むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 学会の週末

    先週の日曜は地域医療センターの出動協力医の当番だったので2週間ぶっ通しで仕事をしました。そしてこの週末は福岡で東洋医学会総会でした。土曜は診療があるので、日曜だけでも日帰りで行くつもりでしたが、どうしても熊本から離れられない事情があり、仕方なくオンライン参加することにしました。学会は金土日の3日間です。金土は仕事で時間が取れませんでしたので、後日オンディマンドで聞きます。日曜のプログラムも後日オンディマンドで聞けるのですが、やはり、せっかく今福岡で開催されているのをリアルタイムに聞いて勉強したいという気持ちもあり、日曜は朝から晩までずっと自宅でオンラインで参加しました。いい時代になりました。もし学会会場に行けば複数同時にあちこちの会場であっている発表の中から興味あるのを一つだけしか聞けませんが、WEBだと後日全部聞いて勉強することができます。また、聞き逃したところは数分戻ってもう一度聞いたりと言うこともできます。勉強の環境が凄まじく整いました。コロナ後もずっとオンライン学会は開催してもらいたいです。

    私くらい漢方の勉強を長年やっていると学会でもだいたい聞いたことある内容が多くなってきます。しかし、勉強会や学会に参加するとたいてい1つか2つはキラリと光るすごい情報を得ることがあります。私にとっては参加費を1万払ってもその1つに出会うことができれば大満足です。そのゲットした1つの情報で明日からの診療がガラッと変わることがあります。そして、その結果救われる患者さんが何十人と出てくるのです。そういう意味でも真剣に学会の情報を吸収して、キラリと光るたった1つの情報を自分のものにすること、このために週末を潰してひたすら勉強しているわけです。

    家の本棚を整理していて益田総子先生の劇的漢方シリーズという本が7冊出てきたのですが、私は以前この本をバイブルのように何度も何度も読みました。その後本棚にしまって10年ぐらいたっていると思うのですが、久しぶりに読み返してみて、びっくりしました。コロナ後遺症の治療に自分であれこれ考えて治療法を確立したと思っていた処方が、この本に書いてあったのです、もちろん症例はずっと前の話でコロナではないのですが、まさか私が考案したと思っていた処方は益田先生の影響を受けていたのだと知り、昔読んだ知識が知らないうちに自分のものになっていたんだと気づきました。

    県庁前