誰かに迷惑を掛けるのではないかと考えるのはやめましょう。よく人に物事を頼む人は、もしあなたに断られたら他の人を探すまでです。

  • 3月7日は当番医です

    3月7日(日)は休日当番医です。午前9時から午後5時まで診療します。風邪症状のある患者さんは、別室で対応する予定ですが、もし、発熱患者さんが多い場合、車内で待機していただくことになります。順番が来たら携帯で呼びますので順番をお待ち下さい。当院ではコロナの検査はできませんので、症状に応じた薬(解熱剤や咳止めなど)にて様子を見ていただきます。肺炎を疑うような激しい咳、呼吸苦などを伴う場合、最初から検査のできる病院に行かれることをおすすめします。

    最近は風邪なのか花粉症なのかなやむ症例があります。自覚症状で喉が痛いとか、倦怠感などが強い場合は風邪の可能性が高いと思います。一方、花粉症で鼻詰まりがひどいと副鼻腔炎になって、頭痛や発熱を伴う場合もあります。これは風邪ではありませんが、抗生剤など適切な治療を要します。眉間や頬などをげんこつで軽くコンコンと叩いて骨に響くような痛みがある場合は副鼻腔炎です。

    副鼻腔炎は、抗生剤をつかえばいったんおさまりますが、慢性鼻炎(アレルギー性鼻炎)が続くと繰り返します。耳鼻科では抗生剤をそのつど出されるのですが、当院は漢方治療で慢性鼻炎の体質を改善します。体質によりいくつかの候補の中から患者さんごとに処方を決めます。以前から書いているようにビタミンDも有効ですが、のむ量が足りずに効果が出ていない方を見かけます。薬は効果のある適切な量を適切な期間飲むのが大切です。効果が出ない低用量をダラダラと飲んでも意味がありません。

  • 本治と標治

    花粉症が増えています。去年は少なかったのですが今年は随分多いみたいです。私はビタミンDの5000単位を週2回飲んでいたのですが、少しくしゃみや目のかゆみがでてきたので何度か多めに飲んだらおさまりました。やっぱりよく効きます。処方できるならみんなに出してあげたいのですが、保険が効かないのでそういうわけにもいきません。ネットで買う方法を聞かれたら教えるのですが、時間がかかるので皆さんに説明する暇はありません。なにしろ、ネットで買ってもらって花粉症が治ってしまっては、当クリニックにとって1円も特にならないし、近隣の耳鼻科の先生も商売上がったりになってしまいます(笑)。ブログを丁寧に読んでくれた方だけが得をすることでしょう。それでも、質問があれば聞いてください。買い方などはちゃんとお答えします。

    治療には症状だけをとる対症療法(漢方では標治という)と体質からきちんと治す(漢方では本治という)2種類があります。例えば花粉症を抗アレルギー剤で治すのは標治。薬が切れるとまた鼻の調子が悪くなります。一方、ビタミンDで体質改善をして花粉症がおこらない体を作るのは本治でしょう。漢方で体質改善する方法もあります。これも本治に近いです。このように、今の治療が標治か本治かを意識することは大切です。

    不安障害で、安定剤(デパスやソラナックスなど)を欲しがる患者さんがあとを絶えませんが、もちろんこれは標治です。薬が効いていると不安は和らぎますが、薬が切れるとまた調子悪くなる、の繰り返し。治ったようで治っていない。一方、抗うつ剤や鉄剤、ビタミン剤などを組み合わせて不安の根っこからきちんと治す方法があります。少し時間がかかっても、本治をしなくては意味がないのは説明するまでもないと思います。

     

    令和3年3月3日3並びのひな祭りです。