むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 誤嚥予防には辛い食べ物

    たけしの家庭の医学という番組があります。毎週見逃さないように楽しみにしています。他の健康番組と違って、かなりきちんと調べてあると思います。奇をてらったり、脅かしたりすることなく、科学的な検証に好感が持てます。今回のテーマの一つに誤嚥性肺炎がありました。以前から誤嚥の予防には辛いスパイスがいいと言われており、私も患者さんには辛いものを勧めていました。今回の番組では、嚥下に関係する反射にはサブスタンスPが必要だが、誤嚥しやすい人はサブスタンスPが減っており、カプサイシン(唐辛子の辛味成分)がサブスタンスPを増加させて誤嚥を改善する作用があると説明していました。その通りです。

    番組では、嚥下の悪い人に一週間辛い食べ物(カレー、唐辛子のきいたパスタ、ピリ辛味噌ラーメンなど)を食べてもらっただけで、誤嚥が劇的に改善しました。とても興味ある結果です。こんなに早く改善するのですね。最初の数日は辛いものを食べるとむせたりするのですが、3日もするとむせなくなっていました。奇しくも私は韓国風大辛ラーメン(インスタント)を買い込んで、しょっちゅう食べています。

    見渡すと、韓国は辛いキムチ、中国は四川の辛い麻婆、タイ料理は全部辛い、インドのカレーもマレーシアのカレーもベトナムのカレーもあります。日本にもカレーはありますが、毎日辛いものを食べる習慣はありません。もっと唐辛子を食べる習慣をつけたほうが、肺炎予防にいいようですね。