むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • めまい、頭痛の季節

    昨日は部分日食だったとのことですが、私はほとんどTVを見ないので日食のことを知りませんでした。せっかく晴れていたので、知っていたら天体観測したと思うのですが、残念でした。また、昨日は夏至でした。あたりは夜の8時でもかなり明るい。不思議な感じです。昔ノルウェーのTrompsoという北極圏の街に学会で行ったときは白夜でした。全く日が沈まないので、夕食後にまだ観光できます。観光客が夜通し騒いでいる声が聞こえていました。白夜とはいえ、ずっと日が高いわけではありません。夜12時ごろになると北の空に夕陽のように赤く染まった太陽があるのですが、それ以上は沈まずに夕日なのか朝日なのかわからないようにして次の日に突入するのです。

    ところで、最近はめまいの患者さんが増えています。めまいと同時に頭重感や耳鳴りを伴うことも多いようです。気圧や湿度の問題なので、気象病と言えると思います。外的な要因を受けやすい体質があるのです。こういう体質は当事者からすると困った物ですが、野生の動物にとっては欠かすことのできない優れた才能です。天気予報を見ないでも明日の雨が分かるのですから、自分の身を守ることができます。

    このような梅雨時の体調不良には、五苓散がよく効きます。実際には患者さんの証を見ていくつかの処方を使い分けるのですが、基本処方の五苓散があればなんとかなります。難治性のめまいや頭痛にはハリもいいと思います。針をすることでめまい体質が改善します。

    田植えが終わったばかり。夏至で夕方遅くまで明るい空

  • 発見!指は自律神経の切り替えスイッチになる

    涼しくて快適な週末でした。いかがお過ごしですか?私は久しぶりに久木野まで行ってきました。四季の森温泉でゆっくりサウナに入ったり、散歩をしました。中岳からの噴煙は全く上がっておらず、しずかな風景でした。サウナの中で一人静かにリラックスする方法について考えました。そして、一つ発見したことがあります。人さし指と親指で丸を作るとオッケーのサインになります。この状態は交感神経にスイッチが入るようです。集中したいときには最適です。指を一つずらして中指と親指で輪を作ると交感神経と副交感神経の中間でニュートラルのポジションです。もう一つずらして薬指と親指で輪を作ると副交感神経にスイッチが入るようです。

    サウナの中で瞑想していたら突然こういった指のポジションでスイッチが切り替わることがわかりました。これは、肘から手首にかけてのひねりが鍵となります。肘から先が外向きにねじれていると交感神経です。パソコンを打つときも肘から先は外に向けてねじれているので交感神経緊張状態です。意識的に肘から先を内側に捻ってみましょう。椅子に座って手をテーブルに置いたら、掌(てのひら)が上を向いた状態になると思います。このとき、親指と薬指で輪を作ると仏像みたいな手になります。数秒で心がスーとおちついてくるのがわかると思います。

    実は、この指の輪っかのことは昔私に整体のことを教えてくださった坂本先生にちらっと教わったのですが、先生の整体教室に数回しか通わないうちに坂本先生が亡くなってしまい、詳しく聞けなかったのです。しかし、今日ふと思い出して指を輪にしてみて、こんな簡単なことでリラックスのスイッチが入るんだと気付いて、自分でも驚きました。ぜひお試しください。

  • 分子栄養学実践講座

    分子栄養学実践講座という講習を去年から受けていたのですが、膨大な講義(動画)ライブラリーがあり、しばらくは根気づよく見ていたのですが、このところ韓流ドラマ「愛の不時着」などにハマってしまって、勉強どころではなくなっていました。ところが、最近メールが来て、この分子栄養学講座は視聴期限があと1ヶ月半だということがわかりました。これはいけない、と反省して、まだ見ていない講義をあわてて勉強再開しています。

    この勉強会は精神科の藤川理論やその基礎となった三石先生の理論を発展させた物です。非常に論理的で実践的なのでとても役に立ちます。私たち医師は基礎医学で生化学を学んでいるので、聞いた内容はスッと理解できるのですが、基礎医学を学んでいない人が見てもチンプンカンプンだと思います。非常に複雑な代謝を理解していないと全く歯が立ちません。

    それでも、患者さんの中には藤川先生の本などを一生懸命に読んで自力でサプリなどを買って実践している人が結構おられます。きちんと理解していれば問題なく自分の健康管理ができます。しかし、理論的背景がよくわからず表面的理解で実践するのはあまりお勧めできません。また、採血データなしに思い込みで突き進むのもお勧めできません。こういった分子栄養学的治療をやってみたい場合、是非我流に陥らずそのやり方で合っているかをご相談いただけたらと思います。

  • ひきこもりの時代

    引きこもりの時代です。緊急事態宣言は解除されて店の営業は元通りになったはずですが、街の人通りはまだ以前ほどではありません。みんな引きこもり生活に慣れてしまったようです。それでも、外出自粛の間にストレスが溜まってノイローゼみたいになった、という患者さんがたくさん来院されます。逆に、外出自粛で会社にもいかなくて良かったし、ストレスフリーでよかったです、という人もいます。引きこもりの人ほど生きやすい世の中になりました。

    古い世代のお父さんお母さんたちは子供や孫が家に引きこもっていると心配しますが、引きこもりほど最先端なのです。今の時代、率先して家に引きこもります。そして、楽しいゲームや映画などを見て過ごすことでしょう。日頃、引きこもりをバカにするかのように出ずっぱりで友人と会って会食して、旅行して、という生活をしていた人は、することがなくなって辛い毎日です。

    もう一つ皮肉なのは、去年の就活で文系人気ランキング。1位がJTB、その少し下にANA(全日空)、どちらもコロナの影響で旅行が控えられ大打撃です。ついこの前まで人気ナンバーワンだったところが瀕死の状態です。逆に、オタクとか、引きこもりと言われていた人達が生き生きと我が物顔で暮らせる時代になったのです。長い人生、何がいいか悪いか分かりませんね。

    ドラゴンキッチンにて。給付金はパッと使って経済を回しましょう!

  • 新コロの新情報

    Yahooニュース(現代ビジネス6/18配信)を見ていたらとてもいい情報がありましたのでご紹介したいと思います。武漢での最近のPCRを使った研究です。無症状の新コロ陽性患者さんの自宅に行って、その人たちの生活環境からどのくらいウイルスが検出されるかというもの。検査したのはマスク、コップ、携帯、家具、ドアノブ、トイレ、歯ブラシなど合計3343検体。結果は驚いたことにどこからもウイルスが検出されなかったということ。つまり、発熱も咳も何もない陽性患者さんの生活環境には物を介してほとんど人に移すような心配はないということです。

    もう一つ、同じ武漢での研究で、公共施設の生活環境をランダムに調査した検討。バス、タクシー、電車、モール、レストランなど皆が立ち寄る場所からサンプルを2314検体採取してPCR検査した結果、どこからもウイルスは検出されなかったそうです。うれしいニュースですね。身の回りの生活環境はそれほど神経質にならなくていいということです。武漢でこのデータですから、几帳面に掃除や消毒する日本の生活環境はさらにクリーンだと思われます。それにしても中国はすごいです。日本は必要な人の検査も渋っているのに、中国では人の検査は一通り終えて、生活環境の調査に及んでいます。

    >ネタ元:https://gendai.ismedia.jp/articles/-/73360

    もう一つ、車の中で聞いた情報なので、うろ覚えですが、新コロ陽性患者さんのリスク解析で、最も相関関係が高かったのは人口密度だったそうです。やはり、人混みを避けるのが一番みたいです。このように、きちんと情報を得て、自分でどう行動すべきかを考えれば、何も怖いことはありません。神経質になり過ぎて体調を壊しては元も子もありません。