むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 夜間頻尿について

    昼間は結構暖かいのですが、日が暮れるとまだ冷え込みます。今週末もだいぶ寒くなるみたいです。もうすぐ3月になりますが、まだダウンなどの防寒着をしまってしまうのは早いようです。夜に寒くなると頻尿で目が覚めるという相談が結構あります。夏は比較的少なくなりますが、もうしばらくは夜にトイレに起きるのもある程度は仕方ないでしょう。そいういう私はいっさい起きることはありません。寝る前ギリギリまでコーヒーやお酒を飲んで水分とりすぎと思うのですが私的にはぜんぜん大丈夫です。

    夜間頻尿は一晩に3回以上が治療の対象と言われていますが、1回でも睡眠の妨げになります。トイレのあとすぐ眠れる人はいいのですがなかなか寝付けないと、しばらくしてまたトイレ、ということになりかねません。こういうとき漢方では八味地黄丸を使います。男女を問わず使ってみる価値はあります。八味地黄丸とほとんど同じ処方で牛車腎気丸という処方がありますが、使ってみると八味地黄丸のほうが夜間頻尿には効果的です。不思議ですが、歴史的にもその様に使われています。

    西洋薬では過活動膀胱の薬が割と効果的です。男性の場合は、50歳を過ぎると前立腺肥大も影響して残尿などの影響で夜間頻尿となるため前立腺の治療薬を併用するほうが効果的です。また、男性高齢者の場合、バゾプレッシンという抗利尿ホルモンの補充療法がかなり有効なので、頻尿で困っている場合はご相談ください。もう一つ、本には書いていないけど大事なのは下着やパジャマのゴムが強すぎると膀胱を圧迫するので尿がちゃんと貯まる前に尿意をもよおします。寝るときは下腹部を締め付けないようにゆるい下着やパジャマを着ることが頻尿にはかなり効果的です。旅館にある浴衣みたいなので寝るのが最も締め付けが少なくていいのではないかと思います。