むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 完璧を目指さない

    クリニックの前には大きな街路樹があり、今まさに落ち葉の季節です。朝出勤すると、歩道が落ち葉でいっぱいです。そのままだと歩きにくいし、自転車が滑ったりしやすいし、風が吹けば院内にまで落ち葉が飛んできます。私はもともと掃除好きで、落ち葉を見ると掃かずにはいられません。

    しかし、掃いても掃いてもハラハラと落ち葉は落ちてくるので、きれいにしようと思ってもそれは無理です。聞いた話では京都のお寺や料亭ではモミジなどの落ち葉をきれいに掃除して、後から色形のきれいな落ち葉をまく演出をするそうです。それなら私も、落ち葉を撒くわけではないけど、完璧にきれいにしようなど最初から思わなければいいのです。少し散っている方が趣があるわけです。

    そう考えて、完璧な掃除はしないことにしました。毎朝7時半頃に出勤して、7時50分まで20分間だけ時間を切って落ち葉を掃除します。クリニック前の道路は50m以上あり、20分で全部掃くのは無理ですから、頭を切り替えて、20分間で「とにかく歩道の落ち葉を減らそう」と考えたのです。ざっと掃いて袋に詰める。すると落ち葉の量は掃除しただけ少なくなります。もちろん綺麗さっぱりになってはいないので、掃除したのかしていないのかぱっと見ではわかりませんが、とにかく落ち葉の量は減っています。

    それでいいのです。20分でできるところまでやったら終わり。完璧は目指さない。これがポイントです。よく、体調を壊して来院される人の話を聞くと、完璧を目指しすぎているように思います。家事、育児、介護、そして自分の仕事などとにかく頑張り屋さんばかりです。もっと気楽に、できる範囲でやればいいのです。無理と思ったら応援を頼むのも大事です。

    世界で工業製品を作っている国はたくさんありますが、日本はかなり特殊です。0.1%(1000個に1個)の不良品も絶対に許さない。こんな国は他にはあまりありません。大抵は1%程度は最初から不良品が混じることを想定して返品、交換に気軽に応じるシステムを作っているのです。これは、どちらがいいかではなく、考え方の違いです。結果、外国製は不良品が一定の割合で出てきますが、製造コストはかなり安い。日本は不良品が圧倒的に少ないけれど、製造コストがそれだけかかってしまう。そういう仕事を日ごろからやっているから上司も厳しいし、現場ではプレッシャーが大きいし、客も不良品が混じっていることを許さないのでクレームになりやすい。確かに日本の工業製品は世界一だと思いますが、その背景に私たち日本人の生活が世界一窮屈になっているのは否めないと思います。

    せめて家庭では息を抜いてリラックスしましょう。夫婦仲良く、親子も仲良くです。

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    県庁前です。今まさにイチョウが見頃です。私はこの県庁前のイチョウをきれいに写真に撮りたくて5年くらい前からチャレンジしています。昔は一眼レフEOS kiss(標準ズームレンズ)で撮り、全く満足いかず、単焦点レンズを買って少しきれいに撮れるようになり、Ricoh(リコー)のGRデジタルというコンパクトデジカメを買ったら更に良く撮れるようになり・・・という歴史を経て、今日の写真はiPODです。すごくきれいに撮れています。10万円以上する一眼レフよりiPODの方がきれいに撮れるとは、これは技術の進歩でしょうか、腕が上がったのでしょうか?