むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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    イギリスがEU離脱を決めました。歴史的にも大きな出来事の1日となりました。日経平均は−8%、ダウは−4%近く下落し、数日前にジョージソロスが今週末はブラックフライデーになる、といった予言が的中しました。

    今回の株価下落がこれで治ればいいのですが、リーマンショックを上回るショッキングな出来事だったので、今後大きな不景気にならなければいいが、と心配しています。円高も急激に進み、今後も日本円が買われる状況は当面続きそうです。イギリスでの国民投票が昨日あることはわかっていたし、離脱派が勝った場合のシナリオは色々想定されていたと思いますが、現実になるとはみんなあまり思っていなかったでしょう。これは、アメリカ大統領選挙でも自国の利益を極端に主張するトランプ氏が人気があるという状況にも似たところがあります。みんなトランプ氏が人気だけれど、まさか大統領選挙に勝つとは思っていないかもしれません。しかし、そこは勝った場合を想定して準備しておく必要があります。

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    私たちのやっている医療も似たようなところがあります。検査をしてみて、いい方に行った場合、そうでなかった場合など、いろんな方向に行った場合の想定をします。例えばコレステロールが高い人が来院した時、薬を飲んでもらって下げるのは簡単ですが、飲みたくないと患者さんがいう時に飲まなかったら今後どうなるかの予測をします。タバコを吸うのか、太っているか、高血圧や糖尿病はないのか、そういう状況をすべて判断して、コレステロールを下げるべきか、しばらくは薬を使わずに経過を見ても大丈夫かを判断します。勘でやっているわけでなく、10年後の状態を色々考えて、今どう動くべきかを考えるのです。

    写真は曇天の中に田植えが完了したところです。今後の景気が悪くなろうと、きちんと田植えをしておけば秋には米が実ります。先が見えにくい変化の大きな世の中ですが、一喜一憂せず、未来の収穫に向けた行動と、あらゆることを想定した判断が必要です。