むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 食事は毎日のバランスが大事・・ではないと思う

    食事のバランスをとやかく指導するのは昔から内科医の仕事の一つでした。しかし、私が思うに、栄養学は学問の中でもっとも未熟であてにならないものだと思います。私個人としては、全く信じていません。栄養士を雇って糖尿病患者さんに栄養指導をすると、それなりの収入になるのですが、私は個人的には役に立つ代物ではないと思うので栄養指導はやっていません。例えば、貧血の患者さんに鉄分を多く含むほうれん草を食べましょうと言います。最近サラダホウレンソウというのがありますが、アクがなくそのまま食べられます。しかし全く鉄の気配がしません。あれは水栽培で何の栄養価もないと思います。私の場合、患者さんには鉄製のスキレット(小さなフライパン)で料理するように勧めています。南部鉄のやかんでお湯を沸かすのもいいですが、重いです。

    そして、毎日バランスの良い食事をするように言われますが、そんな必要はないと思います。おそらく、1週間くらいの間でバランスをとればいいのではないでしょうか。だいたい、歳をとると少食になります。ちょっと食べれば満足するので、肉、野菜、果物、海藻、キノコなどを毎日満遍なく食べようとすると、かなり困難です。そんな無理しないで、肉を食べる日、野菜を食べる日、という風にして、1週間でバランスを取れば、毎日の負担が少なくなります。

    ほとんどの動物は偏食です。肉しか食べない動物、草しか食べない動物、いろいろいますが、雑食動物は案外少ないと思います。文明(弥生時代)以前の人間は食べられる時に食べられるものを食べていたはずです。木ノ実、穀物、果物、貝そしてたまに肉や魚。そういう風に体はできていると思います。もし私たちが30種類の食材を毎日とらないと生きていけないような動物なら絶滅危惧種です。(あくまで私見です)

    日中は暑いですが、夜は涼しい風と虫の音が秋を感じさせますね。