むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 春は検診の季節

    春は検診の季節です。学校や職場で健康診断があると思います。雇用時検診や職場の定期検診では人間ドックほど詳しい検査をしませんので、あまりコメントが付く事はないと思います。しかし時としてあまりに検査値が異常だった場合、精密検査を勧めることがあります。例えばレントゲンで異常陰影を認めた場合、CT検査をお勧めします。心電図で異常を認めた場合は心エコーをお勧めします。採血で肝機能やコレステロール尿酸などが高かった場合は一般の内科で再検査を受けることをお勧めします。

    新年度に入り特定健診の案内が届いているご家庭もあると思います。特定健診はいわゆるメタボ(生活習慣病)検診ですからコレステロールや糖尿の検査が主となります。もし必要な場合はレントゲンや心電図をオプションで付けて検査することができますのでご希望でしたらご相談ください。

    最近健康診断でよく指摘されるのが慢性腎臓病(CKD)です。腎機能が低下してくると将来透析になりますよと脅かされます。実際はそのように腎機能がどんどん低下して腎不全となる症例はそれほど多くは無いのですが健康診断のレベルでCKDと指摘されるケースは非常に多く見られます。CKDの評価には採血データとともに年齢を計算式に入れて評価します。その結果、年齢が高くなればなるほど同じ採血の値だったとしても腎機能が低下していく計算結果となります。結果、多くの人が脅かされることになります。時には、保健師さんが家まで来て脅かしていきます。

    問題なのはこのCKDを検診で見つけたとしてもあまり治療法がないことです。腎臓内科に紹介する場合がありますが、血圧やコレステロールの管理をきちんとすること、糖尿病の管理をきちんとすることといった基本的な健康管理につきます。当院ではCKDに非常に効果的な漢方がありますのでCKDを指摘された患者さんの多くには漢方薬を処方しています。多くの人がこの漢方を飲むことで腎機能が回復しています。