むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • オーソライズド・ジェネリック(AG)

    ご存知とは思いますが、ジェネリックというのは特許の切れた医薬品を他のメーカーが安く作っているものです。国も財政難の折、ジェネリックを使うよう推奨しています。健康保険組合等からは、時々「あなたの使っている〇〇という薬品はジェネリックに変えると毎月いくらお得になります」という案内が送ってきます。

    国は私たち処方する側にも、ジェネリックを使うように誘導してきます。私たちが院外処方箋を発行すると、処方箋代がいくらと国が決めた額があります。そこで、ジェネリック医薬品を処方すると処方箋代が何十円か高くなるように仕組まれています。処方箋が何十円か高くても、医薬品がジェネリックになるとトータルで数千円安くなるので、患者さん負担も国の財政も特をするという計算です。

    しかし、いいことばかりではありません。ジェネリック医薬品の原材料(有効成分)は中国やインドでコピー製品が生産され、日本のメーカーがそれを輸入して錠剤にしたりカプセルに詰めたりして製品化します。ジェネリックは国の審査も甘いため、その品質にはばらつきが大きく、1錠あたりの成分の含有量がバラバラだったり、錠剤にする際の添加物が悪くて胃で溶けにくかったりします。品質は誰にもチェックできません。効いても効かなくても、決まった量が入った薬であるという意味で先発と同等の扱いになります。こわいですね。唯一安心なのは、オーソライズド・ジェネリック(AG)という品質のものです。先発メーカーが自前の子会社で作っているジェネリックです。いわば、先発とまったく同じ品質が担保されたものです。当院むかいにある薬局では、血圧の薬など大切なものはこういうAG品質のものを選ぶようにしていますので、安心してジェネリックをお使いいただけると思います。