むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 物質と機能

    物質と機能は表と裏の関係にあります。東洋哲学では陰と陽です。物質が陰で機能が陽です。去年の8月10日に当クリニックは建築が完成して引き渡しがありました。その時のクリニックはただの建物であり、物質「陰」そのものでした。引き渡しの後から建物にはベッドを入れて、レントゲンを入れて、電子カルテのパソコンを入れました。そして、トイレットペーパーからコピー機まであらゆるものを買っては配置しました。毎日毎日物の準備です。ここまでで陰が充実したということです。そして先日書いたように「陰極まれば陽が生ず」です。必要な物品が揃ったところで、次は電子カルテの練習、会計のシミュレーションと、毎日が病院としての機能を持たせる準備に変わりました。思い出すだけでも、大変な8月でした。

    当時からクリニックに入職し、一緒に汗をかいてくれた職員の皆さんには本当に感謝します。みんなの力がなければ今の姿には達することができなかったと思います。これまで培ってきた技能をフルに発揮してくれた皆さん、そして新しい慣れない仕事にもチャレンジしてくれた皆さん、本当にありがとうございます。

    機能と物質、陰と陽、表と裏、というのは、どちらが大事というものではなく、車の両輪みたいな存在です。例えば外来患者さんが増えてくれば、それに対応できるだけの人員を配置し、十分な機能を持たせるだけでなく、医薬品を準備したりお釣りを揃えておくという物質面での充実も必要となります。私は漢方の専門家ですから、陰陽のバランスを常に意識しながら病院の運営にも目を配っていきたいと思っています。

  • 誤嚥予防には辛い食べ物

    たけしの家庭の医学という番組があります。毎週見逃さないように楽しみにしています。他の健康番組と違って、かなりきちんと調べてあると思います。奇をてらったり、脅かしたりすることなく、科学的な検証に好感が持てます。今回のテーマの一つに誤嚥性肺炎がありました。以前から誤嚥の予防には辛いスパイスがいいと言われており、私も患者さんには辛いものを勧めていました。今回の番組では、嚥下に関係する反射にはサブスタンスPが必要だが、誤嚥しやすい人はサブスタンスPが減っており、カプサイシン(唐辛子の辛味成分)がサブスタンスPを増加させて誤嚥を改善する作用があると説明していました。その通りです。

    番組では、嚥下の悪い人に一週間辛い食べ物(カレー、唐辛子のきいたパスタ、ピリ辛味噌ラーメンなど)を食べてもらっただけで、誤嚥が劇的に改善しました。とても興味ある結果です。こんなに早く改善するのですね。最初の数日は辛いものを食べるとむせたりするのですが、3日もするとむせなくなっていました。奇しくも私は韓国風大辛ラーメン(インスタント)を買い込んで、しょっちゅう食べています。

    見渡すと、韓国は辛いキムチ、中国は四川の辛い麻婆、タイ料理は全部辛い、インドのカレーもマレーシアのカレーもベトナムのカレーもあります。日本にもカレーはありますが、毎日辛いものを食べる習慣はありません。もっと唐辛子を食べる習慣をつけたほうが、肺炎予防にいいようですね。

  • 食事は毎日のバランスが大事・・ではないと思う

    食事のバランスをとやかく指導するのは昔から内科医の仕事の一つでした。しかし、私が思うに、栄養学は学問の中でもっとも未熟であてにならないものだと思います。私個人としては、全く信じていません。栄養士を雇って糖尿病患者さんに栄養指導をすると、それなりの収入になるのですが、私は個人的には役に立つ代物ではないと思うので栄養指導はやっていません。例えば、貧血の患者さんに鉄分を多く含むほうれん草を食べましょうと言います。最近サラダホウレンソウというのがありますが、アクがなくそのまま食べられます。しかし全く鉄の気配がしません。あれは水栽培で何の栄養価もないと思います。私の場合、患者さんには鉄製のスキレット(小さなフライパン)で料理するように勧めています。南部鉄のやかんでお湯を沸かすのもいいですが、重いです。

    そして、毎日バランスの良い食事をするように言われますが、そんな必要はないと思います。おそらく、1週間くらいの間でバランスをとればいいのではないでしょうか。だいたい、歳をとると少食になります。ちょっと食べれば満足するので、肉、野菜、果物、海藻、キノコなどを毎日満遍なく食べようとすると、かなり困難です。そんな無理しないで、肉を食べる日、野菜を食べる日、という風にして、1週間でバランスを取れば、毎日の負担が少なくなります。

    ほとんどの動物は偏食です。肉しか食べない動物、草しか食べない動物、いろいろいますが、雑食動物は案外少ないと思います。文明(弥生時代)以前の人間は食べられる時に食べられるものを食べていたはずです。木ノ実、穀物、果物、貝そしてたまに肉や魚。そういう風に体はできていると思います。もし私たちが30種類の食材を毎日とらないと生きていけないような動物なら絶滅危惧種です。(あくまで私見です)

    日中は暑いですが、夜は涼しい風と虫の音が秋を感じさせますね。

  • 立秋&台風一過

    台風は九州をかすめて東側へそれたので、あまりおおごとにならずにすみました。今後、四国、近畿などの被害が大きくならないことを祈ります。台風が過ぎ、暦は立秋だそうです。数日前に陽極まれば陰生ず、と書きましたが、まさに立秋がこれにあたります。先週、暦を見ずに体感で秋の気配がしたのでブログに書きましたが、少しフライングでした。私は10月生まれなので、秋が好きです。暑い夏が終わり、ホッとします。

    話は変わって、顔にニキビが出たらみなさんどうしますか。石鹸でよく洗う、潰す、何か塗る、という感じでしょう。その何か塗るの「何か」が人それぞれです。オロナインみたいな消毒系も効果的です。ゲンタシンやダラシンのような抗生物質の外用剤も効きます。クレアラシルのような硫黄系の外用剤も効果的です。しかし、私が自分の顔にできたときはアロマ(エッセンシャル)オイルを使います。ティーツリーです。アロマオイルはなんでも原液で皮膚に使っていいわけではありませんので気をつけていただきたいのですが、私が自分の顔に吹き出物が出たらティーツリーオイルの原液を一滴塗ります。香りも良く、効果も抜群です。

    まだあまり効果を試していないのですが、霊芝(サルノコシカケ)の抽出液も皮膚疾患に効果抜群だそうです。私が持っているのは、霊芝をアルコールに浸して抽出したエキスです。アルコールエキスはスプレーボトルに入れて患部に吹き付けるだけです。褥瘡でも水虫でも効果があるようです。今のところこのような外用剤は市販されていませんので、自力で作るしかありませんが、興味があればご相談ください。材料は当院横の薬局で入手可能です。

  • 漢方教育研究会

    漢方を大学でも教えるようになって10年ほど経ちます。しかし、まだ熊本大学には漢方医学講座は存在せず、他の担当教授が漢方の講義を兼務されています。現場では漢方のニーズが年々高まっており、大学に講座がないのは時代に遅れている感があります。そういうなか、漢方を学生にいかに教えるか、どう試験をしてどう評価するかと言った漢方教育に関する研究も年々進んできました。土曜日の午後から熊本大学で開催された南九州沖縄地区・大学漢方医学教育研究会という会に参加してきました。私以外はみんな大学職員で、実際に学生教育のプロの方々です。

    私は開業するまで森都総合病院の漢方外来で学生の漢方実習をしていました。実際の患者さんを診察しながら漢方を求めてくる患者さんがいかに多いかを見てもらい、その患者さんたちに私がどのような対応をしているかを見てもらい、漢方の基礎と臨床を解説していました。

    私はこれからも学生に漢方を教える非常勤講師としても貢献できたらと思っていたのですが、開業してみると、これまで森都総合病院で見ていた患者さんの(1時間あたりで)2−3倍くらいの患者さんが来院されます。自分のクリニックにいた方が多くの患者さんをみることができます。一人でも多くの患者さんの悩みを聞いて解決するのが今の私のすべきことと思って頑張っています。

    昨日、真ん中の茶色いところがないひまわりの写真に「悪の枢軸のような」ひまわりと書いたら、どういう意味ですかと、聞かれたので、私がイメージした映画「21世紀少年」の「ともだち」というキャラクターの写真を載せます。あのひまわりは顔を隠した「ともだち」に似ているなーと思ったのです。