むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • やっぱり「やわこ」の指圧がいい

    今日はR4年4月4日でした。あさクリニックにつくとネット予約のFAXが来ていました。その受付時刻を見たらなんと4:44と出ていました。(4/4/4 4:44) 縁起がいいのか悪いのかわかりませんがゾロ目は目を引きますね。さて、昨日も書きましたが、今日は診療のあとに医師会で心臓健診班会議でした。会議が終わって、医師会からすぐ繁華街なので、ご飯でも食べて帰ろうと下通り付近に行ってみましたが、人通りは少なくびっくりしました。普通だと、新入社員を連れて歓迎会とか、異動先での親睦会とかそういう季節ですが、寂しい街の夜でした。静かすぎて食欲も出ないのでマックでダブルチーズバーガーの夜マック(パテが2倍で4枚重ね!)をたべて、なんだかハッピー。さっさと帰宅しました。こんな調子だといつになっても飲食店の試練は続きます。

    さて、2週間ほど前にしびれの99%は治るという本の話をしましたが、この本に書いてある内容の多くは神経の通り道が狭くなるとしびれが出るので、背骨や肩など主要な部分を指圧したりストレッチしたりして圧迫を開放してあげましょうというもの。数年前、私が患者さんにしきりに勧めていた「やわこ」というマッサージボールを覚えていますか?テニスボールを2つつなげたようなものですが、実際は硬めのプラスチックでできています。これが、この本に書いてある指圧にもってこいです。私は、今でも毎日寝る前に腰や首を「やわこ」でマッサージしています。

    東急ハンズやダイキ(クリニックからすぐ)に売ってあります。1000円ぐらいだったと思います。見つからないときはネットで探してみてください。⇒https://www.joinus1980.com/SHOP/3B-4705.html使い方は簡単ですが、わからないときは診察のときに相談してください。いつも診察室の引き出しに説明用として常備しています。

    花博 くまもと2022

  • 新学期、健診の季節

    快晴の素晴らしい週末でした。私はいつものようにスポーツジムで汗を流しました。みんな行楽に出かけているのか、ジムはいつもより人が少なく静かでした。私は以前も書いたことがありますが、天気のいい行楽日和の日は洗濯をしたり布団を干したり掃除をしたりして、家で忙しく過ごします。逆に雨が降っていると阿蘇までドライブしたりします。渋滞しないので、時間の節約になります。毎月月初は大量の書類をチェックしないといけません。今週はちょうど月初の週末だったため、ひたすら家で眠気と戦いながら書類に目を通しました。

    今年も学校心臓健診が始まります。新入生などを対象に小中高校で心電図検査がありますが、その判読と2次健診が業務です。医師会の心臓健診班というお役を頂いているのでもうすでに7年ほどお手伝いしています。大量の心電図をひたすらチェックし、判定基準に従って異常なものを引っ掛けて精密検査(2次健診)に回します。そして、毎週末に生徒さんたちにヘルスケアセンターに来ていただいて精査します。プールの事故などが起こってはいけないので夏休みまでにすべてのチェックを終えるというノルマがあります。

    それとは別に、東町中学校の校医をしているため、毎年4−5月は生徒全員の内科検診があります。クリニックの診察もあるので、昼休みに大急ぎで学校に行き、保健室で何百人という数を診察して、またクリニックに戻り午後の診察となります。クリニックで100名、健診で数百名の診察を一日にこなすため、クタクタになります。毎年春はこんな感じで休むひまなしです。

    花博 ダンスパフォーマンス@辛島公園(先週撮影)

  • 夢を実現するには

    先日の雨に耐えて桜はまだ残っています。葉が出てきたので今週末が花見の最終となりそうです。風が吹くとハラハラと桜吹雪が見られます。「久方の光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ」紀友則(日の光がこんなにのどかに射している春の日なのにどうして桜はさっさと散ってしまうのだろうか)という歌が思い出されます。先週は医療センターの当番だったので花見もできず過ごしました。この日曜は有意義に過ごしたいと思っています。

    さて、新年度がスタートしました。入学や就職など新しい生活が始まった人も多いかと思います。一方、次の春の目標に向かって準備をスタートした人もいることと思います。東郵便局の近くにある塾の看板には「夢・努力・向上・感動」と書いてあります。よく考えると、とても意味深い言葉だと思います。将来どう有りたいと漠然と思ってもなれるものではありません。大切なのは、いかにリアルな夢を描くかということです。夢がリアルならリアルなほどどういう努力が必要かということがわかります。それがわかれば、あとは目標に向かって実行あるのみです。努力の結果向上していることが確認できれば、結果はついてきます。

    例えば私がクリニックを開業したいなと漠然と思ったときに、開業コンサルさんから聞かれました。診療科は何を標榜しますか、一日何人診察しますか。それに答えていくうちに夢がどんどん具体的になります。すると、その目標を実現するために、スタッフは何人ぐらい必要とか、待合は何人ぐらい入らないといけないとか、駐車場は何台分必要と具体的になってきます。あとはその条件に見合った物件を探し、設計士さんにはそのとおりに発注するだけ。結果、夢が具体的に現実となるわけです。何事も同じです。まずは大きな夢(目標)を持ち、その夢を現実にするためにはできるだけ細部まで夢を具体化することです。

    当院前の桜吹雪の後

  • コロナ後遺症外来および骨粗鬆症について

    熊本のマンボウは解除されましたが、新規感染者数を見ると、ほとんど横ばいで毎日500名前後が罹っているようです。当院では、コロナ感染後の後遺症外来に取り組んでおり、いまだに毎日のように咳が続くとか、動悸がするとかいろいろな訴えで来院されます。後遺症といっても非常にバラエティーに飛んでおり、その人のもともと持っている弱点が悪化して症状が出ているようです。例えば、心臓が弱ければ動悸や不整脈、気管支が弱ければ、咳、体力がない人は倦怠感が続くと行った感じです。どの症状も一筋縄では行きませんが、漢方的な考え方で陰陽寒熱虚実の弁証と気血水弁証を組み合わせてあれこれ病態仮説を立てて治療法を模索しています。わりと皆さん元気になっているので、今の所漢方でなんとかなりそうだという印象を持っています。

    ところで、免疫アップと花粉症対策にビタミンDを勧めていますが、実はビタミンDは骨を丈夫にすると言われているわりにたいした効果はありません。たしかにカルシウムの吸収を高めるのですが、吸収したカルシウムはたいてい尿中に排泄されます。そこで、下手をするとビタミンDを飲みすぎて尿管結石を起こすことがあります。ビタミンDで吸収したカルシウムを骨につけるにはビタミンKが必要です。また、骨には骨を作る細胞と骨を破壊する細胞があり両者のバランスで骨形成あるいは骨破壊が進みます。ビタミンDだけで骨が丈夫になるほど単純ではありません。

    カルシウムのサプリも注意が必要です。心血管障害(心筋梗塞など)が増加することが知られています。カルシウムはサプリではなくいりこなどの食品で摂ることをおすすめします。運動をしたほうが骨が丈夫になるのは周知のとおりですが、逆にフルマラソンのような過酷な運動をしすぎると、疲労骨折を起こすことがありますので、やりすぎも注意が必要です。

  • 鉄剤の飲み方

    夕方診療が終わって予約していたWEB講演会が始まったのでZOOMにアクセスしたら、なんと演者は長嶺北クリニックの北先生でした。テーマは睡眠と栄養という話。北先生も私と同じく分子栄養学に凝っていて、蛋白、ビタミン、ミネラルなどの栄養がいかに大切かを講演されました。要点をかいつまんで書いておくと、睡眠はメラトニンという脳内ホルモンが関与しているが、メラトニンの産生にはタンパク質(材料)とそこから代謝して生成するために必要な補酵素としてビタミンB6,ナイアシン、鉄などが必要である。したがって、まずはきちんとした食事、特に十分量のタンパク質とビタミンを取ること。足りない栄養素はサプリでもいいので補充することです。このことはうつやパニック障害にも共通しています。なぜなら、メラトニンの生成とセロトニン(気分を安定させる脳内ホルモン)は同じ経路だからです。

    鉄は赤血球の生成に大切なので、不足すると貧血になることは広く知られていますが、それ以外にも様々な酵素に必要です。ミトコンドリア内でATPエネルギーを産生する際に電子伝達系を使いますが、鉄はそこでも主役です。したがって、たとえ貧血がなくても鉄が足りないとエネルギー不足となり強い疲労感がでます。女性は生理で出血する際に鉄を失うので鉄欠乏になりやすいので要注意です。逆に男性が鉄欠乏になる事はめったになく、もし検査で鉄欠乏だった際には消化管出血(胃潰瘍や胃癌、大腸がんなど)がないかチェックしておく必要があります。

    鉄の錠剤を飲むと胃もたれして飲めないと言われる人がかなりの割合で存在します。これは、鉄が胃酸と反応して活性酸素を発生してしまうことが原因です。そこでムコスタなど、活性酸素の消去能力のある胃薬やビタミンCを一緒に飲むことをおすすめしています。ガスターなど胃酸を抑える胃薬は活性酸素を消去できないのであまりおすすめではありません。そして、ちゃんと食事をしてからのむことです。コーヒーだけ、みたいな軽食後に鉄剤を飲むと胃が荒れます。ご注意ください。