むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 産みの苦しみと喜び

    クリニックや会社が生まれるのも、子供が生まれるのと同じで産みの苦しみというものがあるのだろう。当クリニックの場合、出産予定日は9月1日であと2週間なので、陣痛がちょこちょこある。産みの苦しみのあとには喜びと楽しみが待っていると期待して、この2週間を頑張っていこうと思う。

    厚生局の書類は後日郵送でよしと言われたので、急遽揃えるように手配し、あとは自分で作らないといけない書類もあるがなんとか締め切りには間に合いそうだ。初めてのことばかりで初産と同じだ。生まれた子供にミルクをやったりオムツを替えたりしないといけないのはわかるが、本を読んでもよくわからない。それと同じように、クリニックが誕生してからも、わからないことがたくさんある。そういう時には経験者をあてにして、なんでも相談するしかない。

    病院で、自分でできるのは患者さんの診療の部分だけだけれども、これからはクリニックを経営するとなると、釣り銭の準備とか、トイレットペーパーを買ってきたりとか、しないといけないことは考えればきりがない。明日からは全職員さんが出勤をしてくれる。事務は事務なりに、ナースはナースなりに自分の仕事をやりやすいように準備してほしい。限られた時間で万全の体制をとるため、24時間ずっと考え事をしていて、オリンピックもSMAPもどうでもいい、って感じだ。

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    これは採血室です。血圧を測ったり、簡単な問診をとったり、採血をしたりします。すぐ横に検査機器があるので、院内でできる検査はここで行います。糖尿病の人のヘモグロビンA1cやワーファリンを飲んでいる人のPT-INRなどは15分ほどで結果が出ますので、それをもとにきめ細かい処方の調整を行います。

  • 猛暑

    今年は猛暑ですね。熊本でも38度を超えたそうです。救急車の音も頻繁に聞こえてきます。熱中症には要注意です。エアコンをつけた家の中にいても暑くてめまいがするようなら、すでに熱中症です。水分を十分とって体を冷やしてください。

    僕はといえば、朝からずっと保健所に出す開設届けの書類を整理していました。医師免許証、履歴書、土地建物の登記簿、建築の検査済証、建物の周辺図、平面図、消防の検査済証、職員名簿、などなど。保健所に出す分と、厚生局に出す分と自分のひかえで合わせて3部です。

    夕方までにはなんとか書類は出来上がりました。この書類作成を新しいクリニックの受付カウンターで行いました。ここに座ると、目の前は一本道がまっすぐに見えて、熊本県立大学グラウンドの駐車場へとつながっています。最高の眺めです。また、院内にはBGM装置があるのですが、最初はクラシックなど、医院にふさわしい音楽を鳴らしていたのですが、デスクワークをはかどらせるために「テレビCMでおなじみの西洋ロック集」をかけてみたら、気分はアメリカ。留学していたのがテキサスの南の端だったので、今の熊本の猛暑と似たような環境でした。そこでよく聴いていた音楽がかかってくると、建物の造りも相まってアメリカっぽくなりました。案外、クラシックよりこっちの方が雰囲気に合っているなーって感じです。もしかしたら院内見学会の際には元気の良い西洋音楽がかかっっているかもしれませんよ。

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    この椅子は五家荘工房で家具大工さんが手作りしてくれたものです。クリニックに6脚買いました。座り心地も良いし、手触りもいいですよ。写真は当院の隔離室です。発熱患者さん用の待合となっています。

  • 水撒き成功

    クリニックの駐車場の生垣が水道からむちゃくちゃ離れているため、水撒きをどうしようかというのが昨日から頭を離れない。たまたま自宅とクリニックの通勤路にホームセンターがあるので、そこでホースを見て、とりあえずドラムに巻き取るタイプのホース30mを購入。それからそれを使って水を撒いてみたが、どうしても敷地の半分くらいしかカバーできない。

    ホームセンターには延長用のホースも売ってあったし、クリニックの建物の散水栓も何箇所かあるのでつなぎ変えながらなんとかなるか、と思ったりもした。しかし、夕方クリニックから自宅に歩いて帰っていたらひらめいた。

    余談になるが、大学院生時代にいいアイディアが頭に浮かぶのには3つのひらめきポイントがある、と習った。「馬上(ばじょう)」「雪上(せつじょう)」「枕上(ちんじょう)」の3つだ。馬上というのは馬に乗っている時、今で言えば、車や電車や飛行機の中だ。確かにひらめきポイントだろう。次に雪上。雪とはゆきではなく雪隱(せっちん)つまりトイレの中のこと。これもひらめきポイントだ。そして最後に枕上。これは布団の中ということ。寝ていると、夢で素晴らしいアイディアが浮かんできりするが、メモ出来ずに朝になると忘れてしまうこともしばしば。そのひらめきポイントに追加したいのが歩いたり走ったりしている時だ。いつもランニング中には素晴らしいアイディアが湧いてくるが、これも自宅に着く頃には忘れてしまう。

    本題に戻るが、あっそうか、ドラム式のホースを二つ連結できるかも、と思った。それは、ホースの先端に付いている散水ヘッドがカチッと取れて接続部にはオス型のアダプターが付いていたからだ。ドラム型のホースの水道から接続する部分はメス型になっていたため、これはいける、と思ったわけだ。

    以下、写真の通りバッチリでした。この方法、アイリスオーヤマなどに教えてあげたいレベルの発見です。最初に買った30mのホースと20mのホースを連結して50mとなりました。しかも切り離せば移動は楽々!

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  • 家具屋さん巡り

    連休のこの週末、家具屋さんを巡った。クリニックの点滴や処置をするためのベッドを買うためだ。通常クリニックの点滴用のベッドといえば、ビニールで出来た硬くて狭いベッドだ。診察する時にちょっと横になってもらったりするにはあのベッドで良いが、体調の悪い人を寝せて1時間や2時間点滴するのはちょっとかわいそうだ。

    そこで、元同僚の師長さん(現在訪問看護ステーションを立ち上げている)に聞いたら、ニトリのベッドが安くていいです、とのことだった。そこで、朝からニトリに見に行った。しかし、ニトリは震災で店舗の被害が大きく、今月からリニューアルオープンしたところだったが、まだ品揃えが少なく、入荷もだいぶ先だとのこと。仕方ないので、そのすぐ近くに新しくできたIKEAに行った。IKEAはスエーデンの家具メーカーだ。アメリカに留学中にはヒューストンにあるIKEAから家具をたくさん買って日本に持って帰ってきたので、今の自宅にはIKEAの家具がいろいろ揃っている。しかし、熊本のIKEAは福岡などの店舗で買った家具の引き取りセンターみたいになっており、実際に展示してある家具の種類は少ない。ベッドは幾つかあったが、探していたようなものは置いてなかった。

    どうしようかな、と思っていたら、宇土のSAKODAを思い出した。ここはとても大きな家具屋さんで、おそらく熊本で一番品揃えがいいところ。震災後も店舗が復旧しているとCMで見ていたので、思い切って行ってみることにした。果たして、寝具コーナーはとても広く、品揃えもバッチリ。シンプルで飾りのない木製のベッドフレーム(シングルサイズ)を見つけた。さらに、それに合うマットレスを探すと、マットレス体験コーナーというのがあって、いろんなメーカーのものが1番から10番くらいまで並べてあり、それぞれ、硬さ、寝返りのしやすさ、清潔度、通気性などに点数が付けてあった。値段もピンキリだ。病院で点滴や処置をするにはあまりふわふわでは困るので、展示してある中でやや固め、清潔度と寝返りのしやすさが高スコアのマットレスにした。メーカーを見ると、フランスベッドだった。やはり老舗メーカーはさすがだ。先ほどの木製のフレームにこのフランスベッドのマットレスを組み合わせても、医療用のビニールで出来た処置用のベッドと値段はあまり変わらない。患者さんに快適な時間を過ごしていただくための、いい買い物だったと思う。

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    写真は、クリニックの建設が大体終わりに近づき、駐車場のアスファルトの工事だけになった状態を見ているところ。ヨーロッパに住んでいるうちの妹家族が夏休みで帰国したので、みんなで見に来たところです。

  • 木製の椅子

    クリニックの待合にいくつか木製の椅子を置こうと思い、注文しています。座り心地が良く、がっちりしたものです。待合ロビーは受付の方を向いて座るようなソファーがありますが、人によっては人目が気になって落ち着かないだろうと思い、壁側を向いても座れるような席を作りました。その席がこの木製の椅子です。

    五家荘工房という家具工房で作ったものです。その職人さんからメールが来て、伝統工芸館に新しい小さな椅子を展示しています、とのことだったので、見に行ってきました。小さめのスツール型の椅子なのですが、座ってみるとなんとも座り心地が良かったです。欲しかったのですが、おくところを考えて今日は買いませんでした。いつか買ってしまうかもしれません。

    伝統工芸館は千葉城町で、目の前に熊本城があります。ニュースの映像では見ていましたが、地震で壊れてしまったお城を目の当たりにして、とてもショックでした。これまでも熊本城は地震その他の災害で何度も修理されて今に至るわけですが、今回の壊れ方は相当なものだと思います。見ていて心が痛みます。復興のシンボルとして早く修理して欲しいと思う反面、まずは生活に困っている人の住むところや道路の整備を優先して欲しいとも思います。

    昨日、私の外来に来た西区に住む患者さんは、マンションの水もガスもまだ復旧しておらず、生活用水は水汲みをして、洗濯は近所の親戚宅に行ったりしているとのことでした。まだ熊本市で益城以外にもこのように大変な生活をされているところがあるのです。今日で地震から3ヶ月たちました。1日も早い復旧、復興を祈ります。

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