むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 太陽光の力

    クリニックのベランダに雨樋があるのですが、その排出口のところに黄色い絵の具で描いたような跡があったのでなんだろうと思ったら大量の花粉です!屋根に積もった花粉が雨樋に集まってきて、それがベランダを染めていました。怖い怖い!夜になって大雨になったので、おそらく朝には全部流れてしまっていることと思います。こうやって目に見えるものは怖がらなくてもいいのですが、ウイルスとか放射性物質などは見えませんから、どこに存在しているかみんな疑心暗鬼でマスクをしたりお面をかぶったりアルコールをスプレーしまくったり大変です。やっとマスク義務が解禁されましたので、世の中暮らしやすくなりました。まだ施設によっては入り口に表面温度をはかるセンサーなどを置いているところがありますが、全く無意味だと思います。表面温度は外気温に左右されるので外が冷えていると正しく出ません。これから暑くなると、冷房が効かない車から降りてきて施設に入る際には異常に高い温度になることもあります。そろそろこんな無意味な検査やめませんか。

    日照時間がずいぶん長くなり、夕方仕事が終わっても外はまだ明るいです。このように太陽の光が増えてくると人の体はそれに反応します。鬱が自然と良くなるのも太陽のおかげです。脳内でトリプトファンというアミノ酸がセロトニンになりメラトニンに変換されるためにはビタミンB6, 鉄、ナイアシンなどを必要としますが、もう一つ太陽の光が目から入ることが重要です。太陽のおかげでセロトニンが増えることで不安が減り気分が安定します。そのセロトニンがメラトニンへ代謝されると自然な眠りを誘います。日中太陽にあたっておくと睡眠が良くなるのです。

    これを踏まえると、窓が小さいオフィスビルのなかで仕事をするより、太陽のもとで農業をするほうが健康的だと言うことがわかると思います。そこで、会社のストレスで退職して、次の仕事を探している人におすすめするのが、農家のトマトやみかんなどの収穫を手伝うバイトです。日に当たりながら体を動かす仕事は鬱を遠ざけます。科学的に考えられた復職プログラムより、農家のバイトのほうが元気に社会復帰できます。そう考えると熊本はいい環境ではないかと思います。

     

  • 特定健診や入学時健診はどうぞお早めに

    このところ、難しい症例がたくさん来られるので、ひとりひとりの診察に時間がかかってしまいます。なかにはコロナ後遺症でかなり長いこと苦しんでいるとか、外国人の方とか、他の病院にかかっているけど一向に改善しないので、漢方などの治療法はないのか相談、とかいろいろあります。昨日は、胸が苦しい、と言って来られて、心電図を取ると急性心筋梗塞でした。すぐに救急車を呼んで日赤に搬送してもらいました。別の方は、パニック発作でいてもたってもおられないような状態になり、助けを求めてこられました。いろんな症状で患者さんから助けを求められるので、一例一例気を抜く暇もありません。朝から日が暮れるまでずっと真剣勝負です。

    そんな中で、今日は医師国家試験の合格発表でした。うちの子は東京で今年医学部を卒業して国家試験だったのですが、無事合格しました(祝)。嬉しいことこの上ないです。早く臨床経験を積んで患者さんの悩みを解決できる立派なドクターになってもらいたいです。当分は関東の研修施設で修行が続きますので、当院に手伝いに来てくれる日は10年以上先だと思います。それまで、私自身も過労で体を壊さないように気をつけながら、バリバリ働きたいと思っています。

    さて、3月も後半に入りました。お手元に特定健診のクーポンがあれば3月いっぱいで使ってください。新年度のクーポンは新たに届くと思います。学校や国試に合格した人や就職が決まった人たちの入学時健診や雇用時健診も毎日行っていますので、お気軽にお問い合わせください。

     

  • 私は朝型人間

    私はMacBookAirをつかってブログを書いているのですが、いつも目の前にはiPad やChromeBookなどをいくつも並べて並行作業をします。今日はたまたま隣にiPadを置いて動画を見ながらMacBookで作業をしていたら、なんと驚いたことにMacBookで使っているカーソルを動かしたら隣のiPadの中まで入っていきました。何だこれは、と思って、そのままカーソルで動画の一時停止ボタンを押してみたら、ちゃんと制御できました。なんの連携の設定もしていないのにすごい!びっくりしました。多分つい最近MacOSが新しくなったのでその機能だと思いますが、他に何ができるのかちゃんと調べてみたいと思います。

    先週は講演の座長、今週は講演の演者として話をしましたが、来週は鹿児島の漢方勉強会「桜岳塾」という会で講演を頼まれており、今準備に忙しくしています。今朝診療前にスライドがだいたい完成したのでホッとしました。私は毎日5時に起きて新聞やWEBなどをみながらコーヒーを飲み、5:50からNHKの天気予報を見たら仕事に出ます。6時半にはクリニックの玄関をあけてエアコンを付け、始業の準備をします。それから1時間半ぐらいあるのですが、この時間に前日依頼された診断書などを書きます。それが終わったらあとは勉強したり講演の準備をしたりしているのです。

    患者さんが朝5時頃目が覚めてしまうので、もう少し寝るため睡眠薬を飲みたい、と相談されますが、私は5時に起きているのでそれから眠剤を飲んで寝たいなんて思ったこともありません。しかし、それは患者さんのライフスタイルもあるので、自分のスタイルを押し売りするわけにもいかず、あれこれアイディアを考えて朝まで眠れるように処方を工夫しています。

     

  • 笑う門には福来たる

    東日本大震災から12年だそうです。月日がたつのは早いですね。12年といえば小学校入学から高校卒業までです。この前はトルコでの大地震で5万人を超える犠牲者が出ました。東日本を超える惨事です。自然の脅威です。しかし、怖がってばかりいても仕方ありませんから、しっかり備えたら、あとは日々充実して悔いがないような毎日を過ごすことが大切だろうと思います。

    さて、とある患者さんのおはなしです。この方は3年ほど前にがんが見つかり手術もうまくいって経過良好だったのですが、術後の腫瘍マーカーが上がった下がったとずっとそのことばかり心配されています。「そんなことを一喜一憂せずに、今元気なことに感謝して、元気なうちに旅行をしたり、毎日を楽しく過ごす工夫をしてください」というのですが、心配性は一向に治らず、気がつけば3年経ってしまいました。本来なら、この3年、元気で体も動いているのだから楽しい日々を過ごしてほしかったのですが、腫瘍マーカーのこと、再発の心配ばかりしながら過ごされていました。

    マーフィーの法則というのがあります。心配すると心配したこと(悪いこと)を引き寄せてしまうという法則です。不安や緊張は免疫を落とします。逆にお笑い番組を見たあとは腫瘍免疫(NK活性)が高くなるというデータもあります。毎日をくよくよせず、笑って過ごすことがいい結果を呼びます。昔から「笑う門には福来る」と言いますね。

  • 親は子のために、子は親のために

    この数日、入試の合格発表が続いています。受験生の皆さん、サクラは咲きましたか。受験生を持つ親のほうが当の本人より不安と緊張で眠れない日々を過ごされたことかと思います。今日、不眠で来院された患者さんは、眠れない理由を尋ねたら子供さんの受験が不安と言われるので、そろそろ合格発表ですよね、というと、うちは2年生なので来年が受験です、とのこと。1年先の受験が心配でもう眠れないとは、この先大変です。

    今日は久しぶりに経理者モーニングセミナーに参加しました。経営者(社長さん)たちが自己研鑽のために勉強する会です。そこで聞いた話ですが、私たち親は子供が立派に育つように日々頑張っているし、それが自分たちの存在価値だと思うかもしれませんが、実はその逆も真なのだそうです。つまり、子供は親が親として立派に成長するために存在しているということ。確かに、言われてみれば、子供がいるからこそ親は経験を積んで成長するというのは一理あります。ということは親>子という関係ではなく、親と子は対等な関係でお互いがお互いの成長のために役立っているということです。

    同じようなことを会社に置き換えて考えると、従業員は社長のために働くものだと、部下を怒鳴りつけるだけで、自分のことを振り返らない上司というのは成長しません。部下の失敗は自分の失敗と心から思って行動しないといけません。部下は自分(上司)のために働け、というのは一方的な思い込みで、逆を考えると、自分(上司)の存在価値は部下のために働くところにあるわけです。