むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 療養計画

    いつもはすごく混み合う土曜日は、めずらしく昼の12時頃に仕事が終了しました。午後は医師会ヘルスケアセンターで学校心臓検診でした。今回は高校生が多い一日でした。以前不整脈や弁膜症を指摘された人のフォローアップ検診ばかりでした。わたしが診察した皆さんは特に問題ない人たちばかりで良かったです。これで、安全な学校生活がおくれます。今年度の検診は今まさに各学校でされていることと思います。私も今週は熊本工業高校の1年生全員分の心電図をチェックしました。何百人分もの心電図をチェックして、精密検査になる人をピックアップしたので、そのうち数名は近いうちの精密検査になります。

    さて、今回の診療報酬改定で、生活習慣病(高血圧、脂質異常症、糖尿病)の患者さんには療養計画書という書類を発行し、患者さんからサインをもらわないといけなくなりました。当院でもその書類の準備をしていたのですが、本日だいたいの手はずは準備ができましたので、来週からは療養計画書をお渡ししようと思います、該当の患者さんにはご面倒ですがサインをお願いします。なお、サインしてもらっても診療内容的には何も変わりません。窓口負担額もほとんど同じかやや安くなります。

    生活習慣病というのは昔成人病とよんでいました。高血圧や糖尿病は年を取るとおこってくるから成人病と言っていたわけですが、ある時から、成人になったからおこるのではなく、生活習慣が悪いから病気になるんだ、という理屈で生活習慣病と言うようになりました。それを受けて、生活習慣病の人は薬を飲むだけでなく生活習慣を改めるように指導をすること、というのが厚労省の言い分です。しかし、わたしが思うに本当に生活習慣が悪い人もいますが、なかには遺伝的素因で両親とも血圧が高いとかコレステロールが高いという人は生活習慣が悪くなくても血圧やコレステロールが上がってしまいます。そういうのを無視して、運動しろとか、間食を減らせというのはおかしい。それから、80歳も超えたくらいの高齢者には食事制限するよりしっかり栄養を取ってもらうほうが大事。そういった個別の対応なしに全部同じ様に生活習慣の指導をするなんて、かかりつけ医としては間違った行為だと思っています(ホンネ)。それはさておき、制度が決まったので、書類をお渡しします。ご協力お願いします。