むらかみ内科クリニック

院長ブログ

BLOG

  • 人口減少と都市機能誘導

    日本は今後想像をはるかに超える高齢化と人口減少を迎える。年金を支える若者が減ることなどはよくテレビなどで話題となるが、熊本市は人口減少に伴う都市機能誘導を実際に開始している。どういうことかというと、人口が疎な状態で広く広がると郵便局、金融、医療などの施設が分散してしまい、効率よく生活できない。そのためできるだけ住民は集まって住んでもらい、郡部に点々と住まないように誘導する政策なのだ。

    これは公共交通機関ときっても切り離せない。電車やJR、バスなどの駅を中心に生活圏が串団子状に広がってくれるのが最も効率が良い。したがって、病院やスーパーなどは最寄りの駅周辺に開発するように市が誘導しているというわけだ。

    この話題は新聞などで見ていたが、先日保健所にクリニック開設の事前相談に行ったら、こういう政策が始まっているので、クリニックの許認可に関して一旦市役所にも相談するようにと言われた。

    実際には生鮮食品を扱う店舗や医療機関がこの4月から開発許可を得なくてはいけなくなったらしい。都市機能誘導区域外での開業は届出が必要とのこと。熊本市内ではめぼしいところでは日赤前のバス停、JR平成駅周辺、JR水前寺駅周辺、健軍電停、南区役所などが拠点となっている。詳しくは

    https://www.city.kumamoto.jp/common/UploadFileDsp.aspx?c_id=5&id=9398&sub_id=3&flid=73640

    を参照ください。

    結局、歳をとっても公共交通機関の便利なところから徒歩圏内に住んでいれば、便利な生活ができるし、郵便などの効率も良いので、それ以外にはできるだけすまないでほしいということです。

    当クリニックは着工が1月だったためこの届出には関係ないと言われました。また、クリニックの近くに小峯バス営業所の拠点があり、ここはパークアンドライドの拠点として新聞に挙げられています。ちょっと古い新聞(去年9月のもの)ですが、その記事をご紹介します。

    thumb_IMG_0053_1024

  • イギリス

    イギリスがEU離脱を決めました。歴史的にも大きな出来事の1日となりました。日経平均は−8%、ダウは−4%近く下落し、数日前にジョージソロスが今週末はブラックフライデーになる、といった予言が的中しました。

    今回の株価下落がこれで治ればいいのですが、リーマンショックを上回るショッキングな出来事だったので、今後大きな不景気にならなければいいが、と心配しています。円高も急激に進み、今後も日本円が買われる状況は当面続きそうです。イギリスでの国民投票が昨日あることはわかっていたし、離脱派が勝った場合のシナリオは色々想定されていたと思いますが、現実になるとはみんなあまり思っていなかったでしょう。これは、アメリカ大統領選挙でも自国の利益を極端に主張するトランプ氏が人気があるという状況にも似たところがあります。みんなトランプ氏が人気だけれど、まさか大統領選挙に勝つとは思っていないかもしれません。しかし、そこは勝った場合を想定して準備しておく必要があります。

    thumb_IMG_0513_1024

    私たちのやっている医療も似たようなところがあります。検査をしてみて、いい方に行った場合、そうでなかった場合など、いろんな方向に行った場合の想定をします。例えばコレステロールが高い人が来院した時、薬を飲んでもらって下げるのは簡単ですが、飲みたくないと患者さんがいう時に飲まなかったら今後どうなるかの予測をします。タバコを吸うのか、太っているか、高血圧や糖尿病はないのか、そういう状況をすべて判断して、コレステロールを下げるべきか、しばらくは薬を使わずに経過を見ても大丈夫かを判断します。勘でやっているわけでなく、10年後の状態を色々考えて、今どう動くべきかを考えるのです。

    写真は曇天の中に田植えが完了したところです。今後の景気が悪くなろうと、きちんと田植えをしておけば秋には米が実ります。先が見えにくい変化の大きな世の中ですが、一喜一憂せず、未来の収穫に向けた行動と、あらゆることを想定した判断が必要です。

  • 凌雲堂薬局完成間近

    クリニックの隣に薬局ができつつありますが、ついに工事の足場が取れて、全体が見えるようになりました。壁の色調はクリニックと同じ白です。薬局の玄関はクリニックの玄関側を向いており、向かい合わせに設計されているため、患者さんが薬をもらいに行く際にはまっすぐ最短でいけます。

    今日写真を撮ってきましたが、ただいま内装工事の真っ只中でした。

    今後、僕が使いたい薬の一覧を渡して在庫をお願いすることになります。内科の治療はほとんど薬で行いますから、その薬の量の確認や調剤、飲み方の説明など最終的に患者さんとの接点が薬局にあります。こちらの薬局と二人三脚でやっていきますので、どうぞよろしくお願いします。

    thumb_IMG_0507_1024

    写真右が薬局です。左はクリニックの玄関の車寄せの大屋根です。薬局の建物を見ると、こちらも窓はあまり大きくないですね。おそらく、直射日光が入りすぎると薬品の品質管理に影響するのでしょう。また、窓は小さい方がエアコンの効きが良いので、経済的です。僕が留学していたテキサス州は鹿児島より南で年中温暖な土地でしたが、北向きの家の方が値段が高かったです。もちろん窓も小さめにできていました。日本の住宅展示場などで見かけるような、やたら開放感ある大きい窓は直射日光が入りすぎて暑い熊本にはつらいのではないかと思います。今後ますます温暖化してくるかもしれないので、暑さ対策を考えるとこういう設計になると思います。

  • 有機野菜

    クリニックの近くに有機野菜の店「畑まるごとマーケット・有機生活」というのがあります。佐土原の一休温泉の隣です。有機野菜、無農薬、減農薬などこだわりの食材を扱っています。日常の食材をすべて無農薬や有機野菜にしようとするとかなり食費がかかり大変なので、時々立ち寄る程度ですが、興味はあります。

    無農薬や有機野菜が必ずしも他より美味しいわけではないと思うのですが、安全性を考えるとやっぱりいいんじゃないかと思ってしまいます。ほとんどが県産の食材なので、地元農家の応援にもなるでしょう。

    たまに行って買うのは昔ながらの製法で作った本物の醤油と無農薬で作った緑茶。醤油は最近の安いものは偽物です。材料を見ると、大豆の絞りカス(大豆油を絞った残り)を化学処理して、カラメルで醤油の色をつけた茶色い塩水でできているのです。アミノ酸や化学調味料が入っているので、その醤油の味に慣れたら本物の醤油より美味しいと思うかもしれませんが、それは私たちの味覚がおかしくなっている証拠です。醤油の材料のラベルを是非見てみてください。どうせ1本の醤油を高く買ったとしても何ヶ月も持つので、これはちゃんとしたものを使うべきでしょう。もし醤油が安物の偽物でなく、高かったらドバドバとかけるのをためらわれますから、自然と減塩されてそれだけでも健康にいいです。

    お茶は当然無農薬がいいでしょう。洗うわけにもいかないので、最初から農薬を使わず作ったものが手に入るのなら是非そうしたいと思っています。しかも美味しいのです。

    thumb_IMG_0495_1024

  • 急がないこと

    先日、犬の散歩は効率良く回るのが目的ではないと書きました。ゆっくり時間をかけて、犬の好きなペースで歩くことこそが散歩の目的です。筋トレをしているわけでもないし、急いで帰って何かをする予定でもない、そんな時間の使い方があることを知るだけでも、慌ただしい現代から心をリセットさせてくれる気がします。

    クリニックの前の道は東稜高校の通学路になっており、朝と夕方は自転車でいっぱいです。それもあって、左右の歩道はかなり広めに作ってあります。その結果、車の通るスペースは狭くて対向車が来たらスピードを緩めないと危険です。自然とゆっくりとしか通れないように道が設計されているのです。街にシャワー通りというところがありますが、あそこも歩道を広く、しかもまっすぐな道をわざとくねくねと作ってありますから、スピードを上げられないようにしてあります。それと同じです。

    thumb_IMG_0484_1024クリニックに車でお越しの際にはどうかスピードを緩めて交通安全でお願いします。また、クリニックから道路に出入りする際には、左右からくる自転車にくれぐれもお気をつけください。