むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • オーソライズド・ジェネリック(AG)

    ご存知とは思いますが、ジェネリックというのは特許の切れた医薬品を他のメーカーが安く作っているものです。国も財政難の折、ジェネリックを使うよう推奨しています。健康保険組合等からは、時々「あなたの使っている〇〇という薬品はジェネリックに変えると毎月いくらお得になります」という案内が送ってきます。

    国は私たち処方する側にも、ジェネリックを使うように誘導してきます。私たちが院外処方箋を発行すると、処方箋代がいくらと国が決めた額があります。そこで、ジェネリック医薬品を処方すると処方箋代が何十円か高くなるように仕組まれています。処方箋が何十円か高くても、医薬品がジェネリックになるとトータルで数千円安くなるので、患者さん負担も国の財政も特をするという計算です。

    しかし、いいことばかりではありません。ジェネリック医薬品の原材料(有効成分)は中国やインドでコピー製品が生産され、日本のメーカーがそれを輸入して錠剤にしたりカプセルに詰めたりして製品化します。ジェネリックは国の審査も甘いため、その品質にはばらつきが大きく、1錠あたりの成分の含有量がバラバラだったり、錠剤にする際の添加物が悪くて胃で溶けにくかったりします。品質は誰にもチェックできません。効いても効かなくても、決まった量が入った薬であるという意味で先発と同等の扱いになります。こわいですね。唯一安心なのは、オーソライズド・ジェネリック(AG)という品質のものです。先発メーカーが自前の子会社で作っているジェネリックです。いわば、先発とまったく同じ品質が担保されたものです。当院むかいにある薬局では、血圧の薬など大切なものはこういうAG品質のものを選ぶようにしていますので、安心してジェネリックをお使いいただけると思います。

     

  • お知らせ:新年度から若干体制が変わります

    新年度が始まりました。この4月に診療報酬改定がありましたので、医療行為(診察料など)および薬剤料(薬局での支払い)の計算が変わります。実際には下がったところ、上がったところがあり、トータルでどうなるかは始まってみないとわかりません。先月までと同じ診察内容で同じ薬をもらったとしても、支払いが少し変わると思いますが、ご了承下さい。ただ、クリニックの場合それほど大きな変化はないと思っています。

    当院では昼休み時間に訪問診療をしています。私は午前の診療が終わり次第3分ほどで弁当を食べたらすぐに往診へ出かけています。最近は訪問診療の人数も増えてきて、昼休みは2時半までとっているのですが、午後の診療に間に合うように返ってくるのが厳しくなってきています。そこで、この4月から午前の外来の受付を原則として12時までとします。診療時間は従来通り12時半までですので、かわりはありません。やむを得ない事情がある場合は受付にてご相談下さい。

    もう一つ、4月からシステムが変わるのが、金曜午後の真紀先生の精神科専門外来です。真紀先生外来はこれまで月に2回でしたが、事情により今月より月1回(原則として第3金曜の午後)になります。そのため混雑が予想されますので、予約制とします。ご協力のほどよろしくおねがいします。

    城南の火の国マルシェのすぐ横です。見渡す限り菜の花畑で感動しました

  • 診療報酬は公定価格

    株価大暴落です。私は株を持っていないので、無傷でしたが、今日の下げは大きく、痛かった人も多いのではないかと思います。トランプ大統領が鉄鋼の輸入に高額の関税をかける決断をしたのが理由ですが、関税をかける相手国がナンバーワンの中国は想定内ですが、友好国の日本まで名指しされたものですから、日経もすごい下げとなりました。きっと、アメリカ抜きでTPPを推し進めた日本へのペナルティー的な決断でしょう。国会は森友問題ばかりで空転しているうちに世界はどんどん進んでいます。国会議員ははずかしい勢力争いはやめてきちんと仕事をしてほしいものです。

    ところで金曜の夜には4月からの診療報酬の改定に関する説明会があり、参加してきました。県立劇場のコンサートホールが超満員で立ち見状態でした。わたしたち医療関係及び製薬関係は自分たちの仕事に対する対価(価格)を自分で決めることができません。国が公定価格を決めるのです。価格を決めるだけでなく、その請求に関するルールも改定のたびに電話帳のような本になるので、読み込んで理解するのが大変です。例えて言うならたこ焼き屋さんでたこ焼き1個あたりいくらで10個以上なら1つあたりをいくらに値下げするとか、鰹節をトッピングすればいくら加算するとか、全部国が決めているようなものです。ちゃんと理解しないと値段がつきません。うっかりすると、上に載せた鰹節の値段を知らずに取り損なって損することもありえます。

    このように自由経済に反して国が政策的に価格を決めて誘導するのを計画経済といいます。計画経済は社会主義で、ソ連も中国も失敗しました。経済の有るべき姿は自由競争です。計画経済の寿命は70年程度と言われています(中国もソ連もそのくらいで社会主義が崩壊した)ので、日本の医療保健制度ももうしばらくで崩壊すると予想されています。我々クリニック経営者としてはそんな大混乱は望んでいませんが、世の社会原理がそうなので、今のうちから対策を考えるしか有りません。おそらく日本経済がデフォルトをおこすより先に医療経済に破綻が起こるのではないかと危惧しています。

  • 不休の診療体制とは

    訪問診療に休日はありません。春分の日も予定通り訪問診療に出掛けました。当然ですが、介護施設も休みなんて関係ありませんから、通常通りのみんなが出勤しています。ご苦労さまです。最近は「働き方改革」とか、「過重労働」などが話題ですが、医療介護系はまさに24時間労働を強いられる大変な職場です。厚労省は患者さんの生活の場を病院から家庭へ移そうと必死です。病院の長期滞在が病院の収益を圧迫する仕組みを作り、一日も早く退院させようとします。最近の救急病院では、入院の日に退院の日程を決めたり、退院できない場合は受け入れてくれる転院先を探します。”初日”からそんな具合ですから驚かされます。

    そして、病状が安定していないのに退院させられた結果、患者さんの家族は大変です。慣れない看病で体を壊したり仕事を休まざるをえない状況になります。自分の親でなく、義理の親の看病の場合、言いたいことも言えずにストレスが溜まって体調が悪くなる人もたくさんおられます。また、我々開業医には、そういった家庭にいて通院困難な患者さんを受け入れ、訪問診療などで支えるよう誘導されています。訪問診療、かかりつけ医と言った仕組みに参入すると、24時間、365日患者さんへの責任がありますから休み無しになります。働き方改革を進めている厚労省に我々開業医が逆に不眠不休の体制をとるように誘導されているのはなんとも皮肉なものです。

    ともあれ、当クリニックは在宅支援診療所としての登録を行っており、すでに50人近い在宅患者さんを見ています。おかげで、私は東京や大阪である学会に参加することもできず、専門医を維持することすら困難な状況にあります。

  • 個性を伸ばす大事さ

    犬の散歩をしていてふと思ったこと。公園は放っておくと草がいっぱい生えてきて大変ですが、きれいに刈り込めば芝生のような緑のグランドみたいになります。一方、学校のグランドは草一本生えていません。しかし、学校でグランドの草取りなんてしません。もちろん運動場の周辺には草が生えるでしょうが、トラックの部分などは全く手入れしなくても草が生えていないのはなぜなんでしょう。草が生えない仕組みがあるに違いありません。

    学校の部活(運動部)を見ると、とても気になることがあります。野球もサッカーも、陸上もコーチがとても厳しい。気合を入れろとか、声を出せとか、あっちもこっちもスパルタです。学校教育の延長としてやっているにしては厳しすぎるのではないかと思います。みんながプロ野球やJリーグ、箱根駅伝を目指しているわけではないと思うのです。もっと、和気あいあいスポーツを楽しめる部活にしてはどうかと思うのです。もしトップアスリートを目指すのなら、そういうクラブチームに入ればいいと思います。

    こういった厳しい部活でのスパルタ教育は悪い形で大人の社会にも影響を残していると思います。人それぞれ得意な分野は違うし、能力も異なるのにそういった個性を伸ばせない。人と同じことを同じパフォーマンスでこなすことを要求される。アメリカでは人種も話す言葉も多種多様なので人と同じであることは全く美徳ではなく、個性を伸ばす事を要求されます。これから日本が少子化で外国人労働者を広く受け入れるようになったときにそういう世界に気づいても手遅れになるかもしれません。早急に考え方を変える必要があると思います。